最終更新:2024/08/09
化粧品容器のロットとリードタイム
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今回の記事では、化粧品容器のロットやリードタイムといった言葉について説明いたします。 化粧品容器の開発をするとよく使う言葉ですので、参考にしていただければ嬉しいです。
化粧品容器のロット
化粧品容器の開発を進めると、ロットという言葉が出てくると思います。今回、化粧品容器におけるロットとは何か、ロットが小さい場合の対応方法をご説明します。
ロットとは
ロットとは、モノの最小単位のことで、生産ロット・充填ロット・購入ロットなどがあります。
生産ロットとは、生産の最小単位のことを示します。生産には準備や固定費がかかるため、受注する側は損がでないように最低限いくつなら受注すると決めていることが多く、この単位が生産ロットと呼ばれます。
充填ロットは、充填工場にて充填に対応できる最小の単位を指します。充填にも準備や固定費がかかるため、充填する工場や会社に損が出ない最低限の数が定められていることが多く、この単位が充填ロットと呼ばれます。
購入ロットは、購入者がいくつ以上から買えるのかの最小単位を示します。販売にも出荷の作業などのコストがかかるため、最低限いくつ以上なら購入できるのかを決められていることが多く、この単位が購入ロットと呼ばれます。
化粧品容器のロットとは
化粧品容器のロットとは、化粧品容器を作るメーカーがいくつ以上の発注があれば生産を受けるかという単位を示すことが多いです。生産をするには金型の準備や洗浄、樹脂のセットをする必要があるため、そのコスト・時間に見合うだけの発注量がなければ基本的には生産をできないです。また、樹脂などの原料の発注も最低単位が決まっていることが多いため、その最低発注量によって最小単位が決まることもあります。
化粧品容器の一般的なロット
化粧品容器のロットは、一般的には3000-5000個以上と言われていますが、製品の仕様や発注をするメーカーによって大きく異なります。
例えば印刷や蒸着がない場合500-1000個、印刷はあるが蒸着はない場合1000個程度から受注してもらえる場合もあります。3000個を超えると、選べる容器の種類や印刷・加工方法などが広がる可能性が高いです。また、メーカーによっては数百個単位から発注を受けている場合もあります。 追加発注を見込める場合、最小ロットで発注した上で、先にいくつかを生産・納品し、残りは追って追加で生産・納品といった形を取ることもできます。
容器の仕様によってもタイミングによっても、ロットは大きく異なるので、商品開発の際は、早めにメーカーと相談を始めるようにしましょう。
ロットが小さい場合の対応方法
特に事業始めたてで需要が読めない場合や在庫を多く持つスペースがない場合、ロットを小さくしたいケースがあると思います。ロットが小さい場合にどのようにして生産メーカーを見つけるか、対応方法を2点あげます。
ロットが小さくても対応できるメーカーを探す
ネットで受注を受けている会社や海外などで、ロットが小さくても対応可能なメーカーが見つかる可能性があります。一般的には3000-5000個と言われてはいますが、会社によっては数百個の単位から受けている会社もあるので、希望のロットでの作成が出来る可能性があります。
印刷や加工などの手間が少ない化粧品容器をデザインする
印刷や加工の過程が少ないシンプルな容器を使うことで、メーカーにとっての手間やコストが減り、小ロットでの受注の可能性が高まります。メーカーによってはセール品という形で、シンプルな容器を販売していることもあるので、ロットの小さい製品が見つかる可能性があります。
このような方法でロットを小さくする方法を見つけることで、小さくビジネスを始める方法を見つけられたり、市場の需要に素早く反応できる可能性が高くなります。
化粧品容器のリードタイム
化粧品容器の開発を進めると、リードタイムという言葉を聞くことがあると思います。 当記事ではリードタイムとは何かやおおよその期間、リードタイムの短縮方法を説明します。
リードタイムとは
リードタイムとは一般的に、ある工程を始めてから終えるまでにかかる時間を指し、開発・生産・流通・販売など様々な工程で使われます。
例えば、開発リードタイムとは開発にかかる時間、生産リードタイムとは生産のオーダーを受けてから工場から出荷されるまでの時間、輸送リードタイムとは商品が工場から出荷されてから流通の場に届くまでにかかる時間、調達リードタイムとは商品を発注してから納入までにかかる時間を示します。業界や文脈によってもリードタイムの指す期間が異なるため、都度確認が必要です。 一般的にリードタイムは短い方がいいとされ、リードタイムが短いほど需要予測が正確に行えたり、抱える在庫を減らすことが出来たり、流行りにすぐに乗ることができるといった利点があります。
化粧品容器のリードタイムとは
一般的に、化粧品容器のリードタイムとは発注をしてから納品されるまでの期間の長さを示します。 化粧品容器の発注から納品までの流れとしては、一般的に下記の工程があり、これらにかかる時間がリードタイムには含まれます。
- 発注
容器メーカーに発注を出します。 - 金型の設計と作成
新しい容器の形を作成する場合に、樹脂を流し込む金型を設計・作成します。 - 資材調達
容器を作るのに必要な樹脂や部品を調達します。海外から調達している場合、より時間が長くかかる可能性があります。 - 成形
成形とは、容器自体を樹脂からボトルの形に作成する工程です。工程数の他に、製造ラインに空きがあるのかといった要素も影響します。 - 印刷・加工
成形で出来上がった容器にラベルや直接印刷を加えたり、蒸着加工を施したりする工程です。印刷方法が同じでも、色数によってもかかる時間が異なることがあります。 - 納品
容器メーカーより完成品を受け取ります。
但し、既存の金型を使う場合、金型作成の必要はなくなりますし、印刷や加工がない商品の場合、その期間は必要なくなります。
金型作成や印刷加工などを1つの会社で全て請け負っている場合もあれば、それぞれ別の会社で行なっている場合もあるので、それぞれの工程にかかる時間を確認していく必要があります。尚、資材調達についても、調達先が国内外含め複数となる可能性もあるので、それぞれの調達にかかる時間を確認する必要があります。
化粧品容器の一般的なリードタイム
化粧品容器のリードタイムには、一般的に2-4ヶ月かかるとされており、印刷などが入る場合は4ヶ月とみた方がいいです。特にJarは4ヶ月ほどかかる傾向にあり、逆にチューブやマスカラ容器は2ヶ月ほどでできる可能性もあります。 また、より特殊な容器や加工を行う場合、4ヶ月以上必要なこともあります。リードタイムはものによって異なるので、都度確認が必要となります。
リードタイムを短くする方法
リードタイムを短くする方法として3点あげます。
印刷や加工を少なくする
蒸着には時間がかかるので、着色のみにしたり樹脂の白い色をそのまま使うことで時間を短縮できる可能性があります。また、印刷は直接の印刷でなくラベル貼り付けにすることなどで、リードタイムが短くなる傾向にあります。
既存の金型や容器を使う
既存の金型を使えば、金型を設計・作成する期間をなくすことが出来ますし、既存の在庫のある容器を使えば、容器を作成する時間もなくすことが出来ます。
容器を作るメーカーと交渉する
生産計画を出してもらったり、資材の調達方法に関して見直しをお願いすることで、より効率的な生産をしてもらい容器作成にかかる時間を縮小してもらえる可能性があります。
リードタイムを短くすることで、より需給予測を正確に行い、流行りのある製品をすぐに開発することが出来ます。また、過剰な在庫を持つリスクも減らすことが出来ます。但し、どうしても短縮出来ないリードタイムもありますので、急ぎの製品開発の過程では、容器が確定し次第、すぐに発注に移ることが重要です。
まとめ
当記事では化粧品容器のロットとリードタイムについて説明しました。
ぜひ参考にされて、素敵な化粧品容器を開発いただけたら嬉しいです。
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