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アカシアデクレンス花エキスとは

アカシアデクレンス花エキスはマメ科アカシア属のアカシアデクレンス（学名：Acacia decurrens）の花から水、エタノール、BG、またはこれらの混合液で抽出して得られるエキスです(1,2)。

なお、化粧品成分表示名称は「アカシアデクレンス花エキス」であり、成分番号は561971、INCI名はAcacia Decurrens Flower Extractとされています(1)。

アカシア属は約1,000種が熱帯から温帯地域にかけて生育していることで知られ、特にオーストラリア大陸やアフリカ大陸に多数の種が分布しています。その多くは非常に深くまで主根を伸ばす性質があることから、年間を通して降水量が殆どない砂漠地帯でも自生しています(2)。

アカシアデクレンスエキスの原料となるアカシアデクレンスについてはオーストラリア東部に自生しており、樹高6～20mの常緑高木です(2)。

また、学名の「decurrens」は「下に向く」という意味であり、その名の通り種を含んだ豆果が下垂するのが特徴です(2)。

花は食用に用いられるほか、乾燥させた皮を煎じて飲用し、下痢止めとして原住民が使用していたという記録も残っています(2)。

さらに樹皮は皮なめしのための優れたタンニン原料の一つとして使われていたことでも知られています(2)。

においを発散する物質の中でも化粧品に香りをつけることや原料臭をかくすために添加される成分の総称を香料と言います(3,4)。

つまり香料の中には様々な単一香料や調合香料が存在し、それらをまとめて香料と表示しているため、香料と一言で言ってもその香調および香気は製品ごとに異なります。

アカシアデクレンス花エキスは香料として化粧品に配合され、その賦香作用を目的にオールインワン化粧品やボディクリームなど様々な製品に使用されています(5)。

アカシアデクレンス花エキスは甘く温かみのあるフローラルな香りが特徴です(6)。

その特徴的な香りを製品に賦香する作用があり、化粧品を始め、様々な製品へ活用されています。

アカシアデクレンス花エキスは天然のアカシアデクレンスの花から抽出したエキスであることから安全性は高いと考えられます(1)。

また、現時点では安全性に関する重大な報告も見当たらず、化粧品配合量および通常使用下において一般的な使用であれば安全性に問題の無い成分であると考えられています。

参考文献

(1)化粧品の成分表示名称リスト | 日本化粧品工業連合会 (jcia.org),https://www.jcia.org/user/business/ingredients/namelist 2021年12月15日アクセス.

(2)アカシア・デクレンス（ブラックワトル、ミモザアカシア）の種 - マルシェ青空 (marcheaozora.com),https://www.marcheaozora.com/?pid=152358642 2021年12月15日アクセス.

(3)日本化粧品工業連合会（2013）「香料」日本化粧品成分表示名称事典第3版,394.

(4)田村健夫・廣田博（2001）「香料」香粧品科学理論と実際第4版,184-203.

(5)アカシアデクレンス花エキス(化粧品)：Cosmetic-Info.jp,https://www.cosmetic-info.jp/jcln/detail.php?id=10257 2021年12月15日アクセス.

(6)精油とハーブのプロフィール事典《ミモザ　Mimosa》 - 精油・ハーブ・アロマクラフト基材｜ミセス・ヒロコ・アロマショップ(R) (shop-pro.jp),https://mrs-hiroko.shop-pro.jp/?tid=2&mode=f262 2021年12月15日アクセス.

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