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最終更新:2024/08/09

バージンシール・封かんシールのラベルを作るには?

バージンシール・封かんシールのラベルを作るには?

商品パッケージの蓋部分に、透明な丸いシールが貼り付けられているのをご覧になったことがあるかと思います。これはバージンシール・封かんシールと呼ばれ、蓋をしただけでは不安定なものへの開封防止として用いられます。また、商品の盗難や紛失、すり替え、異物混入を防止し、未開封であることを証明する目的で用いられます。この記事では、バージンシール・封かんシールについて解説します。

開封防止ラベルとしてのバージンシール・封かんシール

バージンシール・封かんシールを使うメリット

バージンシール・封かんシールで商品パッケージに封をすることで、以下のようなメリットが得られます。

  • 商品輸送中や陳列中に蓋が開いてしまうのを防止
  • 食品、飲料、化粧品など、異物混入を防ぎたい商品に使用
  • 未開封であることで安全性や新鮮さを証明したい商品に使用
  • パッケージ内商品の盗難や紛失、すり替えなどを防止
  • 機密性が高い情報が入っているパッケージのセキュリティ証明

主に上記の目的で利用されていることが多いです。 バージンシール・封かんシールの用途は、以下の二種類に分類され、それぞれ製法が違います。

  • 商品パッケージの蓋をとめておくためのバージンシール
  • 未開封であることを証明するためのバージンシール

それぞれの特徴や製法について次の章より解説していきます。

商品パッケージの蓋をとめておくためのバージンシール

商品パッケージの蓋をとめておくためのバージンシールは、シンプルなものであることが多いです。ポピュラーなものが、透明で楕円形のシールで、店頭で目にする機会も多いかと思います。シール用紙や形状に決まりはありません。透明シールの場合は透明PET(ポリエチレン)フィルム素材が用いられています。金・銀ホイル紙を使えば、金属光沢が出て高級感を演出できます。また、楕円だけでなく、星形やハート型といった特殊な形のシールを作ることも可能です。

「商品が購入されるまでは蓋をとめておきたいけれど、剥がしづらいとユーザーのストレスになってしまう」という懸念もあります。その場合は二つの選択肢があります。一つ目は、バージンシールにミシン目をいれることです。「ミシン目部分が裂けていない=未開封である」という証明にもなりますし、ユーザーにとってもシールが剥がしやすくなるというメリットがあります。二つ目は、透明なバージンシールの一部に、白印刷と糊殺し加工を施す方法です。白印刷とは文字通りシールの一部を白く印刷することです。白印刷を施した部分のシール裏面に、糊殺しと呼ばれるニス加工をして粘着力を消します。この加工により、シールを剥がす際に指をひっかける場所ができて、シールを剥がしやすくなります。

また、「透明シールは指紋が目立ってしまう」という懸念もあります。その場合は、「ロイヤルマット透明」というラミネート加工が施された透明シールを用いることをおすすめします。ロイヤルマット透明は、表面が梨地(ざらざらした細かい凹凸のある質感)に加工されており、指紋がつきにくいという特徴があります。

バージンシールを貼るパッケージの材質や、保存方法によって適した素材がありますので、印刷会社にご相談のうえ制作を外注されることをおすすめします。が、どうしても大至急調達したい場合は、市販のバージンシールを購入することも可能です。

未開封であることを証明するためのバージンシール

未開封であることを証明するためのバージンシールには、特殊な加工が施されており、開封すると跡が残るようになっています。 未開封証明のバージンシールには三つの種類があります。以下より一つずつ解説します。

開封すると対象物に文字が転写されるバージンシール

転写タイプのバージンシールは、開封するとパッケージに「VOID」や「開封済」などの文字が転写されます。蒸着ポリエステルフィルムという素材で制作されています。

開封するとシール自体に文字が浮かび上がるバージンシール(非転写)

転写タイプだとパッケージに文字が残ってしまうので、外観が損なわれてしまう恐れもあります。その場合は非転写のバージンシールを用います。非転写のバージンシールは、開封するとシールそのものに「VOID」などの文字が浮かび上がります。シール素材はポリエステルフィルムです。 非転写のバージンシールが機能するのは、コート加工された紙素材や、プラスチックやガラスでできた対象物になります。非転写バージンシールを貼る対象物が、表面にコート加工を施されていない紙素材の場合には機能しません。シールに文字が浮かび上がる加工が機能しないばかりか、パッケージの表面を傷めてしまうおそれもありますのでご注意ください。

開封するとシールの一部が薄く裂けて対象物に残るシール(ぜい質シール)

特殊脆弱フィルムという材質で作られたぜい質シールは、開封時にシールが薄く裂け壊れてしまう易破壊性を持っており、剥がすことのできないシールです。貼り直しやシールの再利用ができないので、未開封の証明になります。商品のバージンシール以外の用途としては、ごみ処理券など証紙用シールや、値札シールとして利用されています。

いずれのシールも、バージンシールを貼る対象物の素材や使用環境によって、文字がうまく出なかったり、易破壊性が発現しない場合がありますので、貼り付け前に事前テストを行うことが推奨されます。また、非転写シールの場合は、貼り付け前に文字の向きを判別できませんので、事前に確認しておくことをおすすめします。

番外編①:液晶画面を保護するバージンシール

パッケージの開封防止を目的とするものではありませんが、液晶画面の保護のためのバージンシールもあります。商品陳列時に液晶画面にキズがついてしまうのを防ぐのが主な目的です。シール表面にデジタル文字などを印刷しておけば、商品利用時のイメージにもなり、購入の参考になります。

番外編②:ボトルやジャー容器の口に貼るバージンシール(Pシール)

調味料や化粧品などの、ボトルやジャー容器の口に貼られているシール状の蓋をPシールと呼びます。未開封証明になりますのでこれもバージンシールの一種です。パッケージ外部ではなく、ボトル内部に貼るシールなので、インナーシール、インナーPシールと呼ばれることもあります。

バージンシール・封かんシールを外注する際の注意点

前述の通り、バージンシールはその使用用途や、シールを貼るパッケージの素材によって、シールに使用する用紙や加工が変わります。バージンシール作成を外注する際は、以下の点を確認のうえ印刷会社にご相談されることをおすすめします。

  • バージンシールの使用用途(蓋どめか、未開封証明か)
  • バージンシールを貼り付けるパッケージの素材(紙、プラスチック、ガラスなど)
  • バージンシールを貼り付けたパッケージの保存方法(常温、冷蔵、冷凍など)

さいごに

バージンシール・封かんシールについて解説しました。バージンシールを使用することによって、パッケージ内商品の盗難や紛失、すり替えなどを防ぐことができます。また、食品や化粧品など異物混入に特に気を遣う商品の場合は、バージンシールで未開封証明をすることによってユーザーに安心感を与えます。商品の安全性をアピールでき、ブランドイメージの向上にもつながりますので、パッケージへのバージンシール導入をご検討いただければと思います。

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株式会社Cogane studio

Beaker media 編集部

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