化粧品・健康食品業界専門メディア Beaker media「無料企業登録キャンペーン」実施中

最終更新:2024/08/07

ラベルを透明シールで作るには?

ラベルを透明シールで作るには?

日本では昔からラベルは荷札、貼り紙などと呼ばれていました。ラベルの役割は、私たちにパッケージの中に入っているものを教えることです。ラベルさえ見れば、私たちはわざわざ開封しなくても、パッケージの中がわかるのです。

現在、世の中にたくさんある商品はラベルで、中身が何であるかだけではなく、その魅力を見る人に伝えています。様々な商品が様々なパッケージに入っているため、ラベルにもバラエティーが求められています。 透明なパッケージなら、透明なラベルを用意することで、一層商品の魅力を高めることができますが、ラベルを透明シールで作るには、少し注意しなくてはならない点があります。

今回はラベルを透明シールで作る際の注意点について解説します。

透明シールの素材

一口に透明シールと言っていますが、素材は主に2種類あります。1つはPET素材です。PETと言うのはポリエチレンテレフタレートの略称で、石油を原材料として作られた樹脂です。これは、PETボトルや繊維のポリエステルなどの原材料としても有名で、リサイクルができるのも大きな特徴です。

もう1つの素材が塩ビです。塩ビは塩化ビニル樹脂、またはポリ塩化ビニルの略称です。塩ビの原材料はエチレンと塩素で、石油を原料とした他の樹脂よりも安価なのが特徴です。塩ビの透明シールは、PET素材に比べると柔らかいため、カーブした箇所にもキレイに貼ることができます。

透明シールで作ったラベルの用途

透明シールでラベルを作った場合は、透明な素材に印刷してあるため、透明な容器に貼ると、印刷した箇所だけが目立ち、人の目をひくことができます。このため、透明シールは透明容器の商品ラベルや内容表示シールなどに最適です。PET素材ならリサイクルができるため、食品容器や消耗品のラベルに使われることも多いです。

もう1つ、透明シールの用途として重要なのが、バージンシールです。これは店頭などで、商品が故意に開封されるのを防ぐ目的で貼られるシールのことです。自分が購入した商品が開封されているのは嫌なものですが、バージンシールがあるだけで、そんな思いをすることは格段に減るのではないでしょうか。

バージンシールが透明であることで、商品のパッケージの雰囲気を壊さずに済みますし、中身を盗難から守ることにもつながります。

透明シールのメリットとデメリット

透明シールは透明であることが最大のメリットです。先程も書いた通り、透明な容器にもなじんで、印刷した箇所だけを目立たせることができます。また、材質的に水や熱に強いため、屋外や水回りでの使用にも適しています。 透明シールの耐熱温度は100℃とも言われていますが、絶対にこの温度まで大丈夫ということではありません。貼る場所の環境によって、シールの粘着性は変わってしまいます。どうしても、気になる場合は業者からサンプルを取り寄せて、実際に貼ってみるのも1つの方法です。

このように魅力的な透明シールですが、透明なためにデメリットも抱えています。透明なシールに印刷すると、場合によっては貼った箇所の色が透けてしまうのです。

貼った箇所の色に影響されてしまう

例えば、黒いパッケージに透明シールで作ったラベルを貼った場合、図案のすべてが黒ずんで、沈んだ印象になってしまう場合があります。

このような場合は図案の下に1度白で印刷をした上に、図案を印刷することで透けを抑える方法(この方法を白版を作ると言う場合があります)もありますが、細かな文字などの場合は、下の白色とズレが生じたりして、万全の対策とは言えません。

対応策はいろいろある

白を印刷することでは不十分だと感じるなら、他にも対応策はいろいろとありますので、ぜひ信頼できる業者に相談してください。

  1. 白箔(熱と圧力で白い部分を透明シールにつける方法です。金箔や銀箔はよく知られています)を使う
  2. インクの濃度が高いシルクスクリーン印刷(通常の印刷のように転写するのではなく、印刷物に直接インクを載せるため、インクの濃度が高くなります)を行う

という対策もあります。 どちらにしても、ラベルの用途やデザインを考えた上で、対応策を選ぶと良いでしょう。

摩擦に弱いことも

透明シールで作ったラベルは、貼った箇所の色に影響されることの他に、もう1つデメリットがあります。それは印刷が摩擦に弱いことです。また、アルコールやインクがつくと、落ちないこともあります。このデメリットをなくすために、業者によっては表面を加工することを勧める場合があります。

よく勧められるのがPP(ポリプロピレン)加工です。印刷した表面に接着剤でポリプロピレンフィルムをつけて、保護するために行います。確かにこの加工で透明シールの表面は丈夫になりますが、柔らかさは失われます。

カーブした箇所に貼るためには、あえてPP加工を行わないこともありますので、覚えておいてください。

透明シールのラベルの注意点

せっかく透明シールでラベルを作ったのに、仕上がりが考えていたものと違う、と思うことがあるかもしれません。しかし、これは透明シールの特性が出てしまった可能性があります。

台紙の色に影響される

シール印刷で使用する台紙はブルーかイエローの場合が多く、透明シールだとその色の影響を受けて、仕上がりが変わって見えていることがあります。ラベルの仕上がりを考える時、多くは頭の中で背景を白色にしているため、ブルーやイエローの台紙で出来上がったラベルを見て、違和感を覚えているのです。 また、透明シールでは背景の色がそのまま透けるため、ブルーやイエローが図案の色と混ざって見えている場合もあります。透明シールを作るときは、台紙の色まで考慮して仕上がりを考える必要があります。

気泡が目立ちやすい

透明シールで作ったラベルはデザインによっては、貼るときに気泡が入ると目立ちやすい傾向があります。これも透明感があるからこそ、目立つわけですが、貼り付けに失敗することを前提に、余裕を持った数のラベルを注文しておくと良いでしょう。

特にシールのサイズが大きいと失敗しやすくなりますので、注意が必要です。また、見る角度によって、透明感や明るさに差を感じることがあります。これは透明シールの特性とも言えます。決して製品不良ではありませんから、落ち着いて判断してください。

透明シールでのラベルは自宅でも作れる

業者に頼まないと透明シールは作れないのかというと、そんなことはありません。家庭用のインクジェットプリンタを使って、シールが作れる透明のシートが販売されています。

耐水性に特化したものや日光にさらされても大丈夫なものなど、機能的に優れたラベルが作れますし、ラベルのデザインが選べるソフトがついている場合もあるため、初めて自宅でシールを作る人も安心して使うことができます。

従来通りのツヤと光沢のあるタイプの他に、ツヤ消しタイプも揃っているので、仕上がりは市販のものに引けをとらないと思います。この透明シールは自宅で使うだけではなく、職場で使いたいが、そんなに大きなロットで頼むほどではないと言うときに、使うと便利です。

手軽に透明シールでラベルを作ってみてはいかがでしょうか。

まとめ

今回は透明シールでラベルを作る際の注意点について解説しました。透明シールにはメリットだけでなく、デメリットもあることがわかりました。しかし、それはいろいろな方法でカバーできます。まずは信頼できる業者に相談をしてみましょう。

また、あれこれと迷うときは、自宅のプリンターでも簡単に印刷できる透明シールを購入して、試しにラベルを作ってみるのも、有効な方法です。自分で作って納得できたら、大きなロットでプロにお願いするのも良いでしょう。

ぜひ、透明シールで光を生かしたラベルを作って、商品の魅力を多くの人に伝えてください。

この記事を書いた人
Beaker media 編集部's picture
株式会社Cogane studio

Beaker media 編集部

資料請求・お問い合わせを増やす方法

資料請求・問い合わせを増やすためには、企業がどんな事業をしているのかを知ってもらうことが重要です。Beaker mediaの企業情報掲載サービスでは会社の事業内容や特徴、取得免許や対応ロット数などを掲載し、化粧品・健康食品に専門性の高い多くのユーザーへ会社情報を発信することができます。

Beaker mediaで会社情報を掲載しませんか?

Beaker mediaで企業情報を掲載

Beaker mediaで会社情報を掲載するメリットは以下の通りです。

  • 業界特化型メディアでの露出増加
  • 化粧品、健康食品原料の専門分野でのターゲットリーチ拡大
  • 企業情報や製品の逐次更新が可能
ぜひこの機会をご利用いただき、貴社の強みを広く発信してください!

トレンド記事2024/08/22 更新

  1. 化粧品に関する薬機法 「癒し」「リフレッシュ」は謳えない?

  2. 化粧品に関する薬機法 肌構造の知識「角質層」「真皮」って何?

  3. 「美肌」を広告で謳える?言い換え表現は?薬機法•景表法を解説

  4. 「低刺激」「安全性」を広告で表現できる?言い換えは?薬機法・景表法を解説

  5. 「疲労」「ダメージ」の広告表現はNG?薬機法・景表法を解説

  6. 化粧品・医薬部外品に関する薬機法 洗顔料の広告で「透明感」「白く」は使える?