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表示名称成分詳細

アカツメクサ根粒エキス

成分番号(JP number): 558817

INCI
TRIFOLIUM PRATENSE SYMBIOSOME EXTRACT
定義(Description)
本品は、アカツメクサTrifolium pratense の根粒のエキスである。Trifolium Pratense Symbiosome Extract is an extract of the symbiosome (root nodule) of the Red Clover, Trifolium pratense L., Leguminosae
日本の規制情報(Japanese regulation information)
中文inci(CN/中国名称)
-
中国の規制情報(Chinese regulation information)
-
韓国inci(KR/ハングル/성분명)
붉은토끼풀뿌리혹추출물
CAS No.
85085-25-2
EC No.
285-356-7
EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)

-

原料情報

アカツメクサ根粒エキス / TRIFOLIUM PRATENSE SYMBIOSOME EXTRACT

アカツメクサ根粒エキスとは

アカツメクサ根粒エキスはマメ科トリフォリウム属のアカツメクサ (学名:Trifolium pratense)の根粒から抽出されたエキスです(1)。

なお、化粧品成分表示名称は「アカツメクサ根粒エキス」であり、成分番号は558817、INCI名はTrifolium Pratense (Clover) Symbiosome Extractとされています(1)。

原料となるアカツメクサはムラサキツメクサや紅ウマゴヤシ、レッドクローバーとも呼ばれ、日本には寒地型牧草として北海道を中心に明治以降に移入されたと言われています(2)。

アカツメクサは日当たりの良い環境を好み、現在では全国の畑や樹園地、畦畔、公園などでも見られます(2)。

また、アカツメクサの原産地はトルコおよびヨーロッパ南東部であり、16世紀以降にはヨーロッパ全域で緑肥や牧草として栽培されるようになりました(2)。 このアカツメクサの栽培により、冬は小麦、夏はマメ類や緑肥や牧草の栽培を行う地力維持を目的とした輪栽式農業の確立が進み、農業の発展に大きな貢献を果たしたことでも知られています(2)。

さらにアカツメクサの花にはビオカニンAという成分が含まれていることでも知られ、男性型脱毛症(AGA)の原因となる酵素や男性ホルモンの生成を促す5αリダクターゼの生成を抑制することから、その育毛(脱毛の防止)効果にも注目が集まっています(3)。

働きと用途

アカツメクサ根粒エキスの配合目的は酸化防止剤と皮膚コンディショニング剤(未分類)となっており、以下の作用を有すると考えられます(4)。

酸化防止作用

製造してから使用されるまで、含有される成分の酸化や変質による劣化を防ぎ、長期間の安定性を保持することは化粧品にとって重要です(5,6)。

この化粧品原料の酸化反応の防止、あるいは酸化反応を遅らせる目的で配合される成分を酸化防止剤と言います。

現時点では配合されている市販化粧品は確認できませんが、アカツメクサ根粒エキスの配合目的は酸化防止剤となっており、製品への酸化防止作用を有すると考えられます(4)。

皮膚コンディショニング作用

皮膚コンディショニング剤(未分類)とは皮膚に機能的効果をもたらすために用いられる物質あるいは成分と定義されています(7)。

皮膚コンディショニング剤(未分類)の定義にある皮膚の機能的な効果には主にバリア改善作用、抗炎症・抗アレルギー作用、抗酸化作用、細胞賦活作用、美白作用、抗老化作用など様々なものがあります。

実際の分類では天然保湿因子(NMF:natural Moisturizing Factor)を補って保湿作用をもつ成分も皮膚コンディショニング剤(未分類)に分類されていることもあり、基本的には保湿も含む機能的な効果をもたらす成分全般を指していると考えられています。

現時点では配合されている市販化粧品は確認できませんが、アカツメクサ根粒エキスの配合目的は皮膚コンディショニング剤(未分類)となっており、皮膚コンディショニングに関わる作用を有すると考えられます(4)。

安全性について

アカツメクサ根粒エキスはアカツメクサ由来の天然のエキスです(1)。

また、現時点では安全性に関する重大な報告も見当たらず、化粧品配合量および通常使用下において一般的な使用であれば安全性に問題の無い成分であると考えられています。

但し、マメ科の植物が原料となっているため、大豆やピーナッツに対するアレルギーを有する場合は使用前にパッチテストを行うなど注意が必要です(3)。

参考文献

(1)化粧品の成分表示名称リスト | 日本化粧品工業連合会 (jcia.org),https://www.jcia.org/user/business/ingredients/namelist 2022年1月6日アクセス.

(2)国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構 06-01.pdf (affrc.go.jp),http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/75/06-01.pdf 2022年1月6日アクセス.

(3)アカツメクサ花エキスの発毛効果と副作用は?安全性についても解説 ゼウス発毛 (hairgrowth1.com),https://hairgrowth1.com/trifolium-pratense/ 2022年1月6日アクセス.

(4)アカツメクサ根粒エキス(化粧品):Cosmetic-Info.jp,https://www.cosmetic-info.jp/jcln/detail.php?id=7519 2022年1月6日アクセス.

(5)田村 健夫・廣田 博(2001)「酸化防止剤」香粧品科学 理論と実際 第4版,221-226.

(6)日光ケミカルズ株式会社(2006)「酸化防止剤」新化粧品原料ハンドブックⅠ,471-475.

(7)日本化粧品工業連合会(2013)「皮膚コンディショニング剤(未分類)」日本化粧品成分表示名称事典 第3版付録,692-715.

アカツメクサ根粒エキスの配合目的

  • 酸化防止作用
  • 皮膚コンディショニング作用

アカツメクサ根粒エキスの安全性情報

なし

日本語論文

なし

英語論文