最終更新:2024/07/25
パッケージデザインのフォントはどうすべき?
パッケージデザインを行うに大事になるものが「フォント」です。 明朝体やゴシック体等、一度は聞いたことがあるけど、そもそもフォントって何?書体とは違うの?等、悩んでいませんか? また、フォントが大事なことは分かるけど、種類がありすぎてどうやって選べば良いのか分からない方も多いのではないでしょうか?
フォントは選び方ひとつでパッケージの印象を左右する重要な要素です。 この記事では、フォントとは何か、フォントにはどんな種類があるのか、パッケージデザインにおけるフォントの選び方について解説していきます。
フォントとは何か
そもそも、「フォント」とは一体なんなのでしょう。 混同されがちですが、「書体」と「フォント」は別のもの。ここでは、その違いを含めてフォントとは何かという部分を説明します。
書体とフォントの違い
「書体」とは、「ある一貫したデザイン方針で作られた文字の集まり」を指します。 一方の「フォント (Font)」は、「ある書体を表現するための、ひと揃いの活字」── 活版印刷に使う、あの金属製の活字 ── というのが本来の意味です。
つまり、「明朝体」や「ゴシック体」等は書体の一つであり、フォントというのはその文字を表現する手段ということになります。 かつてフォントとは活版印刷の金属の活字を指していましたが、最近では活版印刷は用いられなくなっていますので、パソコン上で書体を表現するデータファイルのことを、活字に代わってフォントと呼ぶことがほとんどになりました。 厳密には「書体」と「フォント」は別の意味を持つ言葉ですが、日常生活においては2つの言葉の違いを明確にした上で利用される場面は少なく、一般的には混同されているのが現状です。
フォントの種類
フォントには様々な種類があります。 大きく分けると明朝体とゴシック体ですが、それぞれに特徴があり、またそのどちらにも属さない個性的な書体もあります。
明朝体
明朝体とは、縦線が太く、横線が細い形が特徴の書体です。 和の雰囲気や、高級感、繊細なイメージを与えるフォントです。 読みやすさがあるので小説の本文等の書体にも使用されます。 大人っぽさや女性らしさの表現にも有効なので、大人の女性向けブランドのデザインにもよく利用されます。 文字が薄すぎたり小さすぎると、細い線は潰れやすいので、線の太さや濃度には注意が必要です。
ゴシック体
ゴシック体とは、縦と横の線の太さが均一で、直線で構成された形が特徴の書体です。 カジュアル感、力強い雰囲気、信頼感をイメージさせる書体で、記事の見出しやタイトル、ポスターのデザイン、看板等ぱっと目を引く必要がある部分に使用されることが多いでしょう。 欧文においてはサンセリフ体と呼ばれ、シンプルかつ新鮮な印象を与え、企業ロゴなどによく用いられます。
楷書体、行書体
筆で書かれたような書体は、楷書体、行書体と呼ばれ、和文にのみ利用されます。 明朝体と同様、強弱のある線で表現され、和の雰囲気や伝統的な印象を与えることができます。 年賀状の印刷等によく利用されます。
デザイン系
明朝体でもゴシック体でもなく、楷書体や行書体にも当てはまらない書体は、デザイン書体とまとめて分類されます。 個性的なデザインのものが多く強い印象を与えますので、表現したいイメージにぴったりなフォントが見つかればベストな選択となるでしょう。
パッケージデザインにおけるフォントの選び方
では、いざフォントを選ぼうと思った時、どのような基準で選べば良いのでしょうか? 明朝体やゴシック体と決めても、さらにその中に種類がたくさんあり、迷ってしまいます。 ここでは、フォントの選び方について解説していきます。
パッケージデザインにはシンプルなものを
大前提として、パッケージデザインのフォントはシンプルなものを選びましょう。 装飾的なフォントは目を引きますが、内容が読み取りづらいです。 まずはシンプルでベーシックなフォントから選び、特殊なフォントはワンポイントのアクセントなどにしましょう。
視認性
視認性とは、ぱっと見たときに文字だと認識しやすいかどうかです。読むことより、見てもらうことが目的になります。 視認性を優先すると可読性が落ちる場合もあるので、どの要素を重視するのかはデザインの目的に合わせ吟味する必要があります。 例えば、商品が陳列される場所が薄暗い店舗の場合、まず見てもらえないことには手に取ってもらうことも難しいので、視認性を上げることが最重要となるでしょう。
可読性
小説のような長い文章でもすらすらと読めるかどうか、それが可読性です。 あまりにも太い文字の場合、画面が文字で埋め尽くされて可読性が下がってしまいます。 可読性を優先する場合は、明朝体のような細い線のフォントが良いでしょう。 ゴシック体を利用する場合も、線を細くすることで可読性を上げることが可能です。
判読性
判読性は、文字同士の区別のしやすさです。誤読が少ないと、判読性が高いと言えます。 Oと0(オーとゼロ)、iとlと1(アイとエルとワン)、9とq(ナインと小文字のQ)のように紛らわしい文字に分かりやすい形の違いをつけることが判読性を高めるポイントです。 判読性を重視する場合、線の太さが均一なゴシック体より、強弱をつけやすい明朝体やユニバーサルデザインに配慮したUDフォントが適しています。
フォントは増やし過ぎない
シンプルな明朝体やゴシック体だとつまらないと感じて、ついつい個性的なデザインのフォントをたくさん取り入れたくなることもあるでしょう。 しかし、一つのデザインの中に多くの種類のフォントを取り入れるとイメージがまとまりづらくなります。 メインのフォントは明朝体かゴシック体と決めて、種類を増やす場合も多くて3週類程度に留めましょう。 そのためには、デザインの方向性をしっかり固めることが重要です。
フォントは太さでもイメージが変わる
ウエイト(Wとも表現される)と呼ばれる太さにいくつかのパターンがあるフォントもあります。 同じフォントでも太さが変わると印象はガラリと変わります。 分かりやすい例だと、細くすると高級感や上品さが増し、太くするとカジュアルな雰囲気や力強さが出ます。 狭いスペースの中に太めのフォントを詰め込むと印刷時に文字が潰れてしまう場合もあります。 逆に、細すぎてもインクが乗らず文字が切れてしまったり見えづらいことがあるので、太さを変える場合は見やすさにも注意しましょう。
フォントを先に決める
個性的なフォントで、このフォントをぜひ使いたい! というようなものが決まっている場合、使いたいフォントに合わせて商品名やコンセプトを調整することもあります。 商品名がカタカナかひらがなかや、語感などもフォントの印象に合わせて変えることで、よりパッケージデザインにフォントがマッチしたものになります。
まとめ
フォントには、選び方一つで商品の印象を変え、売り上げまでもが変わるほどの力があります。 どうしても迷ってしまう場合は、プロのデザイナーに依頼をしてベストなフォントを選んでいきましょう。
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