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表示名称成分詳細

クマザサ葉エキス

成分番号(JP number): 560214

INCI
SASA VEITCHII LEAF EXTRACT
定義(Description)
本品は、クマザサ Sasa veitchii の葉のエキスである。Sasa Veitchii Leaf Extract is an extract of the leaves of the Sasa veitchii, Poaceae
日本の規制情報(Japanese regulation information)
中文inci(CN/中国名称)
维氏熊竹(SASA VEITCHII)叶提取物
中国の規制情報(Chinese regulation information)
【已使用化妆品原料目录(2021年版)】Maximum Historical Usage in Rinse-off Cosmetics(%): (none), Maximum Historical Usage in Leave-on Cosmetics(%): 0.995
韓国inci(KR/ハングル/성분명)
얼룩조릿대잎추출물
CAS No.
-
EC No.
-
EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)

-

原料情報

クマザサ葉エキス / SASA VEITCHII LEAF EXTRACT

クマザサ葉エキス(クマザサエキス)とは

クマザサ葉エキスは、イネ科植物のクマザサ(学名:Sasa veitchii)の葉から抽出された植物エキスです。抽出には、水、エタノール、またはこれらの混合液が用いられています。

クマザサは、古くから薬草といして用いられており、多様な薬効が期待されているものです。特に傷ややけどの民間治療でも使用されています。他にも、古くから胃腸病、糖尿病、高血圧、ぜんそく、風邪など万病に聞くとして使用されてきました。さらに、葉緑素やビタミンなども含有するため、免疫力向上の効果があるとも考えられています。

加えて、クマザサの葉は、含有する安息香酸の殺菌・防腐作用から笹団子やちまきなど食べ物を包むのに利用されてきたことが知られています(1)。

クマザサは、日本の京都が原産とされており、寺院などで栽培されていますが、鹿児島県の屋久島から北海道の原野まで日本全土に自生しています。加えて、多くの変種が存在し、北日本の日本海側の山間部を中心に分布しており、類似種としてコクマザサ、ミヤコザサがあります(1)。

クマザサ葉エキスは、天然成分である上に、地域や時期、抽出方法の違いにより成分に多少の差異が生じるものの、バンフォリンやα-グルカン、クロロフィルやリグニンおよびアスコルビン酸などのビタミン類が含まれています。

クマザサ葉エキスは、2003年に鳳凰堂によって、アトピー性皮膚炎に対する影響検証が実施されていおり、固形成分濃度として2%-6%を含有することで抗アレルギー作用が認められることが報告されています(2)。

一方で、クマザサ葉エキスには医薬部外品(薬用化粧品)に配合する場合、配合上限がり、育毛剤や腋臭防止剤、入浴剤などは10%とされており、薬用石けん・シャンプー・リンスや除毛剤などは上限がないとされています。

クマザサ葉エキス(クマザサエキス)の安全性に関して

クマザサ葉エキスの皮膚への刺激性や感作性に関しては、安全性に関する試験デーが現在のところ見当たらないため、詳細は不明です。しかし、医薬部外品原料規格2021に収載されていること、10年以上の使用実績の中で、重大な皮膚刺激や皮膚感作の報告がないため、化粧品に配合される量で、通常の使用をしている限り、一般的に皮膚への刺激性や感作性については生じにくいと考えられます。

一方、目への刺激性に関しては安全性のデータが確認できないため、目への影響については不明な状態です。

参考文献

(1) 鈴木 洋(2011)「隈笹(くまざさ)」カラー版 漢方のくすりの事典 第2版,111.

(2) 株式会社鳳凰堂(2003)「止痒性組成物及び創傷治癒促進組成物」再表2002-007745.

クマザサ葉エキス(クマザサエキス)の配合目的

  • 抗アレルギー作用

クマザサ葉エキス(クマザサエキス)の安全性情報

(1)より、10年以上の使用実績がある中で重大な皮膚刺激および皮膚感作の報告がみあたらないため、化粧品配合量および通常使用下において、一般的に皮膚刺激および皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられますが、詳細な安全性試験データがみあたらず、データ不足のため詳細は不明です。

眼刺激性について

試験結果や安全性データがみあたらないため、現時点ではデータ不足により詳細は不明です。

(1)より医薬部外品原料規格2021

日本語論文

クマザサ葉アルカリ抽出液 (ササヘルス<sup>Ⓡ</sup>) とダイオードレーザーを用いた光線力学療法による抗菌効果に関する基礎的研究

増田 宜子 , 坂上 宏 , 門倉 弘志 , 山崎 崇秀 , 長谷川 彰彦 , 横瀬 敏志 日本歯内療法学会雑誌 40(1), 20-25, 2019 J-STAGE  医中誌Web

クマザサ葉抽出液は骨芽細胞と破骨細胞を相反的に制御することで骨形成を促進する

友村 美根子 , 友村 明人 , 大泉 高明 , 安井 利一 , 坂上 宏 New food industry = ニューフードインダストリー : 食品加工および資材の新知識 59(11), 41-45, 2017-11

クマザサ葉アルカリ抽出液(ササヘルス)の卓越した紫外線防護効果

坂上 宏 , 勝呂 まどか , 名取 威德 , 大泉 浩史 , 大泉 高明 New food industry = ニューフードインダストリー : 食品加工および資材の新知識 59(1), 55-62, 2017-01

機能性研究レポート クマザサ葉熱水抽出エキスの免疫応答に及ぼす影響

酒井 裕介 Food style 21 20(5), 21-24, 2016-05 医中誌Web

クマザサ葉熱水抽出物の乳質改善効果

トルレス ジョセ・F. [他] 繁殖技術 13(1), p1-4, 1993-06

英語論文

Sasa veitchii extract suppresses carbon tetrachloride-induced hepato- and nephrotoxicity in mice.

Yoshioka H, et al. Environ Health Prev Med. 2016. PMID: 27738877 Free PMC article.

Sasa veitchii extract reduces obesity-induced insulin resistance and hepatic steatosis in obese mice fed a high-fat diet.

Yoshioka H, et al. Nagoya J Med Sci. 2017.PMID: 28878433 Free PMC article.

Sasa veitchii extracts suppress acetaminophen-induced hepatotoxicity in mice.

Yoshioka H, et al. Environ Health Prev Med. 2017. PMID: 29165178 Free PMC article.

In vitro inhibition of the transcription factor NF-kappaB and cyclooxygenase by bamboo extracts.

Van Hoyweghen L, et al. Phytother Res. 2014.PMID: 23559516

Search of new cytotoxic crude materials against human oral squamous cell carcinoma using 1H NMR-based metabolomics.

Suzuki R, et al. Anticancer Res. 2014.PMID: 25075037