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表示名称成分詳細

ポリリシノレイン酸ポリグリセリル-6

成分番号(JP number): 555421

INCI
POLYGLYCERYL-6 POLYRICINOLEATE
定義(Description)
本品は、リシノレイン酸の重合体とポリグリセリン-6(*)とのエステルである。Complex ester of hexaglycerol and polyricinoleic acid
日本の規制情報(Japanese regulation information)
中文inci(CN/中国名称)
聚甘油-6 聚蓖麻醇酸酯
中国の規制情報(Chinese regulation information)
【已使用化妆品原料目录(2021年版)】Maximum Historical Usage in Rinse-off Cosmetics(%): (none), Maximum Historical Usage in Leave-on Cosmetics(%): 12
韓国inci(KR/ハングル/성분명)
폴리글리세릴-6폴리리시놀리에이트
CAS No.
107615-51-0
EC No.
-
EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)

-

原料情報

ポリリシノレイン酸ポリグリセリル-6 / POLYGLYCERYL-6 POLYRICINOLEATE

ポリリシノレイン酸ポリグリセリル-6とは

[化粧品成分表示名称]

・ポリリシノレイン酸ポリグリセリル-6

[医薬部外品表示名称]

・縮合リシノレイン酸ポリグリセリル

ポリリシノレイン酸ポリグリセリル-6(Polyglyceryl-6 Polyricinoleate)は、炭素数18の一価不飽和脂肪酸であるリシノレイン酸の重合体と、グリセリンの6量体のエステルです。多価アルコール型の非イオン界面活性剤(ノニオン界面活性剤)に分類されます。

医薬部外品表示名称としては「縮合リシノレイン酸ポリグリセリル」という名前が使われています。

界面活性剤としてのポリリシノレイン酸ポリグリセリル-6

親水基としてポリグリセリンを含んでいる

ポリリシノレイン酸ポリグリセリル-6は、非イオン界面活性剤(ノニオン界面活性剤)に分類されます。

ノニオン界面活性剤は、水中でイオン化しない親水基を持った界面活性剤です。酸性でもアルカリ性でも使用することができ、水の硬度の影響を受けにくいなど化学的に安定な性質があり、さまざまな界面活性剤と併用することができます。乳化作用・分散作用に優れており、幅広い分野で使用されています。

多価アルコール型のノニオン界面活性剤は、一般に天然由来で毒性も低いことから、化粧品・身体洗浄料だけでなく、食品や医療品の乳化・可溶化剤としても用いられています。曇天現象を起こさないため、幅広い温度領域で長期保存安定性を確保しやすいという特徴があります(1)。

ポリリシノレイン酸ポリグリセリル-6などのポリグリセリン脂肪酸エステルは、ポリグリセリンの重合度や、脂肪酸の鎖長、エステル化度を変えることで、親水性-親油性バランス(HLB:Hydrophilic-Lipophilic Balance)を自由に調整することができます。分子構造の設計によって目的とする可溶化物や乳化物を得るための界面活性剤を調製することができるため、食品や化粧品用途で幅広く利用されています(2)。

ポリリシノレイン酸ポリグリセリル-6の化粧品への配合

ポリリシノレイン酸ポリグリセリル-6は乳化剤としての働きが知られており、日焼け止めや化粧下地・ファンデーションなどのベースメイク化粧品、メイクアップ製品などに使用されています(3)。また、無機粉体・顔料の分散効果が知られており、ファンデーションやアイシャドウ、チークなどパウダー状の化粧品にも配合されています(4)。

エマルションの基本構造には、水の中に油滴が分散したO/W型(Oil in Water type)と、油の中に水滴が分散したW/O型(Water in Oil type)があります。HLBが約3.と報告されているポリリシノレイン酸ポリグリセリル-6は、親油性の傾向があり、W/O型のエマルションを生成しやすい乳化剤であると言えます。

参考文献

  1. 野々村美宗 (2015)「ノニオン界面活性剤」化粧品医薬部外品医薬品のための界面化学, 52-56
  2. 樋口智則 (2019)「ポリグリセリン脂肪酸エステルの可溶化 ・ 乳化特性」オレオサイエンス 第 19 巻第 10 号, 405-410

ポリリシノレイン酸ポリグリセリル-6の配合目的

  • W/O型乳化剤
  • 分散剤

ポリリシノレイン酸ポリグリセリル-6の安全性情報

(1)より、一般的に皮膚刺激性および皮膚感作性はほとんどないと考えられます。

(1)医薬部外品原料規格2021

日本語論文

なし

英語論文