最終更新:2024/06/25
化粧品や雑貨ではない!コンタクトレンズ・カラコンに関する薬機法
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度なしのカラーコンタクト(以下カラコン)は、以前は雑貨として扱われてきましたが、安全性の観点から高度管理医療機器として指定される様になりました。
実際に未承認のカラコンを使用し続けた結果、眼に大きな障害が発生したケースも少なくありません。 身近なドラッグストアーや通販でも手に入れることができますが、商品の誤った選び方や使用法を間違えると眼に悪影響を及ぼすことになります。
これらのトラブルを防ぐために規制している薬機法を交えながら、正しい選び方を解説していきます。 カラコンの製造や販売を考えている事業者もぜひ参考にしてください。
コンタクトレンズは薬機法の規制対象
日本国内において、安全基準を満たしていないカラコンの販売は、法律で禁止されています。
平成21年11月4日より、視力補正を目的としないカラーコンタクトレンズ(以下、おしゃれ用カラーコンタクトレンズ)については、視力補正用コンタクトレンズと同じように高度管理医療機器として医薬品医療機器法の規制対象となっています。 これに伴い、おしゃれ用カラーコンタクトレンズの製造・輸入にあたっては厚生労働大臣の承認が、販売にあたっては都道府県知事の販売業の許可、販売管理者の設置が義務づけられています。
出典:おしゃれ用カラーコンタクトレンズについて - 厚生労働省
カラコンは「度なし」、「度付き」問わず「高度管理医療機器」として指定されました。 カラコンを販売及び譲渡等をする場合には、営業所ごとに、高度管理医療機器等販売業の許可を取得することが義務付けられています。 許可を受けるためには、資格要件を満たした「販売管理者」の設置が条件となり、万が一許可なく販売を行った際には、薬機法違反となり罰則が適用されます。
カラコンが雑貨から高度管理医療機器へ指定された背景
眼はとてもデリケートにできています。これまで、コンタクトレンズに関する正しい知識を持たず、誤った使用を繰り返し、眼に障害を起こす事例が多数発生しています。 特に、視力矯正目的以外(度なし)のおしゃれカラコンは、元々「つけまつげ」などと同様の雑貨に分類されており、眼科での検査や処方がなくても、簡単に量販店や通販で購入できるアイテムとして浸透した結果、眼にトラブルを起こす件数が増えていってしまったのです。
これらの状況を受けて、視力矯正目的以外(度なし)のおしゃれカラコンも「高度管理医療機器」の扱いに変更され、眼科での検査と処方が必要となりました。
高度管理医療機器とは
高度管理医療機器について解説します。
国内の医療機器は、クラスⅠ~クラスⅣに分けられており、医療機器の不具合により人体に何かしらの悪影響を及ぼした際のが危険度順にクラスⅠ~クラスⅣに分類されています。 もっともリスクの高いⅣは、生命に直結する恐れがあるとされており、「ペースメーカー」などの機器が対象となります。
最もリスクの低いクラスⅠは、一般医療機器とされ、人体へのリスクは極めて低く、ピンセットなどを指し販売規制もありません。次いでクラスⅡは、管理医療機器とされ電子体温計や血圧計を指します。人体へのリスクも比較的低く販売するには、届け出が必要となります。
その中でも、カラコンを含む全てのコンタクトレンズはクラスⅢの高度管理医療機器に指定されています。 人体へのリスクは比較的高く、販売する上で正式な許可が必要とされています。
承認番号付きカラコンが安全
これまで解説した様にカラコンは、安全性の確保を目的として、薬機法上、高度管理医療機器に指定されており、国内で販売する場合、日本の安全基準をクリアする必要があります。 安全基準をクリアしたカラコンには、高度管理医療機器承認番号が記載されます。
この承認番号が示されているカラコンを安全に使用することで眼へのダメージを防ぎ、安全に使用することができると考えてよいでしょう。
この高度管理医療機器承認番号は、パッケージに必ず記載されており、正しい確認方法を理解した上で商品を選ぶ必要があります。 通販サイトにおいては、海外製の物も多く出回っており、それらは高度管理医療機器承認番号が示されていない商品となります。 当然日本の安全基準をクリアしている訳では無いため眼への悪影響が懸念されます。
購入の際は、くれぐれも高度管理医療機器承認番号の有無を必ず確認した上で購入しましょう。
安全基準を満たしていないカラコンによるトラブル
眼自体に傷が付いてしまう
承認番号の無いカラコンは、日本の安全基準をクリアできなかったレンズであり、レンズ自体に傷が付いている可能性があったり、色が落ちたりする可能性も考えられます。 レンズに問題があることで、装着した眼自体に傷がついてしまうことで異物感や目の痛みや充血を引き起こす原因となります。また、承認番号の無いカラコンは、レンズの「酸化透過率」が低く、目の乾燥の原因となってしまいます。
眼障害の危険性もある
承認番号の無いカラコンを使い続けることで眼に傷がついてしまい、眼障害になる危険性もあります。 眼に付いた傷から雑菌に感染すると、最悪失明をしてしまう可能性もあり、非常に危険であることがわかります。
安全なカラコン選びのポイント
消費者は、もちろん販売者や企画を行う事業者にとってもカラコンを選ぶ際のポイントを押さえる必要があるでしょう。高度管理医療機器承認番号を確認することに加え、眼科を受診することは、安全にカラコンを選ぶ上で必須となります。 カラコンを使用する前に眼科で検査を受けることによって、今の眼の状態を知ることができますし、眼科では視力以外に、目の健康状態や涙の量などを調べて、自分の目にあったカラコンを特定できます。
また、通販サイトで購入する際は、ご自身で確認すべき点がいくつかあります。
まずは、購入サイトの高度医療機器等販売業許可証の確認、販売管理者の有無の確認を必ず行ってください。これらの条件が揃わないのであれば、信頼できる購入先とは言い難いです。実物を確認できないリスクも伴いますので、厳重な確認を心がける必要があります。
海外製品には注意が必要で、それぞれの国により承認基準が異なります。 海外で承認された商品が、安全と判断することは、危険です。また海外製品の品質には、バラつきがある可能性があり、購入するのであれば慎重に判断すべきでしょう。
やはり安全性を考慮するのであれば、高度管理医療機器承認番号が適用された商品を選択して頂きたいです。
まとめ
このように国内に流通するカラコンは、薬機法に基づいた販売方法と厳重な日本の安全基準をクリアすることによって、利用者の眼への安全が守られています。 しかし、未承認のカラコンを使用してしまうことで最悪の場合、失明するケースも考えられ、その選び方や使用方法への正しい理解が求められます。
いずれにしても、高度管理医療機器番号が適用された商品を選択することが最も安全に使用できる方法となるでしょう。ご自身の眼に合った商品を選択する為にも、事前の眼科の受診も必須となることも覚えておきましょう。
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