表示名称成分詳細
アオノクマタケラン種子
成分番号(JP number): 564187
- INCI
- ALPINIA INTERMEDIA SEED POWDER
- 定義(Description)
- 本品は、アオノクマタケラン Alpinia intermedia の種子である。Alpinia Intermedia Seed Powder is the powder obtained from the dried, ground seeds of Alpinia intermedia, Zingiberaceae.
- 日本の規制情報(Japanese regulation information)
- 中文inci(CN/中国名称)
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- 中国の規制情報(Chinese regulation information)
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- 韓国inci(KR/ハングル/성분명)
- CAS No.
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- EC No.
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- EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)
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原料情報
アオノクマタケラン種子 / ALPINIA INTERMEDIA SEED POWDER
アオノクマタケラン種子とは
アオノクマタケラン種子は、ショウガ科植物のアオノクマタケラン(学名:Alpinia intermedia)の種子です。
化粧品成分表示名称は「アオノクマタケラン種子」、INCI名はAlpinia Intermedia Seed Powderとされています。
外観は白色の薄い皮に包まれた球状の固形の種子です(2)。
アオノクマタケランは青野熊竹蘭とも記載され、原産地は日本や中国、台湾などであり、日本では紀伊半島や伊豆諸島、四国、九州、沖縄などに分布しており、湿った林下で生育しています(3,4)。
開花期は6月から8月頃であり、花はクマタケラン(熊竹蘭)に比べて赤みがやや薄く、白色の唇弁に淡紅色の線が入っているのが特徴です(5)。
果実は直径1cm程度の赤い球形であり、果実の中に種子が入っています(5)。
天然成分であるため、国や地域・気候・栽培法・収穫時期の違いにより成分比率に差が見られることがありますが、一般的に含まれる成分は以下の通りです(4)。
アオノクマタケラン種子の成分
- セスキテルペン(フムレン、シネオール)
働きと用途
フムレンには抗炎症作用が、シネオールには抗菌作用があることが知られています。
アオノクマタケラン種子は生薬では黒手伊豆縮砂とも呼ばれ、伊豆縮砂(ハナミョウガの種子)の代わりに芳香健胃薬として用いられています(4)。香辛料としても用いられることがあります。
一方、アオノクマタケランの根茎は生薬では廉姜と呼ばれており、胃もたれや胃痛を止める用途として使用されています(4)。
また、アオノクマタケラン種子には以下の作用が報告されています。
抗炎症作用
アオノクマタケラン種子の成分であるフムレンには抗炎症作用があることが知られているため、アオノクマタケラン種子に抗酸化活性があることが示唆されています。
しかし、アオノクマタケラン種子がヒト皮膚で抗炎症作用を示したという報告はなされていないため、ヒトへの有効性を確認するには詳細な検討が必要だと考えられています。
抗菌作用
アオノクマタケラン種子の成分であるシネオールには抗菌作用があることが知られているため、アオノクマタケラン種子に抗菌活性があることが示唆されており、皮膚常在菌によって引き起こされるニキビなどの予防に有効であると考えられています。
しかし、ヒト皮膚で抗菌作用を示したという報告はなされていないため、ヒトへの有効性を確認するには詳細な検討が必要だと考えられています。
安全性について
現時点でアオノクマタケラン種子の眼刺激性、皮膚刺激・感作性の有無に関する報告は確認できていません。そのため、更なる検討が必要だと考えられています。
参考文献
(2) Kimura(1939)「日本産Alpinia屬植物種子の生藥學的研究」薬学雑誌(59)(5),329-351
(3) EVERGREEN「アオノクマタケラン」
(4) 熊本大学薬学部 薬草園「アオノクマタケラン」植物データベース
(5) 薬草と花紀行のホームページ「アオノクマタケラン(青ノ熊竹蘭)」
アオノクマタケラン種子の配合目的
- 抗炎症作用
- 抗菌作用
アオノクマタケラン種子の安全性情報
なし
日本語論文
アオノクマタケラン圧搾蒸留抽出物によるNC/Tndマウスのアトピー性皮膚炎改善効果 (研究者の最新動向)
田中 あかね
Precision medicine = プレシジョンメディシン 3(1), 67-73, 2020-01
永友 雄
鹿児島大学農学部学術報告 (13), ????, 1963-03
日本彦Alpinia属植物種子の化學的研究 (第七報):アオノクマタケラン種子の成分 (其二) Alpinetinの構造に就て
木村 雄四郎
藥學雜誌 60(2), 151-155, 1940
日本産Alpinia属植物種子の化學的研究 (第六報):アオノクマタケラン種子の成分 (其一) 精油成分に就て
木村 雄四郎
藥學雜誌 60(2), 145-151, 1940
英語論文
Chen LG, Su PJ, Tsai PW, Yang LL, Wang CC.Planta Med. 2017 Jan;83(1-02):151-157. doi: 10.1055/s-0042-109779. Epub 2016 Jun 28.PMID: 27352383
Amagai Y, Katsuta C, Nomura Y, Oida K, Matsuda K, Jang H, Ahn G, Hamasaki T, Matsuda H, Tanaka A.J Dermatol. 2017 Nov;44(11):1238-1247. doi: 10.1111/1346-8138.13995. Epub 2017 Aug 16.PMID: 28815692 Free PMC article.
Li X, Fan T, Zou P, Zhang W, Wu X, Zhang Y, Liao J.Evodevo. 2020 Jun 9;11:12. doi: 10.1186/s13227-020-00157-8. eCollection 2020.PMID: 32537122 Free PMC article.