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最終更新:2024/08/07

ラベルの素材 パール紙とは?

ラベルの素材 パール紙とは?

印刷物を華やかにしたいときには、様々な方法が考えられます。金や銀を多用する、蛍光色を取り入れる、鮮やかな原色を使うのも良いでしょう。しかし、華やかさだけでなく、上品さや可愛らしさも出したいなら、パールの輝きを取り入れるのがお勧めです。

真珠のような柔らかなツヤと輝きは、人の目を引きつけると同時にどこか安心させてくれます。ラベルなどに使えば、誰も不愉快にすることなく、その品物をアピールできるはずです。

今回は、手軽にパールの輝きを取り入れることができる、パール紙は一体どんな紙なのか、特徴やメリット、デメリットを解説していきます。

パール紙とは

パール紙とは、表面にパール顔料を塗ってパールの輝きをプラスした紙のことです。真珠のような輝きがパール紙最大の特徴ですが、表面にフィルムを貼ってあるわけではないため、リサイクル可能なことが多く、環境に優しい紙だと言えます。

パール紙は箔押しやエンボスと言った加工もできます。上品なだけではなく、可愛らしい仕上がりにもできるため、結婚式からビジネスの場まで様々なシーンに使うことができます。

金や銀などのメタリックカラーと違い、パール紙には独特の輝きがありますが、それは顔料の反射が違うことが理由です。

パール紙独特の輝きの理由

通常の顔料はとても小さな粒子から成り立っていて、その粒子が光を吸収、散乱させます。これで私たちは赤や青などの色を感じます。

一方、パール顔料では、小さな粒子の代わりに板状の雲母を二酸化チタンでコーティングしたものが層になり、積み重なっています。その積み重なっている層で、それぞれ光が反射すると真珠のような柔らかな輝きが起きます。

これを多重層反射と言います。透明のポリ袋を幾重にも重ねると、多重層反射のおかげでやはり真珠のような柔らかな輝きを放ちます。パール顔料にはいくつかの種類があるため、私たちは好みのパール紙を探すことができるのです。ここで主なパール顔料を紹介します。

  • 偏光パール・虹彩色パール 板状雲母粒子をコーティングしている二酸化チタンの厚みを変えると、特定の波長の光だけを反射するようになります(逆にこれをしないとすべての光を反射するため、私たちはホワイトパールの輝きを感じるわけです)。 そうすると、顔料は虹のようにいろいろな色の輝きを放つことになるため、偏光パール、虹彩色パールと呼ばれることになります。
  • 酸化鉄パール 酸化鉄を加えることで、パールにゴールドやブロンズの輝きをプラスすることができます。
  • 着色パール 雲母の周りの二酸化チタンをさらに顔料でコーティングしたものです。顔料の色によってパールの色が変わります。色付きの顔料を載せてもパールの輝きがあるわけですから、ホワイトパールの上に色のついたフィルターを重ねた状態と言っても良いかもしれません。

1種類ではないパール紙

一口にパール紙と言っても、顔料の違いでいろいろな色が生まれることがわかりました。

普通パール紙の手触りは、顔料が塗ってあるためツルツルしたものですが、ラフな手触りのものもあります。名刺にしたときなどは、手触りが違うと、それだけで受け取った人の印象に残ります。視覚と触覚の両方に訴えることができるわけです。

パール紙を使うと似通った印象になってしまうと、思っている人もいるかもしれませんが、実は奥が深いのがパール紙の世界なのです。

パール紙の用途

華やかで上品な印象はパール紙を使うときの最大のメリットです。この印象のために、パール紙はよく結婚式の招待状などに使われます。大切なお礼状や名刺などに使う人も多いようで、最近では家庭用のプリンターに対応しているパール紙も販売されています。

厚みも選べるため、厚いタイプならカードやはがき、薄いタイプなら封筒などに最適です。これから益々パール紙の可能性は広がって行くでしょう。

また、パール紙は商品パッケージやラベルにもよく使われています。パール紙が持っている印象は、高級な食材やお酒、化粧品のパッケージやラベルには最適です。

パール紙のパッケージやラベル・デメリットは?

華やかなパール紙をさっそく使ってみたいと考える人もいるでしょう。飲料のボトルなどにパール紙のラベルを貼ったとき、カーブがつくことで余計に輝きが増します。

パール紙はどんな形の容器にもフィットして、カラー印刷に対応しており、印刷後はラミネート加工などで耐久性を高めることもできます。ラベルとしてはとても使いやすいことがわかりますが、デメリットがないわけではありません。

パール紙はすでにパール顔料を表面に塗ってあるため、表面がなめらかで印刷のインクがよくのります。その反面、印刷時にパール紙の色が影響して思った通りの色調にならないことがあります。

パール紙の色合いを変えてみるのも1つの方法ですが、イメージに合ったパール紙を探せないこともあります。パール紙でパッケージやラベルを作るなら、納得の行く色調になるよう、事前に綿密な打ち合わせが必要です。

紙ではないパール紙がある?

パール紙は紙ですから、紙の持つデメリットをいろいろと抱えています。しかし現在、PETフィルム素材で、パール紙同様の輝きがあるものが販売されています。素材を変えることで、紙にありがちなデメリット、波打つ、カールする、裂ける、折り曲げると白化するなどを解消しています。紙ではないため、下に重ねた紙の図案がほのかに透けて見えるのが特徴です。

透けて見える図案もデザインの一部として考えて、ブックカバーなどに使うと面白いものができるでしょう。ただし、あくまでもPETフィルムのため、紙に比べると、多少折り曲げにくいと感じるかもしれません。 また、PETフィルムを用いたパール調のラミネート素材も販売されています。これは粘着性があるため、ラベル素材としても使えます。PETフィルムは紙よりも耐水性、耐久性が期待ができますから、洗面所や浴室など、パールの輝きのラベルを使える場所がこれからも増えていくはずです。

用途によってパール紙とパールのPETフィルムを使い分けると良いでしょう。

パール紙を使いたいけれど

パール紙を使いたいけれど、気に入った色がないとか、もう少しコストを抑えたいなどという理由で使うのをためらっている人がいるかもしれません。そんなときに使いたいのがパールニスです。

パールニスとは

既存のパール紙の中に自分が気に入った色がない場合でも、パールニスを使って、自分が気に入った紙をパール調にできます。その上、紙の一部分だけをパールにできるため、デザインの幅が広がります。

また、パールの輝きはコピー機やスキャナでは再現できません。パールニスを使うことで、偽造防止もできます。 ただし、パールニスを使った上から、耐久性を高めるためのPP貼りなどの加工をしてしまうと、パールニスの効果が薄れてしまいますので、注意が必要です。

まとめ

今回はパール紙について解説しました。

  • 華やかで上品なイメージを持っている
  • ラベルとして使いやすい

このようなメリットがある一方で、下記のようなデメリットもあります。

  • 印刷で思い通りの色が出ないこともある
  • 紙のデメリット(波打つ、カールする、裂ける、折り曲げると白化するなど)はそのまま

パール紙は華やかさだけでなく、上品さも併せ持っています。大切なお礼状や名刺に向いているだけでなく、パッケージやラベルにも適していることが再確認できました。

そして単にパール紙を使うだけでなく、PETフィルム素材をを使ったり、ニスでパール紙のような輝きを作り出せることもわかりました。印刷物をパール調にしたいと思ったとき、選択肢は意外に多く存在しています。

印刷物の用途によって、最適な選択ができるよう、ぜひ今回の記事を参考にしてください。

この記事を書いた人
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株式会社Cogane studio

Beaker media 編集部

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