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表示名称成分詳細

ハイドロゲンジメチコン

成分番号(JP number): 560396

INCI
HYDROGEN DIMETHICONE
定義(Description)
本品は、一部のメチル基を水素に置換したものであり、次の化学式で表される。R:メチル基又は最小1個の水素Hydrogen Dimethicone is a derivative of Dimethicone where some of the methyl groups have been replaced with a hydrogen atom
日本の規制情報(Japanese regulation information)
中文inci(CN/中国名称)
氢化聚二甲基硅氧烷
中国の規制情報(Chinese regulation information)
【已使用化妆品原料目录(2021年版)】Maximum Historical Usage in Rinse-off Cosmetics(%): (none), Maximum Historical Usage in Leave-on Cosmetics(%): 5.58
韓国inci(KR/ハングル/성분명)
하이드로젠다이메티콘
CAS No.
68037-59-2/69013-23-6/70900-21-9
EC No.
-/-/-
EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)

原料情報

ハイドロゲンジメチコン / HYDROGEN DIMETHICONE

ハイドロゲンジメチコンとは

ハイドロゲンジメチコンとは

ハイドロゲンジメチコンはジメチルポリシロキサン構造の末端をトリメチルシロキシ基で封鎖した直鎖状重合物であるジメチコンのメチル基の一部をさらに水素原子に置換した直鎖状重合物であり、シリコーン油の仲間です。

シリコーン油脂は25~30年前から化粧品原料の粉体の表面処理に用いられています。シリコーン油脂による表面処理によって、化粧品やその原料は撥水性及び揮発性を付与されます。

加えて安全性にも問題がない化合物のため、シリコーン油脂は現在、多くの化粧品に利用されています。

乳液やクリームなどの油剤や活性剤、ファンデーションやアイシャドウなどの粉体の処理剤、口紅製造時の離型剤、粉体の液状油への分散剤、リンスのコンディショニング剤などその利用範囲は非常に広いといえます。

撥水性

化粧品の原料として使用される顔料をはじめとする粉体は表面にシリコーン油脂が修飾されることで撥水性をもつようになります。この撥水処理技術によってこの粉体のはっ水処理技術の成功により水乾どちらでも使用できる2ウェイファンデーションの製造が可能となりました。また、汗や水に強い化粧料が開発され、化粧品をつけたままスポーツなどを楽しむことができるようになりました。

揮発性

シリコーン油脂のなかには修飾した粉体に揮発性を付与するものがあります。

揮発性の低い油脂を用いた化粧料を肌に塗布すると肌上に油分が多く残ってしまい、塗布後、いつまでもべとつき感が残って、使用感があまりよくありません。そこでシリコーン油脂を用いて揮発性を向上させることによって、塗布しているときは軽い油として働き、次第に揮発し、化粧がピタッとおさまって最終的に持ちのいい化粧品を製造できるようにシリコーン油脂が利用されています。

安全性

ハイドロゲンジメチコンをはじめとするシリコーン油脂は生理的に不活性で非常に安定した化合物です。

また、ハイドロゲンジメチコンは化粧品や医薬品の原料として用いられるにあたり、コンジョウは『医薬部外品原料規格2021』に掲載されています。

  • 『医薬部外品原料規格2021』

一般的に日本の医薬品・化粧品メーカーは医薬部外品原料規格2021』に基づいて品質試験を行い、合格したものを製品に用いております。

これまで、ハイドロゲンジメチコンは化粧品の原料として10年以上使用されている実績があます。

現在、ハイドロゲンジメチコンは安全で有用な化粧品・医薬品の原料として用いられているといえます。

参考文献

  1. 信越シリコーンホームページ 信越シリコーン|Q. 化粧品用シリコーンについて (silicone.jp)
  2. 小西さやか『日本化粧品検定 1級対策テキスト コスメの教科書』(主婦の友社)

ハイドロゲンジメチコンの配合目的

  • 表面処理

ハイドロゲンジメチコンの安全性情報

https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/FR743.pdf

日本語論文

特定の無機紫外線散乱剤と分散剤を用いた易洗浄性を有するサンスクリーン製剤の開発

高橋 功 , 根村 和宏 , 佐々木 泉 日本化粧品技術者会誌 52(1), 24-30, 2018 J-STAGE

英語論文

Active agents in common skin care products.

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Insect bite reactions.

Singh S, et al. Indian J Dermatol Venereol Leprol. 2013. PMID: 23442453 Free article.Review.

Moisturizers for Acne: What are their Constituents?

Chularojanamontri L, et al. J Clin Aesthet Dermatol. 2014. PMID: 24847408Free PMC article. Review.

Direct Analysis of Dimethicone in Aqueous Emulsions by Infrared Spectroscopy.

Walker EB, et al. J Cosmet Sci. 2019.PMID: 31441774

Laser scanning microscopy for control of skin decontamination efficacy from airborne particulates using highly absorbent textile nanofiber material in combination with PEG-12 dimethicone.

Lademann J, et al. Skin Res Technol. 2020.PMID: 31919922

Final report on the safety assessment of stearoxy dimethiconedimethicone, methicone, amino bispropyl dimethicone, aminopropyl dimethicone, amodimethicone, amodimethicone hydroxystearate, behenoxy dimethicone, C24-28 alkyl methicone, C30-45 alkyl methicone, C30-45 alkyl dimethicone, cetearyl methicone, cetyl dimethicone, dimethoxysilyl ethylenediaminopropyl dimethicone, hexyl methicone, hydroxypropyldimethicone, stearamidopropyl dimethicone, stearyl dimethicone, stearyl methicone, and vinyldimethicone.

Nair B, et al. Int J Toxicol. 2003.PMID: 14555417 Review.