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表示名称成分詳細

アウレオバシジウムプルランス培養物

成分番号(JP number): 563214

INCI
AUREOBASIDIUM PULLULANS FERMENT
定義(Description)
本品は、真菌の一種 Aureobasidium pullulans の培養物である。Aureobasidium Pullulans Ferment is the product obtained by the fermentation of Aureobasidium Pullulans
日本の規制情報(Japanese regulation information)
中文inci(CN/中国名称)
出芽短梗霉发酵产物
中国の規制情報(Chinese regulation information)
【已使用化妆品原料目录(2021年版)】Maximum Historical Usage in Rinse-off Cosmetics(%): 60, Maximum Historical Usage in Leave-on Cosmetics(%): 0.00256
韓国inci(KR/ハングル/성분명)
흑효모발효물
CAS No.
-
EC No.
-
EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)

-

原料情報

アウレオバシジウムプルランス培養物 / AUREOBASIDIUM PULLULANS FERMENT

アウレオバシジウムプルランス培養物とは

アウレオバシジウムプルランス培養物は真菌の一種 Aureobasidium pullulans から得ることができる培養物です(1)。

なお化粧品成分表示名称は「アウレオバシジウムプルランス培養物」であり、成分番号は563214、INCI名はAureobasidium Pullulans Fermentとされています(2)。

働きと用途

化粧品の配合目的には皮膚コンディショニング剤(未分類)というものがあります。

皮膚コンディショニング剤(未分類)とは皮膚に機能的効果をもたらすために用いられる物質あるいは成分と定義されています(3)。

アウレオバシジウムプルランス培養物も皮膚コンディショニング剤(未分類)として化粧品に配合されており、フェイスクリームや化粧水、乳液、日焼け止めを始め様々な製品へ活用されています(1)。

皮膚コンディショニング作用

皮膚コンディショニング剤(未分類)の定義にある皮膚の機能的な効果には主にバリア改善作用、抗炎症・抗アレルギー作用、抗酸化作用、細胞賦活作用、美白作用、抗老化作用など様々なものがあります。

実際の分類では天然保湿因子(NMF:natural Moisturizing Factor)を補って保湿作用をもつ成分も皮膚コンディショニング剤(未分類)に分類されていることもあり、基本的には保湿も含む機能的な効果をもたらす成分全般を指していると考えられています。

また、同じ真菌で培養したアウレオバシジウムプルランス培養液は角質層の水分量保持能を有することが知られています。さらに実際にアウレオバシジウムプルランス培養物を使用している製品を調べると、角層のうるおいや肌表面の乾燥予防といった効果が期待されているものも確認できました(4)。

これらのことからアウレオバシジウムプルランス培養物には保湿作用を始めとした皮膚コンディショニング作用があると考えられます。

安全性について

アウレオバシジウムプルランス培養物は真菌の一種 Aureobasidium pullulansから得ることができる天然の培養物です。

また、同じ真菌で培養したアウレオバシジウムプルランス培養液は既存食品添加物(天然食品添加物)としての使用が認められています(5)。

さらに黒酵母菌にミネラル豊富な水やショ糖、米ぬか、ビタミンなどを配合した培養液で培養しており、科学的処理を行っていません。そのため体内に取り入れることができる安全な成分であると考えられています(6)。

以上のことからアウレオバシジウムプルランス培養物についても安全性に特に問題のない成分であると考えられます。

参考文献

(1)アウレオバシジウムプルランス培養物(化粧品):Cosmetic-Info.jp,https://www.cosmetic-info.jp/jcln/detail.php?id=11422 2021年12月5日アクセス.

(2)化粧品の成分表示名称リスト | 日本化粧品工業連合会 (jcia.org),https://www.jcia.org/user/business/ingredients/namelist 2021年12月5日アクセス.

(3)日本化粧品工業連合会(2013)「皮膚コンディショニング剤(未分類)」日本化粧品成分表示名称事典 第3版付録,692-715.

(4)20210901-.pdf (kose.co.jp),https://www.kose.co.jp/company/ja/content/uploads/2021/08/20210901-.pdf 2021年12月5日アクセス.

(5)β-グルカンとは?アウレオバシジウム(黒酵母)β-グルカンの驚くべきパワー | 株式会社アウレオ (aureo.co.jp),https://www.aureo.co.jp/whats-beta-glucan/ 2021年12月5日アクセス.

(6)ABOUT - 季節が巡っても、きれいな肌を永遠に - Shiki. (shiki-cosmetics.jp),https://shiki-cosmetics.jp/about/ 2021年12月5日アクセス.

アウレオバシジウムプルランス培養物の配合目的

  • 皮膚コンディショニング作用

アウレオバシジウムプルランス培養物の安全性情報

なし

日本語論文

アウレオバシジウム培養液・乳酸菌による抗白血病効果

長谷川 秀夫ニューフードインダストリー 50(7), 40-42, 2008-07

アウレオバシジウム培養液による抗癌剤副作用低減効果

長谷川 秀夫 ニューフードインダストリー 50(5), 10-16, 2008-05

英語論文

Anti-skin-aging benefits of exopolymers from Aureobasidium pullulans SM2001.

Kim KH, Park SJ, Lee JE, Lee YJ, Song CH, Choi SH, Ku SK, Kang SJ.J Cosmet Sci. 2014 Sep-Oct;65(5):285-98.PMID: 25682620

Kinetic and thermodynamic investigations of cell-wall degrading enzymes produced by Aureobasidium pullulans via induction with orange peels: application in lycopene extraction.

Ademakinwa AN, Agboola FK.Prep Biochem Biotechnol. 2019;49(10):949-960. doi: 10.1080/10826068.2019.1650375. Epub 2019 Aug 9.PMID: 31398070

The microbial ecology of wine grape berries.

Barata A, Malfeito-Ferreira M, Loureiro V.Int J Food Microbiol. 2012 Feb 15;153(3):243-59. doi: 10.1016/j.ijfoodmicro.2011.11.025. Epub 2011 Dec 2.PMID: 22189021

Selection and use of pectinolytic yeasts for improving clarification and phenolic extraction in winemaking.

Belda I, Conchillo LB, Ruiz J, Navascués E, Marquina D, Santos A.Int J Food Microbiol. 2016 Apr 16;223:1-8. doi: 10.1016/j.ijfoodmicro.2016.02.003. Epub 2016 Feb 4.PMID: 26874860