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表示名称成分詳細

アウレオバシジウムプルランス/コメヌカ発酵物

成分番号(JP number): 559460

INCI
AUREOBASIDIUM PULLULANS/RICE BRAN FERMENT
定義(Description)
本品は、真菌の一種 Aureobasidium pullulans によりコメヌカ(*)を発酵して得られるものである。Aureobasidium Pullulans/Rice Bran Ferment is the product of the fermentation of rice bran by the microorganism, Aureobasidium pullulans
日本の規制情報(Japanese regulation information)
中文inci(CN/中国名称)
-
中国の規制情報(Chinese regulation information)
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韓国inci(KR/ハングル/성분명)
흑효모/쌀겨발효물
CAS No.
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EC No.
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EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)

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原料情報

アウレオバシジウムプルランス/コメヌカ発酵物 / AUREOBASIDIUM PULLULANS/RICE BRAN FERMENT

アウレオバシジウムプルランス/コメヌカ発酵物とは

アウレオバシジウムプルランス/コメヌカ発酵物はコメヌカを真菌の一種 Aureobasidium pullulans により発酵して得ることができます(1)。

なお化粧品成分表示名称は「アウレオバシジウムプルランス/コメヌカ発酵物」であり、成分番号は559460、INCI名はAureobasidium Pullulans/Rice Bran Fermentとされています(2)。

原料となるコメヌカは玄米を精米する過程で発生する外皮や胚の粉を言います。

日本におけるコメヌカの利用は古く、江戸時代にはコメヌカ油やぬか漬けなど食用に利用されていたことが知られています(3)。

コメヌカは玄米の栄養素が豊富に含まれているため栄養価が高いことで知られ、強力な抗酸化作用をもつフェラル酸やオレイン酸なども豊富に含まれていることから食べることにより、美肌や美白、便秘解消にも効果があると考えられています(3)。

働きと用途

化粧品成分としてのアウレオバシジウムプルランス/コメヌカ発酵物は皮膚保護剤や保湿・湿潤剤、皮膚コンディショニング剤(未分類)を目的として配合され、美容液やシートマスク・パックなどに活用されています。

特に以下の作用があると考えられます。

皮膚コンディショニング作用

皮膚コンディショニング剤(未分類)の定義にある皮膚の機能的な効果には主にバリア改善作用、抗炎症・抗アレルギー作用、抗酸化作用、細胞賦活作用、美白作用、抗老化作用など様々なものがあります。

実際の分類では天然保湿因子(NMF:natural Moisturizing Factor)を補って保湿作用をもつ成分も皮膚コンディショニング剤(未分類)に分類されていることもあり、基本的には保湿も含む機能的な効果をもたらす成分全般を指していると考えられています。

また、同じ真菌で培養したアウレオバシジウムプルランス培養液は角質層の水分量保持能を有することが知られています。

このことからアウレオバシジウムプルランス/コメヌカ発酵物には保湿作用を始めとした皮膚コンディショニング作用があると考えられます。

安全性について

原料となるコメヌカは食品分野や飼料分野においても利用されており、安全性に関わる重大な問題は見当たりませんでした。

また、化粧品分野においてコメヌカを原料とするコメヌカ油は皮膚刺激性や光感作性、皮膚感作性(アレルギー性)について殆どありません(4)。

同様にコメヌカエキスも皮膚刺激性や皮膚感作性(アレルギー性)について殆どないことが知られています(5)。

さらに同じ真菌で培養したアウレオバシジウムプルランス培養液は既存食品添加物(天然食品添加物)としての使用が認められていることに加え、黒酵母菌にミネラル豊富な水やショ糖、米ぬか、ビタミンなどを配合した培養液で培養しており、科学的処理を行っていません。そのため体内に取り入れることができる安全な成分であると考えられています(6,7)。

以上のことからアウレオバシジウムプルランス/コメヌカ発酵物についても安全性に特に問題のない成分であると考えられます。

参考文献

(1)アウレオバシジウムプルランス/コメヌカ発酵物(化粧品):Cosmetic-Info.jp,https://www.cosmetic-info.jp/jcln/detail.php?id=8053 2021年12月5日アクセス.

(2)化粧品の成分表示名称リスト | 日本化粧品工業連合会 (jcia.org),https://www.jcia.org/user/business/ingredients/namelist 2021年12月5日アクセス.

(3)米ぬか | 成分情報 | わかさの秘密 (wakasa.jp),<https://himitsu.wakasa.jp/contents/rice-bran/>

(4)Cosmetic Ingredient Review(2006)「Amended Final Report on the Safety Assessment of Oryza Sativa (Rice) Bran Oil, Oryza Sativa (Rice) Germ Oil, Rice Bran Acid, Oryza Sativa (Rice) Bran Wax, Hydrogenated Rice Bran Wax, Oryza Sativa (Rice) Bran Extract, Oryza Sativa (Rice) Extract, Oryza Sativa (Rice) Germ Powder, Oryza Sativa (Rice) Starch, Oryza Sativa (Rice) Bran, Hydrolyzed Rice Bran Extract Hydrolyzed Rice Bran Protein, Hydrolyzed Rice Extract, and Hydrolyzed Rice Protein」International Journal of Toxicology(25)(2),91-120.

(5)共栄化学工業株式会社(1995)「美白化粧料」特開平7-304648.

(6)β-グルカンとは?アウレオバシジウム(黒酵母)β-グルカンの驚くべきパワー | 株式会社アウレオ (aureo.co.jp),https://www.aureo.co.jp/whats-beta-glucan/ 2021年12月5日アクセス.

(7)ABOUT - 季節が巡っても、きれいな肌を永遠に - Shiki. (shiki-cosmetics.jp),https://shiki-cosmetics.jp/about/ 2021年12月5日アクセス.

アウレオバシジウムプルランス/コメヌカ発酵物の配合目的

  • 皮膚コンディショニング作用

アウレオバシジウムプルランス/コメヌカ発酵物の安全性情報

なし

日本語論文

なし

英語論文

Understanding response surface optimization of medium composition for pullulan production from de-oiled rice bran by Aureobasidium pullulans.

Singh RS, Kaur N.Food Sci Biotechnol. 2019 Mar 5;28(5):1507-1520. doi: 10.1007/s10068-019-00585-w. eCollection 2019 Oct.PMID: 31695950 Free PMC article.

Production of pullulan by Aureobasidium pullulans from Asian palm kernel: a novel substrate.

Sugumaran KR, Gowthami E, Swathi B, Elakkiya S, Srivastava SN, Ravikumar R, Gowdhaman D, Ponnusami V.Carbohydr Polym. 2013 Jan 30;92(1):697-703. doi: 10.1016/j.carbpol.2012.09.062. Epub 2012 Oct 2.PMID: 23218356

Utilization of corn steep liquor for biosynthesis of pullulan, an important exopolysaccharide.

Sharma N, Prasad GS, Choudhury AR.Carbohydr Polym. 2013 Mar 1;93(1):95-101. doi: 10.1016/j.carbpol.2012.06.059. Epub 2012 Jun 29.PMID: 23465906