最終更新:2024/07/25
パッケージに両面・両側印刷はできる?
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商品パッケージの限られたスペースの中に、いかに効果的にメッセージを盛り込むかという問題は、デザイナーにとって悩ましい課題です。パッケージには、消費者に対し商品のコンセプトや利点を魅力的に伝える重要な役割があります。そのため、文字だけでなく、写真やグラフィックを入れる場所が必要になることもあります。また、特に化粧品や健康食品などでは、パッケージへ必ず印字しなければならない項目が法令で多数定められており、デザインの配置をさらに難しくしています。
このようにスペース不足になりがちなパッケージをデザインしていると、パッケージの内側も利用したいと思うことがあるでしょう。パッケージの両面・両側印刷は可能なのでしょうか?実は、両面印刷を含め、パッケージの内側にデザインを入れる方法はいくつかあります。パッケージをデザインする際には、内側も印刷面として使えることを知っておくことで、理想のデザインにさらに近づけることができるでしょう。
この記事では、パッケージの両面・両側印刷について、その効果や方法、注意点を解説します。ぜひパッケージの紙面を存分に活用したデザイン作りの参考にしてください。
両面印刷(両側印刷)パッケージの効果
パッケージに両面印刷をする効果として、主に「デザイン性が向上する」ことと、「封入物の代わりになる」ことの2点を挙げることができます。
デザイン性が向上する
紙箱のフタを開けたとき、フタの裏に白やグレーの面を見せるのではなく、そのスペースにデザインや色を表現することによって、パッケージ開封時の印象を強めることができます。例えば、表面と裏面のカラーを連動させると統一感が出ます。反対に、異なる色を印刷するとインパクトを増す効果があります。
また、優れたパッケージデザインの要素の1つに、経験価値を作るということが言われます。これは、商品の使用から廃棄までの間に、パッケージを通じて消費者に価値のある体験をさせることを意味します。フタ裏のデザイン性を上げることで、商品を取り出す前の期待感をさらにふくらませ、消費者にわくわくする体験を与えることもできるでしょう。
封入物の代わりになる
紙箱の内側に商品の使い方などの必要情報を載せることで、封入物を入れる必要がなくなります。封入物を減らすと、印刷物を作成し封入する手間やコストが削減できるため、製造効率が上がります。また、パッケージ開封後のゴミが少なくて済むため、ゴミ削減が叫ばれる時代の流れに沿った商品としての付加価値にもなるでしょう。
パッケージに用いられる紙箱の種類
次に、パッケージに使われる紙箱の種類と、それぞれに両面印刷を施したときの見え方についてご紹介します。ここで取り上げる紙箱の種類は以下の6種類です。
- キャラメル式 筒状になった胴体部分の上下にフタがついており、フタを胴体に差し込んで箱の形にするタイプの紙箱です。箱の最も一般的な形状の1つです。フタ部分の強度が弱いので、軽いものを入れるのに適しています。両面印刷をすると、フタ裏にメッセージなどを入れることができます。また、箱を切り開けるようにすると、裏面全体が説明書代わりになります。
- 地獄底 底面を組み立てて作る紙箱です。キャラメル式と比べると底が抜けにくい形状ではありますが、軽量の商品に向いています。両面印刷をすると、キャラメル式と同様にフタ裏や裏面全体を活用することができます。
- ワンタッチ底 立ち上げると自然と底面が出来上がるタイプの紙箱です。底は糊付けされるので、キャラメル式や地獄底よりも強度があり、ある程度重い商品にも対応できます。両面印刷をするとフタ裏のスペースを活用できます。
- スリーブ式 スリーブ(鞘)から内箱を引き出すタイプの紙箱です。引き出すときの特別感を演出できる点や、開封時に商品全面を見せられる点が特長です。両面印刷すると内箱の底面にデザインや色を入れることができます。
- N式 身(収納部分)とフタが一体型になった形状の紙箱です。貼り加工がないので、紙の厚さの平たい状態から簡単に組み立てが行えることから、広く使われています。フタが大きく開くので、フタ裏のスペースに両面印刷を行うことで印象を変えやすいのが特長です。
- 組箱(ギフト箱) 身とフタが分かれており、身にフタをかぶせるタイプの紙箱です。箱としての強度が高く、きちんとした印象を与えるため、ギフトの箱などに使われます。両面印刷をすると、フタの裏側や身の底面にデザインを入れることができます。
パッケージに両面印刷(両側印刷)する方法
それでは、パッケージに両面印刷を行う具体的な方法を、以下に3つご紹介します。
- 紙の表と裏に印刷して組み立てる
- 箱の内側にも印刷面がくる特殊な設計にする
- 貼り箱を使う
紙の表と裏に印刷して組み立てる
展開図の表側と裏側の両方に印刷をしてから、箱の状態に組み立てる方法です。前述した一般的な紙箱の場合、この方法をとることになります。自分でデザインデータを作る場合、表面の展開図を反転させれば、裏面から見た展開図に変換することができます。
箱の内側にも印刷面がくる特殊な設計にする
箱を組み立てると、片面印刷した印刷面の一部が内側の面を構成する、特殊な形状の箱を採用する方法があります。例として、キャラメル式の箱に扉がついた形状の箱があります。扉部分は面が2重になり、扉の表にも裏にも印刷面が表れます。
貼箱を使う
厚紙で作られた箱に印刷を施した紙を貼って作られる貼箱を使えば、自由なデザインが可能です。貼箱は、しっかりした箱をベースに使うことで強度を保つとともに、それを覆う紙でデザイン性を高められるので、通常の紙箱にはない高級感を出せるのが特長です。 一方、展開した状態から組み立てることができないので、箱の保管にスペースが必要であることから、量産品にはあまり向いていないと言えるでしょう。
パッケージの両面印刷(両側印刷)の注意点
最後に、パッケージの両面印刷を行う際に注意すべきことについて触れておきましょう。ここでは、紙の表と裏に印刷して組み立てる際の注意点を2点取り上げます。
- 展開図でのデザインの向きに注意する
- のりしろが重なる部分にデザインを入れないようにする
展開図でのデザインの向きに注意する
箱の形状によっては、展開図上ではフタの上下が表と裏で逆になるため、注意が必要です。紙に展開図を印刷し、組み立てて向きが正しいかどうか確認するのが確実です。
のりしろが重なる部分にデザインを入れないようにする
糊付けして組み立てるタイプの箱では、のりしろと内側のデザインの重なる部分が生じます。重なる部分に文字などを入れてしまうと、糊付けによって隠れてしまうので、正しく読むことができなくなります。 また、隠れても問題のないデザインの場合も、印刷された部分には糊付けがうまく行えず、組み立てに支障が出ることがあります。そのため、のりしろが重なるところはあらかじめ印刷されないようにデザインしておきましょう。
代わりに、のりしろ部分の糊付け面と反対の面にデザインを入れれば、内側の面のデザインの連続性が途切れないようにすることができます。
両面印刷でパッケージをさらに有効活用しよう
この記事では、「パッケージの両面印刷はできる」ということをお伝えした上で、両面印刷の効果や方法、注意点をご紹介しました。パッケージデザインは消費者とのコミュニケーションツールです。魅力的なパッケージで商品価値をさらに上げるため、ぜひパッケージの内側も有効活用してみてください。
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