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最終更新:2024/08/10

プレスコートとは?方法や種類を解説

プレスコートとは?方法や種類を解説

今回は、表面加工の一種である「プレスコート」について解説していきます。 プレスコートの概要、特徴、その種類などについて見ていきましょう。

表面加工とは

プレスコートを解説する前に、表面加工について説明します。

表面加工とは、読んで字のごとく、印刷物の表面を加工・コーティングする工程のことを指します。 紙の外観に光沢感を出し見た目の品質を上げたり、表面の強度を挙げるといった機能面を向上させたりする役割があります。

表面加工の種類

数多くの加工方法が存在しますが、ここでは3種類をご紹介します。

  • ニス加工
    樹脂と溶剤から作られたニスと呼ばれる塗料による表面加工です。 低単価で実施できることが強みですが、塗料を吹きかけることによって施される加工のため、素材の強度を上げるという面では効果が得られにくい場合があります。

https://info.pakexpo.jp/label/uv-print_uv-varnish/

  • フィルム貼り
    表面にフィルムを貼り付けることで加工を施す手法です。 「PP貼り」や「ラミネート加工」と呼ばれることが多く、 PET(ポリエステル)ヤPP(ポリプロピレン)でできたフィルムを貼って加工をします。 素材の補強効果に加え、光沢感(光沢PPの場合)を演出することができますが、コストが嵩む場合があることがデメリットです。

https://info.pakexpo.jp/label/film-proccessing/

  • プレスコート
    上記の「ニス加工」「フィルム貼り」と比較すると、光沢感や強度、コストのすべてがほとんど中間に位置している加工方法です。 本記事で詳しく解説していきます。

プレスコートとは

化粧箱をはじめとした印刷物には表面加工を施す工程があり、その手法の一つとして、このプレスコートが存在します。

プレスコートとは、印刷物の表面にアクリル樹脂を使ってコーティングし、加熱された鏡面版を圧着させる表面加工方法で、滑らかな仕上がりが実装できます。 印刷物にプレスコートが多く使われるケースとして、教科書や卒業アルバム、パッケージ、週刊誌などが挙げられます。 また、フィルム貼りではできないような、一部分のみのコーティングができる小回りの良さもプレスコートのストロングポイントとなるでしょう。

プレスコートの種類について

この表面加工の種類は大きく3つに分かれます。

  • 平プレス
  • キャレンダー法
  • エンドレスプレス法

平プレス

この手法は、コーティングした印刷物にジュラルミン、もしくはアルミの鏡面版をあて、ホットプレス機により熱と圧を加えることで光沢感を引き出す方法です。 機械は機種にもよりますが、エアー式のものやモーター式のもので、温度は最大200℃前後の強力な熱の出力が可能なプレス機が一般的となっています。

キャレンダー法

こちらは、印刷物にアクリル樹脂をコーティングし、キャレンダーローラーと呼ばれる金属製のローラーによって熱と圧をかけ、光沢感を出す手法です。 3、4本のロールの隙間を通すことで均一に加工を施していく方法です。

エンドレスプレス法

こちらは、アクリル樹脂とヒーターロール、圧銅プレスを用いて加工される手法です。 まずアクリル樹脂をコーティングし乾燥させます。その後、ヒーターロールと圧銅プレスによって印刷物に熱と圧を加え、最後に冷却ロールにて冷やすことで完成します。 これは現在の印刷における表面加工にて、最も主流となっている加工手法です。

エンドレスプレス法という名前は、付随しているステンレスベルトが用紙を最後まで運んでいる様子から、「エンドレス」なプレス加工として名付けられたという説があります。

やはり比較的安価でフィルム貼りと同じくらいの光沢感や強度を生み出せることが強みとなっています。 また、一部のみのコーティングができるというのも、このエンドレスプレス法の特徴ともいえます。 ※一部のみのコーティングはスポットプレスとも呼ばれます。

プレスコートにも欠点がある

プレスコートは上記のエンドレスプレス法を中心に、どんどん印刷業界に浸透してきている加工方法ですが、良いことばかりということではありません。 ここでは、プレスコートのデメリットを挙げます。

印刷の色味に影響する可能性がある

これは、紙に光沢を出すために、熱加工を施すことでインクや紙そのものの色味が変わってしまうことがあります。加工に要する時間にも影響を受ける部分ですので、試験的な加工を行なってみて、出来上がりを確認するようにしましょう。

紙質によっては適さない

熱を加えることで素材そのものが伸びてしまったり、縮んでしまったりする場合には注意が必要です。

さいごに

今回はプレスコートについて解説しました。 ニス加工やフィルム加工よりも少しマイナーなイメージがあるプレスコート加工。印刷業者によっても対応している場合とそうでない場合がありますので、必ず事前に確認してみましょう。

ぜひ参考にしてください。

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株式会社Cogane studio

Beaker media 編集部

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