表示名称成分詳細
アルガニアスピノサ核油
成分番号(JP number): 557362
- INCI
- ARGANIA SPINOSA KERNEL OIL
- 定義(Description)
- 本品は、Argania spinosa の核から得られる脂肪油である。Argania Spinosa Kernel Oil is the fixed oil expressed from the kernels, Argania Spinosa (L.), Sapotaceae
- 日本の規制情報(Japanese regulation information)
- 中文inci(CN/中国名称)
- 刺阿干树（ARGANIA SPINOSA）仁油
- 中国の規制情報(Chinese regulation information)
- 【已使用化妆品原料目录(2021年版)】Maximum Historical Usage in Rinse-off Cosmetics(%): (none), Maximum Historical Usage in Leave-on Cosmetics(%): 100
- 韓国inci(KR/ハングル/성분명)
- 아르간커넬오일
- CAS No.
- 223747-87-3;299184-75-1
- EC No.
- -
- EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)
-
原料情報
アルガニアスピノサ核油 / ARGANIA SPINOSA KERNEL OIL
アルガニアスピノサ核油とは
アルガニアスピノサ核油は、一般的にアルガン油やアルガンオイルと呼ばれている植物油です。モロッコ西南部地域のサハラ砂漠に生育しているアカテツ科植物アルガン(学名: Argania Apinosa)の種子から得られます。
アルガンの木の根は地表から100m下まで伸び、葉は空気中の水分を吸収することが出来るため、数年間一滴も雨が降らなくても枯れない強靭な生命力を有しています(1)。
アルガニアスピノサ核油は、モロッコの先住民であるベルベル人が古くから調理、美容、薬などに利用していました。伝統的には、アルガンの種子の硬い殻を石で割り、種子の中心にある芯をペースト状にすり潰してから搾油します。全て手作業で非常に手間が掛かる工程を経て製造される希少なオイルです。
アルガニアスピノサ核油に含まれる脂肪酸組成は、アルガンの栽培されている地域や抽出方法によっても異なりますが、主に下記の脂肪酸が含まれています(2)。
- オレイン酸 45-55 %
- リノール酸 28-36 %
- パルミチン酸 10-15 %
- ステアリン酸 5-6.5 %
アルガニアスピノサ核油は不飽和脂肪酸であるオレイン酸とリノール酸の組成比が高いという特徴があります。トリグリセライドが主体で皮脂の成分と似ているため皮膚への浸透性が良く、皮膚を柔軟にして乾燥から守るエモリエント効果があるため、スキンケアやボディケア、ヘアケア製品への配合に適しています。
アルガニアスピノサ核油が美容界で人気を集めている理由の一つとして、ビタミンEを豊富に含んでいることが挙げられます。ビタミンEは脂溶性ビタミンの一種で、強い抗酸化作用を持つことから若返りのビタミンとも言われています。
ビタミンEは側鎖に二重結合がないトコフェロールと二重結合があるトコトリエノールに大別されます。トコフェロールにはα, β, γ, δ の4種の異性体が存在しますが、アルガニアスピノサ核油はその4種全てのトコフェノールを含有しており、含有量はオリーブオイルの2〜4倍と言われています(3)。そのため、乾燥肌やシワに対する作用が期待されています(4)。
アルガニアスピノサ核油はファイトケミカルも豊富で、トリペルテン系のティルカロール、ブチロスベルモル、ルベノールやなどが含まれています。トリペルテン系のファイトケミカルは抗炎症に効果があり、皮膚の紫外線によるダメージを修復するなどの作用があります(3)。
Cosmetic Ingredient Reviewでは、さまざまな安全試験データから一般的に化粧品として使用されている範囲内でのアルガニアスピノサ核油の安全性が結論づけられています(2)。
アメリカ食品医薬品局（FDA）が実施する化粧品自主登録プログラム（VCRP）によると、2010年時点でアルガニアスピノサ核油を配合している製品の登録数は合計100で、大半はスキンケア、ボディケア製品やヘアケア製品が占めています。そのうちリーブオン製品は87製品、リンスオフ製品は13製品でした(2)。
製品への含有量についてパーソナルケア製品評議会が実施した調査によると、アルガニアスピノサ核油はリーブオン製品で0.001%から10%、リンスオフ製品で0.001%から2%の濃度で使用されていました(2)。
日本語名：アルガニアスピノサ核油、アルガン油、アルガンオイル 英語名：Argania spinosa kernel oil (argan)、Argan oil
参考文献
(1) 鈴木一成 (2012)「アルガンオイル(アルガン油)」化粧品成分用語事典2012, 3
(2) Cosmetic Ingredient Review (2017)「Safety Assessment of Plant-Derived Fatty Acid Oils」International Journal of Toxicology 36 (Suppl. 3), 51S-129S
(3) YUKIE 「アルガンオイル」読むオイル事典, 108
(4) 宇山 光男, 他 (2015)「アルガニアスピノサ核油」化粧品成分ガイド 第6版
アルガニアスピノサ核油の配合目的
- 抗老化作用
- エモリエント作用
アルガニアスピノサ核油の安全性情報
皮膚刺激性および皮膚感作性なしと報告されているため、一般的に皮膚刺激性および皮膚感作性はほとんどないと考えられます(1)。
試験結果や安全性データがみあたらないため、現時点ではデータ不足により詳細は不明です(1)。
参考文献
Cosmetic Ingredient Review（2017）「Safety Assessment of Plant-Derived Fatty Acid Oils」International Journal of Toxicology(36)(3),51S-129S.
日本語論文
アルガンオイル配合クレンジングオイルの抗シワおよび肌改善効果
小島 裕久 , 宮田 晃史 先端医療と健康美容 = Advanced medicine for health and beauty 3(1), 11-17, 2016
英語論文
Anti-Inflammatory and Skin Barrier Repair Effects of Topical Application of Some Plant Oils.
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Argania Spinosa Fruit Shell Extract-Induced Melanogenesis via cAMP Signaling Pathway Activation.
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Argan Oil Element Content is a Powerful Marker of the Quality of the Fruit Used for its Preparation.
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Cosmetic emulsions containing plant extracts should be tested in a range o
