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最終更新:2024/07/17

化粧品の処方決定とメーカーの選定

いよいよ化粧品OEM ODMメーカーの決定

これまで化粧品のサンプルのやりとり、改良、評価、担当者とのやりとり、様々な困難を乗り越えて、ついに処方を決定し、メーカーさんをひとつに絞り、依頼をする時が来ました。

さまざまなやり取りをする中で、おそらく多くの方はすでに依頼しようと思うOEM, ODMメーカーは決まっていると思います

それは、価格で決めたのかもしれません、ロットで決めたのかもしれません。担当者かも。一番良いサンプルを作ってくれたメーカーかもしれません。決定する要因はたくさんあるものです。理由はひとそれぞれだと思います。ただし、決める前にこれだけは押さえておきたいところについてはこれから解説していきたいと思います。

 

化粧品OEM ODMメーカーを決定する前に押さえておくべきポイント

初心を振り返ろう

これまで色々と試行錯誤してきたはずです。ただ、それが良い方向にいく場合もあれば、最初に考えたことと全然違った方向にいくこともよくあります。初心に振り返り、自分が本当に欲しかったものか、やりたかったことかを思い出して、評価することも大切です。そのためにも最初から記録をつけておくというのは大切な方法です。

担当者との相性

営業担当者との相性はとても大切です。化粧品は開発して終わり、製品になって終わりではありません。販売する、販売し続ける、ユーザーの意見を聞く、改良していくとこれから長い道の始まりにすぎません。そのためにも長い付き合いになることは確実です。

工場見学はしましたか??

みなさんは工場見学をしましたか??結構、OEMでも工場見学をされない方も多いと思います。それは忙しいとか場所が遠いという理由です。しかし、できる限り契約する前に工場は一度見ておくことをオススメします。どんな工場で、どうやって作られているか、どういう思いで作られているか、清潔感は??など商品を伝える時にも役立つ情報がたくさんありますし、何より作り手の思いを感じ取れるはずです

品質基準を確認しましょう

品質基準に関しては各会社によって異なる部分や共通する部分がありますので、確認する必要があります。まず、共通する部分としては防腐力試験(保存効力試験)があります。防腐力試験とは、化粧品が微生物によって腐らないように品質を担保する試験になります。これは、各社同じ試験を行なっていますので、確認しておく必要があります

 

化粧品開発においては、その種類や使用原料などにより、添加する防腐剤の種類や濃度などをコントロールする必要があるのです。そして適切にコントロールされた製品は、「保存効力試験法」という評価試験を行うことで防腐力が数値化され、製品の防腐力を視覚化することが可能となります。
要するに、カビなどあらゆる菌や微生物から化粧品を守ることができるかどうかを判定するのです。

皆さんと化粧品OEM製造メーカーさんとの間で、納品された化粧品(製品)の品質に関する認識を共有するための規定になります。化粧品の製造・生産は、いろいろな製造過程、生産過程を経ることになります。
また、機械で自動的に行う工程があったり、人間の手で行う作業工程もあります。そうして製品化された化粧品には、当然ですが、品質に多少の誤差が生じるものです。
品質規格とは、その生じた品質の誤差を、お互いがどの程度製品として認めるのかを規定したもののことです。
したがって、皆さんは化粧品OEM製造メーカーに、あらかじめ確認し、「製品として納品される化粧品は、この規格を満たしたものになる」という認識を、共有しておく必要があります。
どのOEM製造メーカさんも、品質規格は定めているはずです。この段階で、化粧品OEM製造メーカーさんにお願いすれば、品質規格を提出してもらえるはずですから、確認して要望があれば、あらかじめ話し合っておくべきでしょう。

安定性試験の確認安定性試験の内容については、難解なため詳細を割愛させて頂きます。
簡単に解説しますと、化粧品は薬事法で、使用期限を明記していないものは製造してから(常温で)3年間は安定でなければならないとされています。クリームや乳液などの乳化物が経時変化で、3年以内で分離することのないように、また微生物による腐敗等を確認するための試験になります。

安定性試験は、薬事法で義務付けられている試験であるため、行われているのかどうかを確認しておく必要があります。

 

少々難しい話になってしまいますが、世界に2つと無い皆さんオリジナルの化粧品が、腐る危険性について調べてもらうということです。したがって、皆さんが化粧品の製造・生産を委託するOEM製造会社さんに、保存効力試験が行われているのかどうかを確認しておくと良いでしょう。

※保存効力試験とは?保存効力試験法とは、化粧品に配合されている防腐剤の効力を調べるために、人為的に微生物を混入させ、その生育状況を観察するという微生物学的評価のことをいいます。この試験法は日本薬局方にも記載されている方法で、試験期間は準備期間を含め約2ヶ月と長期間を必要とします。日本薬局方では、試験に使用する菌株種について、大腸菌・緑濃菌・黄色ブドウ球菌・カンジダ・黒コウジカビといった、いずれも生活環境中から混入する恐れのある微生物を指定しています。

 

契約の話

取引契約書の締結上記で挙げたようなポイントを考慮した上で、製造委託先OEM会社を決定したら、最終段階である製品化へ向けて、“取引契約書”を交わします。
契約内容や契約書の様式については、基本的には相手先のOEM製造メーカーさんとの協議で決まることになります。OEM会社さんから提出される契約書とその内容を充分に考慮し、取引契約を締結することになります。

 

後々、考え方の違いなどから様々な問題が生じたりして付き合いづらくなったとしても、そう簡単に違うOEM製造会社さんに製造委託先を変更することはできないのです。
それには、薬事法に関わるパッケージ表記を変更しなければならなかったりと、事務的な作業やコスト負担などの問題があるからです。そして何より、別のOEM製造会社さんでは、全く同じ化粧品を作ることができないため、既に皆さんの化粧品を愛用して頂いているお客様にご迷惑をおかけしてしまう可能性があるからです。

この記事を書いた人
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株式会社Cogane studio

Beaker media 編集部

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