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表示名称成分詳細

合成フルオロフロゴパイト

成分番号(JP number): 563201

INCI
SYNTHETIC FLUORPHLOGOPITE
定義(Description)
本品は、次の化学式で表される合成鉱物である。Fluorphlogopite, Mg3K[AlF2O(SiO3)3] (synthetic)
日本の規制情報(Japanese regulation information)
中文inci(CN/中国名称)
合成氟金云母
中国の規制情報(Chinese regulation information)
【已使用化妆品原料目录(2021年版)】Maximum Historical Usage in Rinse-off Cosmetics(%): (none), Maximum Historical Usage in Leave-on Cosmetics(%): 77.5
韓国inci(KR/ハングル/성분명)
합성플루오르플로고파이트
CAS No.
12003-38-2
EC No.
234-426-5
EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)

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原料情報

合成フルオロフロゴパイト / SYNTHETIC FLUORPHLOGOPITE

合成フルオロゴパイトとは

合成フルオロゴパイトは別名「合成マイカ」ともいい、天然のマイカにはない特性を持ったマイカとして合成されています。

合成フルオロゴパイトの結晶構造は天然マイカと同様 で、SiO4正四面体を基本ユニットとし、こ の四面体が六角網目状に連なって四面体層 を形成 しています。

この四面体層の間に6配 位のMg2+・Li+等 の八面体イオン層があります。こ の四面体一八面体一四面体のサ ン ドイッチ 2:1層と呼んでおり、こ れが層状に重なっています。

色は無色透明です。

着色剤は主にメイクアップ化粧品の原料として使われています(1)。

化粧品原料としてのはたらき

着色剤は水や油に溶けにくく粒径が大きいため肌に吸収されにくい「顔料」と水や油に溶けやすく中には角層に染着するものもある「染料」に分けられますが、合成フルオロゴパイト

は顔料にあたります。そのため、合成フルオロゴパイトによって肌が染まってしまうことはないと考えられます。

また、顔料はさらに以下に上げる4つの分類でき、合成フルオロゴパイトは体質顔料に該当します(3)。

  • 体質顔料:タルク・マイカ・セリサイト・カオリン・シリカ・硫化バリウム・炭酸カルシウムなど
  • 真珠光沢顔料:魚鱗箔(パール剤)・オキシ塩化ビスマス・雲母チタン・雲母チタン被覆マイカ
  • 着色顔料:酸化鉄(ベンガラ・黄酸化鉄・黒酸化鉄)・群青など
  • 白色顔料:酸化チタン・酸化亜鉛など

マイカは被覆力 の小さい顔料なので、以下の目的で化粧品に利用されます(1)。

  • 着 色顔料(酸化チタン・ベンガラ等)の色を希釈する目的
  • すべり等の感触を向上させる目的

天然マイカは鉄等の着色元素を数%含有するため、白色度が低く、また化粧品に配合した場合、顔に化粧品を使用した時に丁度良い色であっても時間の経過とともに汗や皮脂により粉体が濡れて黒ずみ顔色がくすんだ感じになる現象がみられます。これは、体質顔料に含 まれる鉄 分等 の影響といわれています。

合成フルオロゴパイトは天然マイカの改善点を克服し、

  • 鉄分等の着色元素が少ない
  • 砒 素,鉛等が含有していない
  • 天然品と較べ粉体の動摩擦係数が低いため滑りが良い

などの特徴があります。

また、加えて、

  • 紫外線吸収効果

が付与されているものもあります。

安全性

合成フルオロゴパイトは『医薬部外品原料規格2021』に記載されております。

  • 『医薬部外品原料規格2021』

また、10年以上の使用実績もあり、現時点において(PETAlエポキシ樹脂)ラミネートは安全な着色剤であると考えられます。

配合されている化粧品

一般的に合成フルオロゴパイトは以下の化粧品に添加されております。

  • メイクアップ化粧品
  • ネイル製品
  • スキンケア化粧品

参考文献

  1. 安 藤 彰 嗣『合成マイカの化粧品への応用』
  2. 小西さやか『日本化粧品検定 1級対策テキスト コスメの教科書 第2版』(主婦の友社)

合成フルオロゴパイトの配合目的

  • 体質顔料

合成フルオロゴパイトの安全性情報

なし

日本語論文

なし

英語論文

なし