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最終更新:2024/08/10

紙箱・化粧箱 印刷方式による違い

紙箱・化粧箱 印刷方式による違い

本記事では紙箱、化粧箱の印刷方式の種類や特徴、メリット、デメリットを解説しています。

「自分の作りたい紙箱はどの印刷方式がいいのかわからない」「印刷方式が変わると何がどのように変わるのか知りたい」などには、参考になる有益な情報がまとめられていますので、ぜひ参考にしてください。

印刷する際の色の仕組み

テレビのモニターなどの画面出力では光の三原色であるRGB(レッド・グリーン・ブルー)を組み合わせることで色を作る「加法混合」が用いられています。 ところが印刷では仕組みが異なり、CMYK(シアン・マゼンタ・イエロー・スミ)のインキを組み合わせて作る「減法混合」になります。

加法混合

レッド(R)+グリーン(G)=イエロー(黄)
グリーン(G)+ブルー(B)=シアン(藍色)
ブルー(B)+レッド(R)=マゼンタ(紅色)
レッド(R)+ブルー(B)+グリーン(G)=白

減法混合

マゼンタ(M)+イエロ(Y)ー=赤
イエロー(Y)+シアン(C)=緑
シアン(C)+マゼンタ(M)=青
シアン(C)+マゼンタ(M)+イエロー(Y)=黒

紙箱・化粧箱の印刷方式4選

紙箱の印刷方式は主に3種類あり、用途(必要な表面加工、ロット数、印刷内容)によって、「オフセット印刷」「オンデマンド印刷」「グラビア印刷」「シルク印刷」などの4種類のうちどの印刷方法を使うかが変わってくるので、それぞれの印刷方法での特徴を解説していきます。

オフセット印刷

オフセット印刷には「UV印刷」という方法もあり、特徴としては、ムラがほどんどなく印刷精度が高く、ほどんど印刷時のずれが生じにくいので、紙箱や紙袋の量産品はほぼこの印刷方法が用いられています。 ですが、オフセット印刷は大量生産するときに向いているため、小ロットでの生産には向いていないところはデメリットな面でもあります。

UV印刷では、通常のオフセット印刷後にUV(紫外線)を放射するハイグレードバージョンの印刷方法です。 印刷会社などではすべてUV印刷しているところもあるほどよく使われていて、今後はもっとUV印刷が流行るとも言われている方法です。

そんなUV印刷の特徴ですが、インキの乾く時間が早いため製造の効率が上げることができるに加え、印刷してすぐ積み重ねれるので印刷した箱のスペースをとることなく製作工程を進めることができるのです。 また、インキの耐摩擦性や強度も通常のオフセットと比べ上がっているので、輸送時や運搬時に摩擦などによる印刷汚れを少なくすることができ、品質の劣化の速度の通常より遅くなります。

以上のように特徴がメリットでしかないので、多くの企業がUV印刷をしている理由にもつながってくるのです。

オンデマンド印刷

オンデマンド印刷とは、版を用いらないのですぐに印刷することができる方法で小ロット、短納期での印刷に特化している方法になります。 印刷技術や品質面でも年々向上している傾向で、100枚~500枚以下のロット数での印刷も可能になってきています。

オフセットの小ロットに比べて安価に済んで作ることが可能な印刷方法になっています。 ですが、オンデマンド印刷には紙の厚さやサイズなどに制約がありますので、そちらをしっかりと理解した上で使用を検討しましょう。

グラビア印刷

グラビア印刷とは、凹版印刷という印刷方式の一種にあたります。 特徴としては、微細な濃淡まで表現することができ、耐久性や印刷速度の高さもあるので大量生産に向いています。また、微細な濃淡まで表現できることから写真などの再現性の高さは高い評価がつけられています。

また、グラビア印刷機ですが、1色1つの印刷ユニットを持っていて、主に現職は「シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)」が使われていて、それに追加で特色(金、銀、パール、マット調)も使用することができます。 使える色の種類は多いですが、色を多用しすぎるとズレて印刷されてしまうことがあるので注意が必要です。

シルク印刷

シルク印刷とは、別名「シルクスクリーン印刷」とも呼ばれていて、「スクリーン」と呼ばれる版板にインクをつける印刷方法です。 シルクの由来は、スクリーンを絹(シルク)で作っていたところからきています。 ですが、今のスクリーンの作り方はインクをナイロン、ポリエステルなどの樹脂で作っています。

シルク印刷の特徴としては、低コストで大量生産できるところです。低コストの理由は色別で版板を作ってセットしてしまうため、ロット数を増やしても1枚当たりの作成する価格が下がることもあります。

また、対応できる素材が多いこともシルク印刷の強みとも言われている部分になっていて、シルク印刷の印刷できる幅はとても広く「空気と水以外なら印刷できる」と表現されているくらいです。 紙箱ももちろんのこと、電子製品や液晶画面にも印刷ができる技術が備わっています。

その他にも、インクを厚めに塗れることから色をはっきりとさせることができるので、鮮やかな色彩に仕上げれるところや、インクを表面に乗せ熱で乾燥させて色を定着させるという技術を使っているので、色あせが少なく長い美しさを保ち、剝がれにくいので耐久性面でも高い効果を発揮することができます。

そんな高性能なシルク印刷ですが、デメリットな面もあります。 例えば、シルク印刷は印刷する前に版板を作る必要があるのです。1つの版板で大量の印刷が可能になるため、大量の印刷をする際には向いていますが、小ロットでの生産になってしまうとコストが高くなってしまいます。

他にも、印刷するデザインのカラーの数が多くなるほど版板の数も増えてしまうので必然とコストもその分かかってしまいますので、必ず印刷する前に色の数は確認するようにしましょう。

また、シルク印刷は印刷するまでの段取りなどの時間的なコスト面も高くなってしまうので、完成するまでに時間がかかってしまうというところもあります。

またコストダウンの豆知識として、色別に版板を作るので、色の種類を減せば版板の数も減るので、必然的にコストを減らすことができる方法や、印刷サイズを小さくする方法もあります。

まとめ

オフセット印刷・オンデマンド印刷・グラビア印刷・シルク印刷の4種類を解説しました。 それぞれロット数、色、特徴がバラバラとしているので作りたい紙箱、化粧箱に合った方法が見つかることかと思います。 それでもどの印刷方法がいいのかわからない方は、もし製作依頼をしようとしている会社があれば、そちらに電話などでプロに相談をしてみるというのも良い方法だと思います。

本記事を読んでいただきありがとうございました。

この記事を書いた人
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株式会社Cogane studio

Beaker media 編集部

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