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最終更新:2024/08/10

ラベル印刷の「チェンジング箔加工」とは?

ラベル印刷の「チェンジング箔加工」とは?

今回は、チェンジング箔加工について解説していきます。

一言で箔押し加工と言っても、さまざまな種類があります。 それだけ箔による加工は需要があり、今後も加工技術として選ばれるにふさわしい手法なのです。

今回紹介する「チェンジング箔加工」は、皆さんが大事にしているものをしっかり保護してくれる役割を担うことにもつながりますので、是非最後までご覧になってください。

ラベル制作におけるチェンジング箔加工とは?

この世界には多くの会社や組織、そしてそこから生み出される製品が無限に存在しています。 もちろん、今皆さんが使っているスマートフォンやパソコン、身近にあるデスクや住宅等、それぞれの品物やそれを構築している技術は、かけがえのない大切なものになります。

しかし、残念なことにこういった本物が溢れれば溢れるほど、それを不正に真似し、偽物や複製の品物が出てきてしまいます。 これは今に始まったことでは無く、ひと昔前から増えてきていることなのです。 これらは生産者にとって、悪影響でしかなく、ひどい時にはそれを世に発信する権利すらも奪われてしまうパターンもあります。

こういった場面で力を発揮するのが「改ざん防止用」の加工になります。 これをすることで、その品物の品質を保つと同時に、コピーされることを防ぐため、偽物が出てくるリスクを無くすことができるのです。

そんな時は、今回のテーマである「チェンジング箔加工」を取り入れてみてはいかがでしょうか。

チェンジング箔加工とは、2つ以上の絵柄が角度によって見え方を変えながら現れる箔押し加工になります。 この加工技術により、製品を複製しようとしても、その箔押し加工ができず、改ざんされた品物を生み出せなくなるという大きなメリットを生み出すことができます。

加工会社によっては、絵柄を3つあるいはそれ以上とチェンジング箔加工の強化版としてリリースすることもできますので、機密性の高い情報を扱う等、用途に合わせて展開していただければと思います。

どんな時に使う?

このチェンジング箔加工は、下記のような用途で使用されることが多いです。

  • 特別感や高級感を演出したい時
  • 偽造防止用として

それぞれ解説していきます。

特別感や高級感を演出したい時

この場合、例えば「ご当地限定」や「オリンピック限定」といった、生産が限定されていることによるプレミアム感を演出するような品物に実装されるケースがあります。 ご当地グッズであれば、光の角度によって、「○○城が見えるのにこっちからは××の名産品が見える」という形で、高級感を創出させることができます。 皆さんも数量限定の品物に、こういったその品物ならではのエンブレムが入っていると嬉しくなりますよね! そんな好奇心を刺激するとっておきの秘策として、利用されることがあります。

偽造防止用として

光の加減によって模様が変わるという技術は、真似したくても容易にはできません。 だからこそ、偽装されにくい仕組みとして、加工されるケースがあるのです。 個人的な情報源となるものや、企業秘密に関するデバイスなど、本物としての存在価値を確立させるための手段として、取り入れるのもいいでしょう。

チェンジング箔加工のデメリット

光の角度によって見え方が変わる、このチェンジング箔加工の技術。 プレミアム感や高級感を演出したり、偽造防止の用途として大きく活躍できるのが、そのままメリットと分類できます。 しかし、そんなチェンジング箔加工には下のようなデメリットが存在します。

  • デザインの校正、製版に時間がかかる
  • コストが高い

それぞれ見ていきましょう。

デザインの校正、製版に時間がかかる

これだけ機密性のある情報を守るためのチェンジング箔加工。簡単に真似されるような内容にしては意味がありません。 それだけ、手前の加工工程において、時間をかけながらチェックをしていかなければなりません。

まずは、デザインデータについてです。 そもそも箔加工になるため、あまりにも細かいデザインには対応が難しいです。

これは、このチェンジング箔加工のみならず、版を用いて熱と圧で加工処理をするホットスタンプ式の箔加工全般に言えることでもあります。

その中でも、あまり大雑把にしては機密性の保持につながりません。
うまく調整をしながら版の制作に進まねばなりませんので、どうしても時間はかかってしまいます。

次は、製版です。 そもそもこのチェンジング箔加工は2通り以上の絵柄を映し出すため、その分版が必要になるということなのです。よって製版においても工程は倍以上になり、時間はそれだけ消費してしまいます。

しかし、両工程においても、ここがしっかりしないことには加工そのものができなくなってしまいますので、加工業者とも連携をしっかりしながら制作に励んでみてください。

コストが高い

また、チェンジング箔加工は金額的なコスト負担も大きいのも事実です。 版が複数になる時点でもそうですが、そもそも高度な専門技術を駆使して版を作るので無理もありません。 しかし、機密情報を守ることを考えると、そこまで金額は高くはならないので、ここは予算取りをきちんと行い、妥協しないようにしましょう。

ホログラムシールとの違い

最後に、箔押し加工では無いですが、似たようなものに「ホログラムシール」というものがあります。 ホログラムシールとは、同様に光の角度によって見え方の変わるシールのことを示しています。 用途としても、個人のIDカードなど専門性の高いものに利用されることが多いものになります。

実際にクレジットカード等を見てみると、シルバーのシールが貼られていないでしょうか。 このシールを角度を変えてみてみると、7色に光輝いて見えるのです。 これがホログラムシールになります。

一見、全く同じもののように見えますが、あくまでチェンジング箔加工は箔の転写なので、素材そのものに絵柄が転写されます。一方、ホログラムシールはシール全体に絵柄が印刷されており、そのシールをカードや証明書に貼り付けているため、全く別物になります。

https://info.pakexpo.jp/label/label-seal_hologram/

さいごに

今回は、チェンジング箔加工の概要や特徴について解説してきました。 その見た目や技術力の高さから、いろんなケースで活躍することのできるチェンジング箔加工。 「大切な製品を守りたい」「最高級の付加価値を付けたい」というケースにはおすすめの加工技術です。

是非、参考になれば幸いです。

この記事を書いた人
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株式会社Cogane studio

Beaker media 編集部

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