最終更新:2024/08/09
ラベルの素材 金属探知機に反応しないホイル紙はある?

ラベルで高級感や特別感を出したいとき、金色や銀色を使いたいと誰でも考えるのではないでしょうか。確かに商品に貼られた金や銀の色はとても華やかですが、この金色や銀色はときにとても困ったことを引き起こします。 それは、金属探知機に反応してしまうということです。金属探知機というと、空港などを思い浮かべますが、商品の検品などにも使われます。ラベルがこれに反応してしまうと大変やっかいなのだそうです。
今回はそんなことを防ぐために、ホイル紙なのに金属探知機に反応しないラベルの素材について解説します。
そもそもホイル紙とは
金色や銀色の紙をホイル紙と言います。紙自体がメタリックカラーのため、商品のラベルやパッケージに使うと、人目を引きつけるインパクトのある仕上がりになります。
紙に直接アルミホイルと貼り付けたものと、PET樹脂にアルミを蒸着させたものを紙に貼り付けたものがありますが、どちらも表面にアルミを使っていることに変わりがないため、金属探知機に反応してしまいます。このため、商品の検品のときに時間がかかり、作業の効率が悪くなることがあります。
また、電子レンジで加熱したときにはスパークする恐れがあります。金色や銀色のラベルは食品でもよく見かけるものです。販売する人にとっては、異物混入がないように食品の検品をするわけですから、ラベルが金属探知機に反応するのは避けたいはずです。商品を購入した人も、それを電子レンジで温めたいとき、いちいちラベルにまで神経を使わなくてはならないのは困ります。
金属探知機に反応しないラベルは販売する人と購入する人、両方に必要なのです。
金属探知機に反応しないホイル紙がある?
実は見た目はホイル紙とほとんど変わらず、金属探知機に反応しにくいラベル素材がすでに存在しています。「MSゴールド」、「ノンアルミ」という商品名です。
金属探知機に反応しない理由
MSゴールドもノンアルミもアルミの粉末が含まれた特殊なインク(他の成分は無機顔料、蛍光塗料、合成樹脂、澱粉など)を紙の表面に塗ることで、通常のホイル紙に比べると、アルミを使う量をとても少なく抑えています。 このため、金属探知機に反応しにくいだけでなく、電子レンジで加熱をしてもスパークしにくくなっています(ただ、少なくてもアルミが入っていることに変わりはありませんから、反応しにくいという表現になっています)。
デメリットもある
見た目は通常のホイル紙と変わらないため、商品のイメージを損なうこともありません。デメリットがあるとすれば、価格が通常のホイル紙よりも高めになってしまうことですが、作業の効率化と商品を購入する人への利便性を考えると、無駄な金額ではないと思われます。
また、MSゴールド、ノンアルミともに紙であることは変わりがありません。簡単に破けてしまうこと、耐水性がないことは忘れないようにしましょう。
ノンアルミは粘着剤が決め手
ノンアルミは粘着剤に生物由来のバイオマス樹脂を5%以上配合しています。これがCO2の排出を減らすことに役立っています。小さなことに思われるかもしれませんが、これからは環境のことを考えてラベルの素材を選ぶのも大切なことになるでしょう。 環境配慮の姿勢は、きっと商品を手に取る人にも伝わるに違いありません。
また、粘着剤を保護するための剥離紙は、キセパと呼ばれる通常の黄色いものと薄いグラシン紙と両方あります。グラシン紙はラベルを機械貼りするときに、機械にかけやすく、作業の効率化を図れるというメリットがあります。
色が選べる
MSゴールドでは、ツヤのあるものとないものを選ぶことができます(MSゴールドは、もともとツヤが控え目だという感想もあります)。ツヤのあるものには、昔ながらのホイル紙の華やかさがありますし、ツヤがないものは落ち着いた印象になりますから、ラベルの用途によって選んでください。
特色でイメージが広がる
ノンアルミでは、金と銀の他に特色と呼ばれる色が2つあります。これは銀色の紙の上に黄色を印刷することで、金色を表現しているため、とても微妙な色合いを表現しています。
金の純度が高いと赤みを帯びた金色・赤金色になると言われていますが、特色の1つはその赤金と言える色、もう1つはシャンパンゴールドのような色です。 メタリックなラベルは、華やかさや高級感を表すために使うことが多いですが、この特色を使えば、大人っぽさや落ち着きといったものも表現できます。
ホイル紙のラベルは、印刷でたくさんの色を使わなくても、望みのイメージを作り出せることです。特色があることで、更に作り出せるイメージの幅が広がります。その上、金属探知機に反応すると言ったデメリットが払拭されているわけですから、使う価値は十分にあります。
似た素材、金ネーマーと銀ネーマーはどうなのか?
金属探知機に反応しないホイル紙の特徴やデメリットを解説してきましたが、本当に同じように使える素材はないのでしょうか?
実はPET素材をメタリックに加工した金ネーマー、銀ネーマーというものが販売されています。これもよくラベルとして使われていて、見た目はホイル紙のラベルによく似ています。PET素材ですから、耐水性はもちろん耐熱性にも優れています。ラミネート加工を施すことで、耐久性は更に上がるため、工業用としても使われているほどです。
しかし、金・銀ネーマーは、PET素材にアルミを蒸着させて作っているため、金属探知機には反応してしまいます。ただ、高い耐久性で活躍する場面は多そうです。金属探知機に反応しないホイル紙と合わせれば、あらゆる場面でメタリックな輝きが楽しめることになります。
メタリックなラベルの用途
メタリックなラベルはケーキやチョコレート、果物、肉類、魚類など食品には広く使われています。食品の中でも、希少な品物(限定品であるとか、国産である場合)や高級な品物、年中行事に関係しているもの(クリスマスやお正月など)には欠かせない存在です。
また、商品のパッケージにメタリックなシールが貼られているのも、よく目にします。シールはラベルよりも更に小さいことが多いですが、だからこそ、アクセントとして効果が大きいです。パッケージを止める役割の実用的なシールでも、メタリックカラーだと高級感と細かな気遣いを感じさせます。
もともと私たちの身の回りには、さまざまな食品が溢れていますが、メタリックなラベルを使うことで、これは特別に美味しい、今食べるべきだというアピール力が強まります。 クリスマスやお正月には、お店全体がいつもより浮足立って、落ち着いて買い物ができないという人もいるはずですが、メタリックなラベルを使うことで、目当ての商品がいち早く見つかるというメリットも見逃せません。
まとめ
今回はホイル紙のラベルを使うと、金属探知機に反応するというデメリットがあること、それを解決するための素材がおもに2種類販売されていることをお知らせしました。
金属探知機に反応しないラベルの材質やメリット、デメリットについても解説しましたので、ぜひメタリックなラベルを作りたいときに役に立ててください。
多少のデメリットがあっても、金色や銀色には人の心を華やがせる力があります。諦めずに誰にも優しいラベルを作れば、それがそのまま商品のアピールに通じると思います。
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