POPシール・アテンションシールを作るには？

自社の商品を目立たせたい！手に取ってもらいたい！誰しもが考えることです。 店頭で消費者にまず見られるのはパッケージ。商品の内容がいくら良くても、パッケージデザインが地味だとなかなか手に取ってもらえません。 商品を目立たせるための工夫はいろいろありますが、コストを抑えて商品を目立たせるアイデアとして、POPシールがあります。 この記事では、POPシールの概要についてやメリットデメリット、材質や形状、期待できる効果などについてを解説していきます。

POPシール・アテンションシールとは

POPシール、またはアテンションシールやアイキャッチシールとも呼ばれるこのシールは、手に取る人の興味を引くために商品からはみ出すように貼られたシールです。 商品を目立たせ、消費者の購買意欲を掻き立てることが主な役割となります。 印刷方法や形に特徴を付けることでより他の商品を差別化しやすく、手に取ってもらいやすくなるでしょう。

POPシール・アテンションシールの制作方法

POPシールは、商品から飛び出している部分にホコリなどが付着しないように、シールの全面を粘着面にするのではなく、一部分に粘着しない面を作る必要があります。 これは糊殺し、糊引きと呼ばれる加工で、印刷所によっては選択できたり、どちらか一方しか対応していない場合があります。 ここでは糊殺しと糊引き加工の違い、POPシールの制作における色や形についても解説します。

糊殺し

糊殺しは、シールの粘着面を作ったあとに特殊なニスなどで粘着面をなくす加工です。 メリットは少量の生産の場合に糊引きより安価になること、糊引きより納期が短いこと、糊部分の形状に自由が効きやすいことです。 デメリットとしては、経年劣化での糊のはみ出しリスクがあることですが、技術の進歩により改善がなされています。

https://pakexpo.jp/blog/label/label-seal_adhesive-killing/

糊引き

糊引きは、印刷した後に粘着面を作る加工です。 メリットは、大量生産であれば糊殺しより安価であること、糊が経年劣化ではみ出してくる心配がないことです。 デメリットとしては、糊部分の形状の自由度が低いこと、納期が多くかかることが挙げられます。

フルカラー

印刷はフルカラーで可能ですので、様々なデザインを用いることができ、写真等の利用も可能です。 色数を減らせばコストは減りますので、白黒でQRコードのみを印刷したPOPシール等であれば安価に作成できます。

ラミネート

ラミネート加工もできますので、表面のツヤやマットな質感も希望に合わせて選べます。 より目立たせたいものには光沢のある質感を、落ち着いた印象の商品にはマットラミネート等、商品に合わせて選択しましょう。

変形デザイン

POPシールは、長方形や丸だけではなく、変形デザインでの作成が可能です。 商品に合わせた形や、目を引く特徴的な形にすることでより商品を目立たせる効果が期待できます。

POPシール・アテンションシールの効果

POPシールの第一の目的は商品を目立たせることですが、その他にも期待できる効果があります。

商品を目立たせる

商品から飛び出すように貼られたシールにより、商品を目立たせることができます。 シールのデザインや印刷された文字で、より商品を印象付けることや興味を引かせることも可能です。

認知しやすくなる

シールが飛び出している分、同じ大きさの他のものと比べ商品を大きく見せることができます。 探しやすく、目に留まりやすいことで手に取ってもらいやすくなるでしょう。

期間限定のアピールも簡単

印刷内容が容易に変更できるので、季節限定商品や期間限定キャンペーンの案内もPOPシールを利用すれば簡単です。 HPのURLやQRコードを印刷することで、POPシールからのwebサイトへのアクセスも期待できます。 商品自体の内容やデザインを変更することなく情報を更新できるので広告としても便利です。

POPシール・アテンションシールの用途

POPシールは様々な商品に使用されます。ここで、POPシールがよく利用される商品のジャンルについて紹介します。

シャンプー

耐水性があるため、シャンプーやボディソープ、ハンドソープ等、水回りに置くアイテムにも利用されます。 香りや使用感を表記することで、顧客のニーズに合わせたアピールが可能です。

医薬品

POPシールは様々な材質のものに貼ることができるので、プラスチックの容器や紙の箱に入った医薬品にも利用できます。 医薬品の効果をアピールしたり、目薬などの小さな箱を大きく見せて目立たせることができるでしょう。

化粧品

化粧品のパッケージにもPOPシールを貼ることで、商品の特徴をより分かりやすくアピールしたり、高級感の演出にも役立ちます。 POPシールは貼る素材を選びませんので、どのようなパッケージや形状の化粧品にも貼ることができます。

POPシール・アテンションシールの素材

POPシールの材質には様々な種類があります。基本的には折れ曲がりに強い材質であることが求められますが、目的に合わせて使い分けられます。 ここでは主にPOPシールに利用される素材を紹介します。

銀ネーマー

メタリックな質感を持つ銀色のフィルム、銀ネーマーは、POPシールによく使われる素材です。 シルバーの輝きが高級感を演出できますし、フィルム素材のため折れ曲がりにも強く、比較的剥がしやすいです。

ユポ

ユポは、白いフィルム素材です。 銀ネーマーのようなメタリックな輝きはありませんが安価で、折れ曲がりにも強く剥がしやすさもあり、扱いやすい素材です。

アート紙

アイキャッチとして目立たせるためだけに使うPOPシールには、できるだけコストをかけたくないというのが本音でしょう。 その場合、フィルム素材よりも安価なアート紙等でもPOPシールは作成できます。 ただ、フィルム素材より剥がしにくく、強粘着の糊を使うと綺麗に剥がせない場合が多いので注意が必要です。 また、フィルム素材にはない特徴として、湿気を吸って曲がってしまうことがあるのでその点も注意しましょう。

入稿方法

POPシールは糊が部分的に付いている特徴的なシールです。 印刷所に依頼する時のデータの入稿方法も通常とは異なり、入稿時に糊の位置を指定する必要があります。 糊の位置は入稿データのレイヤーで指定する場合や、メールフォームに文章で記載して指定する場合などがあります。 印刷所によって細かいルールが異なりますので、事前に確認しておきましょう。

POPシール・アテンションシールの納品形態

POPシールの納品形態はシートとロールがあります。 シートの場合は1枚のシートの中にPOPシールが並べられており、手で貼る場合に便利でしょう。 少量の印刷を希望する場合は、シート仕上がりを選ぶことが多いです。 ロール仕上がりの場合は、ロール状に巻かれた台紙にPOPシールが一列に並んだ形になります。 機械で貼っていく際に便利で、大量の納品が必要になる場合にオススメです。

POPシール・アテンションシールの費用感

一例となりますが、4色カラー印刷で3000枚作る場合は銀ネーマーで¥74,000、ユポが¥60,900、アート紙は¥57,800程度です。（参考：kojima-labe） 色数を減らすことでコストは下がりますし、形状によってもカットにかかる費用が変わります。 印刷物は枚数を多く刷るほど価格が下がるため、使う度に少量発注するより、多めに発注する方が安くなります。 未使用の場合なら粘着力も3年以上保ちますので、多く作って保管しておく方が良いでしょう。

まとめ

商品から飛び出すように貼られ、目を引き商品を手に取ってもらいやすくするPOPシール。 材質や形状も様々で、貼る素材を選ばないためどのような商品にも効果が期待できます。 コストはかかりますが、パッケージそのものを作り直すよりは安く、期間限定の情報なども簡単に更新が可能です。 うまく利用することで、他の製品と差が付けられることでしょう。便利なPOPシールを是非取り入れてみてください。