表示名称成分詳細
ジメチルシリル化シリカ
成分番号(JP number): 557966
- INCI
- SILICA DIMETHYL SILYLATE
- 定義(Description)
- 本品は、シリカ(*)をジメチルシリル化したものである。Silane, dichlorodimethyl-, reaction products with silica
- 日本の規制情報(Japanese regulation information)
- 中文inci(CN/中国名称)
- 二甲基甲硅烷基化硅石
- 中国の規制情報(Chinese regulation information)
- 【已使用化妆品原料目录(2021年版)】Maximum Historical Usage in Rinse-off Cosmetics(%): (none), Maximum Historical Usage in Leave-on Cosmetics(%): 72.2
- 韓国inci(KR/ハングル/성분명)
- 실리카다이메틸실릴레이트
- CAS No.
- 68611-44-9
- EC No.
- 271-893-4
- EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)
-
原料情報
ジメチルシリル化シリカ / SILICA DIMETHYL SILYLATE
ジメチルシリル化シリカとは
ジメチルシリル化シリカとは、ケイ素化合物であるシリカに、ジメチルシリル基を添加したシリカ誘導体です。 ジメチルシリル化シリカは白色粉末です(1)。 ジメチルシリル化シリカは化粧品成分表示名称で定められており、医薬部外品表示名称ではシリル化処理無水ケイ酸と表記されます。
ジメチルシリル化シリカを構成するシリカは、主成分を二酸化ケイ素とする、単体または配合化合物の総称です。 地球の地殻の約60%を占める豊富な構成物質です(4)。 天然に存在する結晶性シリカは、石英、トリジマイト、クリストバライトとして存在し、六方晶系六角錘形、六方晶系六角板状、立方晶系八面体の構造を持っています。 化粧品成分として使用されるシリカは、非晶質シリカであり、構造に結晶成分を含んでいません。発がん性も確認されておらず、安全性が高いことが確認されています。 顔料粉体として、ベース剤、表面処理剤、スクラブ剤などとして使用され、また肌荒れ防止の抗炎症成分としても使用されています。
ジメチルシリル化シリカとしては、ジメチルシリル基が添加したことによって疎水性を示します。 化粧品成分として疎水性の増粘剤として使用されます。
ジメチルシリル化シリカはシリカ、含水シリカ、シリル化シリカと比べると用途が疎水性増粘剤に限定されています。 化粧品としてはメイクアップ化粧品、ネイル製品に使用されます。
疎水性増粘
ジメチルシリル化シリカは、疎水性増粘として油と混ざりやすく、油の粘度をあげることが可能です(6)。 主にリキッドファンデーション、口紅、ネイルなど油系製品の硬さ調整に使われています(1)。
安全性
ジメチルシリル化シリカは20年以上の使用実績があり、医薬部外品原料規格に収載されています。 一般的な化粧品の使用であれば安全性は問題ないと言われています。 皮膚刺激性、皮膚感作性において検証の結果、ほとんど刺激性はなく、ほとんどアレルギーはないと言われています(5)。 眼刺激性に関しては、ほとんど刺激がないとの報告がされています(5)。
ジメチルシリル化シリカを構成するシリカの発がん性に関して、非晶質シリカは発がん性が確認されていません。 検証の内容、数としては不十分なところがありますが、結論として「ヒトに対する発がん性について分類できない(グレード3、International Agency for Research on Cancer:国際がん研究機関)」となっています(2)(3)。
参考文献
(1)化粧品成分ガイド. (2020). 日本: フレグランスジャーナル社.p209
(2)International Agency for Research on Cancer:国際がん研究機関)IARCによる発がん性の分類https://monographs.iarc.who.int/agents-classified-by-the-iarc/ 2021年10月24日アクセス
(3)International Agency for Research on Cancer(1997)「SILICA」IARC Monographs on the Evaluation of Carcinogenic Risks to Humans(68),41-242.
(4)佐々木隆好. "高機能真球状シリカ “サンスフェア®” の特徴と化粧品用途への応用." 旭硝子研究報告 61 (2011): 37-41.
(5)Cosmetic Ingredient Review(2013)「Safety Assessment of Silylates and Surface-Modified Siloxysilicates」International Journal of Toxicology(32)(3_Suppl),5S-24S.
(6)城野 博州(1988)「シリカ微粒子の特性と応用」色材協会誌(61)(11),614-621.
ジメチルシリル化シリカの配合目的
- 疎水性増粘剤として有機溶媒の増粘・ゲル化目的
ジメチルシリル化シリカの安全性情報
皮膚刺激性:ほとんどなし
皮膚感作性:ほとんどなし
Cosmetic Ingredient Review(2013)「Safety Assessment of Silylates and Surface-Modified Siloxysilicates」International Journal of Toxicology(32)(3_Suppl),5S-24S.
https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/PRS584.pdf
日本語論文
英語論文
なし