最終更新:2024/07/25
パッケージやラベルの校正・校閲のポイント
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校正・校閲は、印刷物などを世に出す前に、表記内容が正しいかどうかを最終確認する作業です。 あらゆる印刷物を完成させるために、校正・校閲は欠かせません。対象が商品の顔であるパッケージやラベルであれば、なおさら重要な工程であるといえます。
しかしながら、表記される言葉や文を検討する作業に比べ、それをチェックする作業は、おろそかになりがちです。そのため、パッケージやラベルの校正・校閲を行う際に具体的に何をすれば良いのか、何に気をつければよいのかについて、事前によく理解しておきたいものです。
そこで、この記事では、校正・校閲とは何かをふまえたうえで、パッケージやラベルの校正・校閲において重要なチェックポイントをまとめます。パッケージやラベルの作成に関わる方々はぜひ参考にしてください。
校正・校閲とは
校正は、誤字・脱字や、誤って入ってしまった不要な文字など、誤りを見つける作業のことをいいます。
校閲も、誤りや不備を修正することをいいますが、対象は校正よりも広く、書かれた内容に誤りがないかをチェックします。表記された内容が事実であるかどうか、不適切な表現がないかどうか、表記に揺れがないかどうかなど、内容に深く踏み込んで確認を行います。
特にパッケージやラベルには、表示しなければならない項目が法令で決められている場合があるので、校正・校閲の際に抜け漏れがないかどうかを必ずチェックする必要があります。
校正・校閲の最後の工程に「色校正」があります。色味をチェックする作業のことですが、色校正に入る前に、表記内容の確認をきちんと終えておくことが理想です。色校正の段階で表記内容の誤りが見つかり、修正後、再び色校正を行うとなると、余分なコストがかかってしまうことがあります。
パッケージやラベルの校正・校閲が重要な理由
パッケージやラベルは商品の顔です。そこに書かれた内容は正しくなくてはなりません。小さな誤りであっても、商品・企業への信頼に関わります。また、一度完成させたものを修正するにはコストがかかります。
中でも、法令で定められた表示内容に誤りがあると、法令違反となってしまいます。商品の回収などにつながり、企業は大きなダメージを受けることになります。誤りによって、使用者に被害が及ぶ可能性があれば、その影響は計り知れません。
顧客に正しい情報を伝えるためはもちろん、商品や企業のブランド力を維持するためにも、パッケージやラベルの校正・校閲は確実に行っておくことが大切です。
パッケージやラベルの校正・校閲においてチェックすべきポイント
では、実際にパッケージやラベルの校正・校閲を行うにあたって、どのような点に注意すればよいでしょうか。質のよい校正・校閲を行うためにチェックすべきポイントを以下の7点にまとめました。
- 数字の誤りがないか
- 紙マーク・プラマークが抜けていないか
- JANコードが抜けていないか
- 使用期限など後から印字する箇所に問題がないか
- 画像やロゴの配置は正しいか
- 表記が統一されているか
- 法令で定められた内容が漏れなく書かれているか
数字の誤りがないか
パッケージやラベルに書かれた数字は特に重要な情報であることが多いので、誤りがないかよく確認しましょう。健康食品(サプリメント)を例に挙げると、1日あたりの摂取目安量や栄養成分表示には数字の情報が多く含まれています。このような数字の情報の誤りは、消費者の健康に関わります。
数字をチェックする際は、「カンマや小数点の位置」「ゼロの数」「単位」に誤りが生じやすいので、特に注意しましょう。
紙マーク・プラマークが抜けていないか
紙マークやプラマークは、資源有効利用促進法によって定められた商品には必ず付けなければなりません。そのため、必要なマークが抜けていないか確認しましょう。この表示は、容器包装リサイクル法に基づき、リサイクルが円滑に行われるよう、消費者が容易にごみを分別できるようにすることを目的としたものです。
紙マークは紙製の容器包装に表示することが義務づけられています。「紙」という文字を矢印で丸く囲ったような形状をしています。プラマークはプラスチック性の容器包装に表示することが義務となっています。「プラ」という文字を矢印で四角く囲ったような形をしています。
JANコードが抜けていないか
JANコードは、販売会社が自社の基幹システムに商品を登録する際に必要になるコードです。JANコードによって、それが「どの事業者の、どの商品か」をピンポイントで識別できるようになっています。
販売会社は商品登録をすることによって、在庫管理や売上管理を行います。実店舗ではバーコードからJANコードを読み取ります。ECにおいても、JANコードは活用されています。
パッケージやラベルからJANコードが抜けていると、販売会社に商品を納入することができない場合がありますので、正しく表示されているか十分確認しましょう。
使用期限など後から印字する箇所に問題がないか
使用期限や賞味期限など、完成したパッケージやラベルに後から印字する情報がある場合は、印字箇所の加工に注意しましょう。表面加工の種類や印字方法などによって、うまく印字ができないことがあります。校正・校閲の段階で、後から印字するのに問題がないことを確認しておく必要があります。
後から印字する情報には、化粧品などの製造番号・製造記号や、食品の製造所固有記号などもあります。これらの印字箇所も同様に確認しておきましょう。
画像やロゴの配置は正しいか
パッケージやラベルに用いる画像やロゴが、適切な位置に表示できているかを確認しましょう。数ミリのずれでも許容されないことがあります。画像・ロゴそのものの内容の確認と同様に、見落としのないよう十分注意しましょう。
表記が統一されているか
1つのパッケージやラベル内に表記の揺れがないことを確認しましょう。以下はチェックするポイントの例です。
- 同じものを表す言葉は共通の単語で表記する
- 全角・半角を統一する
- 同じ単語の漢字表記・仮名表記を統一する
- 送り仮名の有無を統一する
- 強調文字のフォント・スタイルを統一する
法令で定められた内容が漏れなく書かれているか
商品の種類によっては、パッケージやラベルに必ず表示しなければならない項目が法令で定められていることがあります。
例えば化粧品の場合、医薬品医療機器等法によって、「製造販売業者の氏名(名称)・住所」「成分の名称」「使用期限(対象となる化粧品の場合)」等その他複数の項目の表示が義務づけられています。公正競争規約でも、「内容量」「原産国名」「使用上又は保管上の注意(公正競争規約施行規則で定める化粧品の場合)」等の表示が義務となっています。
食品の場合は、食品表示法および食品表示基準によって、表示義務が細かく定められています。例えば栄養機能食品として販売する健康食品(サプリメント)は、「栄養成分表示」「1日当たりの摂取目安量」「摂取の方法」の情報や、「食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。」の一文など、多くの義務表示事項があります。
質の高い校正・校閲のために
この記事では、商品のパッケージやラベルを作る上で理解しておきたい、校正・校閲についての情報をまとめました。ぜひ記事の内容を参考にしていただき、質の良い校正・校閲を行って、商品の顔として誤りのないパッケージやラベルを完成させてください。
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