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最終更新:2024/08/09

ラベル印刷の基礎知識 RGBとCMYK

ラベル印刷の基礎知識 RGBとCMYK

「カラーモード」という言葉をご存じでしょうか。カラーモードとは、印刷やディスプレイ上で色を表現する方法を指します。カラーモードにはRGBとCMYKの二種類があり、RGBはテレビやパソコンのディスプレイに、CMYKは印刷に用いられる色の表現方法です。ラベル・シールやパッケージ、パンフレットなどの印刷物にはCMYKが用いられます。

この記事では、RGBとCMYKそれぞれの特徴について解説します。CMYKで表現できる色や、印刷の際の注意点についても解説していますので参考にしていただければと思います。

カラーモード RGBとCMYKの違い

RGBとCMYKの違いについて説明します。 RGBはRed(レッド)、Green(グリーン)、Blue(ブルー)の頭文字をとったもので、赤、緑、青の3色を混ぜ合わせて色を表現しています。この3色は「光の三原色」と呼ばれ、すべての色が揃うと白になります。

CMYKはCyan(シアン)、Magenta(マゼンタ)、Yellow(イエロー)、Key Plate(キープレート)の頭文字をとったもので、4色を混ぜ合わせて色を表現しています。別名プロセスカラーとも呼ばれます。この4色は「色材の三原色」であるCyan(シアン)、Magenta(マゼンタ)、Yellow(イエロー)に、黒を表すKey Plate(キープレート)を足したものです。

RGBは通常、パソコンやテレビなどのディスプレイに、CMYKは印刷物に使われています。パソコン上に表示されている図柄の色と、それを印刷したときに色味のズレが生じるのは、このカラーモードが異なっているのが原因です。 RGBは光で表現される色、CMYKは色材(インク)で表現される色です。光は重ねると明るくなりますが、色材(インク)は重ねると暗くなります。印刷するときは色材(インク)を使って印刷しますので、使用されるカラーモードはCMYKになり、色が重なる部分は暗くなります。RGBデータのまま印刷するとくすんだり色が暗くなったりする事象はこのような原理で発生しています。

ラベル・シールなどの印刷物にはCMYK印刷

ラベルやシール、冊子、パッケージなど印刷にはCMYKが使用されています。パソコン上では通常RGBのカラーモードで表示されているため、そのまま印刷しようとすると色がくすんでしまいます。パソコン上のデータと印刷物で色が変わってしまうということを防ぐためには、データ作成をCMYKのカラーモードで行う必要があります。PhotoshopやIllustratorといった画像編集ソフトでは、はじめからカラーモードをCMYKにした状態で画像データを作成できます。

CMYK印刷における色数

CMYK印刷では、表現する色によって使用する色の種類が決まります。たとえば緑色を表現する場合はCyan(シアン)とYellow(イエロー)を重ねて表現します。この場合使用される色数は2色です。見た目は1色しか使用していないように見えても、単色の印刷とは異なります。単色印刷はCyan(シアン)、Magenta(マゼンタ)、Yellow(イエロー)、Key Plate(キープレート)のどれか1色のみを使用した印刷になります。4色すべてを使用した印刷はフルカラー印刷とも呼ばれます。

CMYK印刷における総インキ量

CMYK印刷ではインクを重ね合わせて色を表現しますが、使用されるインクの量が多すぎると、印刷がにじんでしまったり、インクが乾かず紙が汚れてしまったり、紙同士がくっついてしまったりとトラブルのもとになります。よって、各印刷会社では総インキ量を指定しています。一般的に、総インキ量は350〜300%以下で指定されていることが多いですが、印刷会社によっては250%以下を指定している場合があります。

特色(スポットカラー)印刷

CMYKの4色で表現できない色がある場合は、特色(スポットカラー)という色を使います。通常の色はCMYKの4色を重ね合わせて色を表現しますが、特色はあらかじめインクを混ぜて指定の色を作る方式です。特色はDICやPANTONEといったカラーコードから指定でき、パステルカラーや金や銀のメタリックな色、蛍光色、パール風の色などを表現することができます。また、CMYK印刷ではくすんでしまいがちな薄い青やグレーなどを表現する際に特色を使用することがあります。特色を指定すると印刷会社によっては追加料金が発生することもあります。

CMYK印刷で黒を表現する方法と注意点

CMYK印刷はインクを重ねて色を表現しますが、黒を表現する場合には注意が必要です。4色すべてを100%混ぜ合わせることを4色ベタと呼びます。4色ベタではインクの総量が増えすぎ、にじみや汚れなどトラブルの原因となりますので、印刷データで4色ベタは使用不可とされています。

CMYK印刷で黒を表現するためには、以下の方法があります。

スミベタ

黒を表すKey Plate(キープレート)のみを100%使用する印刷方法です。白地の上に文字や細い線を黒で表現したり、黒字に白い打ち抜きで文字などを表現する場合に適しています。

スミベタを用いて黒を印刷する際はオーバープリントに注意する必要があります。オーバープリントとは、下に印刷した色の上に黒を印刷する方式で、版のズレによって白い隙間ができないようにするための印刷方法です。印刷会社の設定で、スミベタは自動的にオーバープリントで印刷されることがあります。これにより、色と色の間に隙間が発生することはありませんが、下に印刷した色によっては黒のスミベタの部分にうっすら透けてしまうことがあります。その場合はKey Plate(キープレート)100%に他の色を1%加えます。これによりオーバープリントの設定が解除され、色味はスミベタとほぼ変わらないまま、黒の部分に下の色が透けてしまうのを防ぐことができます。 またスミベタは、広い範囲に印刷すると針の穴のような白い色抜け(ピンホール)が発生しやすくなります。

リッチブラック

リッチブラックとは、Cyan(シアン)40%、Magenta(マゼンタ)40%、Yellow(イエロー)40%、Key Plate(キープレート)100%の配合で黒を表現する印刷方式です。スミベタより深くくっきりとした色合いになりますが、色を重ねているため微細な色のズレで図柄がぼやけて見えてしまう場合があります。そのため、小さな文字や細い線には向いていません。

グレースケール

モノクロ印刷をする場合には、Key Plate(キープレート)100%のみで印刷する以外に、グレースケールという方法があります。グレースケールは白と黒に加え、中間色である灰色を使って色調を表現します。IllustratorやPhotoshopを使い、画像データ作成後にカラーモードをグレースケールに変換することで、モノクロ印刷用の画像データを作成できます。グレースケールへの変換後は元のカラーモードに戻すことができなくなりますので、データを別名で保存し、バックアップをとっておくことをおすすめします。

まとめ

ラベル印刷の基礎知識、RGBとCMYKの違いについて解説しました。ラベルやシール、パッケージ、冊子など印刷する際にはCMYKのカラーモードでデータを作成する必要がありますが、CMYK印刷特有の注意点もあります。詳細は外注先の印刷会社の規定をご確認いただければと思います。

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株式会社Cogane studio

Beaker media 編集部

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