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表示名称成分詳細

トリエトキシカプリリルシラン

成分番号(JP number): 556023

INCI
TRIETHOXYCAPRYLYLSILANE
定義(Description)
本品は、シリコンエーテルであり、次の化学式で表される。Silane, triethoxyoctyl-
日本の規制情報(Japanese regulation information)
中文inci(CN/中国名称)
三乙氧基辛基硅烷
中国の規制情報(Chinese regulation information)
【已使用化妆品原料目录(2021年版)】Maximum Historical Usage in Rinse-off Cosmetics(%): (none), Maximum Historical Usage in Leave-on Cosmetics(%): 6
韓国inci(KR/ハングル/성분명)
트라이에톡시카프릴릴실레인
CAS No.
2943-75-1
EC No.
220-941-2
EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)

原料情報

トリエトキシカプリリルシラン / TRIETHOXYCAPRYLYLSILANE

トリエトキシカプリリルシランとは

化粧品を開発・製造する際、原料に化学・物理的性質を付与して利用しやすい状態にする必要がある場合があります。化学修飾は原料の表面に新しい機能の付与する、あるいは修飾することによって化粧品を作るうえで悪影響を及ぼす化学構造をカバーし、無効にする技術です。その効果は一般的には故意に新たな反応をさせない限り、恒久的に付与されます。

トリエトキシカプリリルシランは顔料を化学修飾する際に用いられる化合物で、3つのエトキシ基と1つのオクチル基でSi置換されたシリコーンエーテルであり、アルキルC8変性のトリエトキシシランです。無機粉体(微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、体質顔料、色剤など)への表面処理剤として化粧品に利用されています。粉体表面に炭素数8のアルキル基を付与することで、修飾対象の撥水性や肌への密着性を改善します。結果として、顔料・粉体に疎水性をもたせ、分散性の向上、粉体の肌なじみの改善、クリーミーな感触を付与して化粧崩れしにくくする・べたつきを抑制しをするなど化粧品の品質を向上させ、また、粉体同士の凝集を防ぐことで製造しやすくさせます。

着色剤の化学修飾

トリエトキシカプリリルシランが修飾する無機粉体の多くは着色剤です。

着色剤は主にメイクアップ化粧品の原料として使われており、皮膚や髪に好みの色彩を与え、健康で魅力的な容貌を作る機能を持っています。

着色剤は水や油に溶けにくく粒径が大きいため肌に吸収されにくい「顔料」と水や油に溶けやすく中には角層に染着するものもある「染料」に分けられます。

  • 着色顔料:色調の調整
  • コンジョウ・グンジョウ・酸化鉄(ベンガラ・黄酸化鉄・黒酸化鉄)など
  • 真珠光沢顔料:干渉色を出す
  • 魚鱗箔(パール剤)・オキシ塩化ビスマス・雲母チタン・雲母チタン被覆マイカ
  • 体質顔料:光沢や使用感の調整
  • タルク・マイカ・セリサイト・カオリン・シリカ・硫化バリウム・炭酸カルシウムなど
  • 白色顔料:色を調整・シミやソバカスを隠す。紫外線の防御(酸化チタン)
  • 酸化チタン・酸化亜鉛

着色剤の中には単体のままでは撥水性や肌への密着性・潤滑性などが劣るものや他の原料と目的としていない反応を起こしてしまうものがあります。

例えば日焼け止め製品などに微粒子無機粉体である酸化チタンなどを配合するためには、肌への密着性を向上させる・配合する基剤との親和性を向上させて分散状態を改善する・不要な反応をさせないように表面をを封鎖する必要があり、それらの問題点を改善する手段の1つとしてトリエトキシカプリリルシランの修飾が行われます。

トリエトキシカプリリルシランによって化粧品の使用感を向上させることができると考えられます。

参考文

  1. 肌を彩る ―化粧品に配合される色材― | 日本化粧品工業連合会 日本化粧品技術者会 SCCJ (sccj-ifscc.com
  2. 小西さやか『日本化粧品検定 1級対策テキスト コスメの教科書』(主婦の友社)
  3. 福 井 寛・ 須 原 常 夫・ 小 川 隆・ 山 口 道 広『CVD法によるマグネタイトの表面修飾およびその燃成における効果』 ja (jst.go.jp)

トリエトキシカプリリルシランの配合目的

  • 表面処理

トリエトキシカプリリルシランの安全性情報

https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/FR716.pdf

日本語論文

なし

英語論文

なし