表示名称成分詳細
アカマツ枝/葉エキス
成分番号(JP number): 565225
- INCI
- PINUS DENSIFLORA BRANCH/LEAF EXTRACT
- 定義(Description)
- 本品は、アカマツ Pinus densiflora の枝及び葉のエキスである。Pinus Densiflora Branch/Leaf Extract is the extract of the branches and leaves of Pinus densiflora.
- 日本の規制情報(Japanese regulation information)
- 中文inci(CN/中国名称)
- 中国の規制情報(Chinese regulation information)
- 韓国inci(KR/ハングル/성분명)
- CAS No.
- -
- EC No.
- -
- EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)
-
原料情報
アカマツ枝/葉エキス / PINUS DENSIFLORA BRANCH/LEAF EXTRACT
アカマツ枝/葉エキスとは
アカマツ枝/葉エキスはマツ科マツ属の常緑高木針葉樹であるアカマツ(学名:Pinus densiflora)の枝および葉から抽出されたエキスです(1,2)。
なお、化粧品成分表示名称は「アカマツ枝/葉エキス」であり、成分番号は565225、INCI名はPinus Densiflora Branch/Leaf Extractとされています(1)。
原料となるアカマツは日本をはじめ、朝鮮半島や中国東北部など広く分布していることで知られており、屋久島が天然分布の南限地となっています(2)。
その樹皮は赤褐色または黄褐色をしていることが特徴であり、それが和名であるアカマツの由来となっていると言われています(2)。 葉は淡黄緑色を呈し、針状で細長く、球果は卵状円錐形で淡黄褐色をしています(2)。
また、アカマツは木材として建築材や土木用材などに利用されるだけではなく、木毛はパルプとして利用され、木からは松脂、葉からは香料や強壮剤の原料、根からはテレビン油やタールを採取できることでも知られています(2)。
さらに高級食材である松茸はアカマツの密集している林に生えることでも知られており、食品分野においても伝統的に利用されています(3)。
働きと用途
アカマツ枝/葉エキスは化粧品成分として保湿・湿潤剤に分類されており、以下の作用があると考えられます(4)。
保湿・湿潤作用
化粧品原料は保湿作用などの機能性をもたらす成分をはじめ、基剤(ベース成分)と呼ばれる成分、香料・色素成分、補助成分に大きく分けることができます(5)。
保湿・湿潤剤とは皮膚や毛髪に水分を与え、さらに水分蒸散の抑制を目的に配合される成分を言います(6)。
現時点では配合されている市販化粧品は確認できませんが、アカマツ枝/葉エキスの配合目的は保湿・湿潤剤となっており、さらに同様にアカマツから得ることができるアカマツエキスに皮膚保護作用やエモリエント作用があることから、皮膚に水分を与え保持させる作用をもつことが考えられます(4)。
安全性について
アカマツ枝/葉エキスはアカマツ由来の天然のエキスです(1)。
また、現時点では安全性に関する重大な報告も見当たらず、化粧品配合量および通常使用下において一般的な使用であれば安全性に問題の無い成分であると考えられています。
但し、植物が原料となっていることからアレルギーを発症する可能性があり、念のため使用前にパッチテストを行うなど注意が必要です。
参考文献
(1)化粧品の成分表示名称リスト | 日本化粧品工業連合会 (jcia.org),https://www.jcia.org/user/business/ingredients/namelist 2022年1月6日アクセス.
(2)森林総合研究所 九州支所/アカマツ (affrc.go.jp),https://www.ffpri.affrc.go.jp/kys/business/jumokuen/jumoku/zukan/akamatu.html 2022年1月6日アクセス.
(3)農山村支援センター jirei201.pdf (nousanson.jp),http://nousanson.jp/satoyama/wp-content/uploads/2013/04/jirei201.pdf 2022年1月6日アクセス.
(4)アカマツ枝/葉エキス(化粧品):Cosmetic-Info.jp,https://www.cosmetic-info.jp/jcln/detail.php?id=13460 2022年1月6日アクセス.
(5)化粧品OEMに関する基礎知識 ベース成分(基剤)について (bentenmarket.com),https://info.bentenmarket.com/oem/oem-248/ 2022年1月6日アクセス.
(6)保湿とエモリエント | 日本化粧品工業連合会 (jcia.org),https://www.jcia.org/user/public/knowledge/glossary/moisturizing 2022年1月6日アクセス.
アカマツ枝/葉エキスの配合目的
- 保湿・湿潤作用
アカマツ枝/葉エキスの安全性情報
なし
日本語論文
P-67 クマザサ・アカマツ葉・ニンジンエキス配合剤によるラット培養血管平滑筋細胞の増殖抑制作用
杉原 義享 , 是永 壮史 , 小屋 佐久次 , 恒枝 宏史 , 木村 郁子
和漢医薬学雑誌 18(supplement), 113, 2001
生薬製剤「松寿仙」及びその構成生薬のin vitroにおけるマクロファージ活性に及ぼす影響
富岡 秀雄 , 小屋 佐久次 , 佐竹 史明 , 中村 正 , 倉茂 達徳
北関東医学 50(6), 523-528, 2000
針葉樹エキスで人も自家用畑も健康--スギ・アカマツ・アスナロ・クマザサの青葉アルコールを生かす (わが家畑を病害虫からこの手で守る)
佐藤 明男
現代農業 78(6), 334-337, 1999-06
混合アレルゲンエキス及び構成アレルゲンエキス皮内反応の相互関係
石崎 達 [他] , 伊藤 幸治 , 梶野 宗幹
英語論文
なし