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表示名称成分詳細

シクロペンタシロキサン

成分番号(JP number): 553320

INCI
CYCLOPENTASILOXANE
定義(Description)
本品は、環状ポリシロキサンで、次の化学式で表される。n:平均5Decamethylcyclopentasiloxane
日本の規制情報(Japanese regulation information)
中文inci(CN/中国名称)
环五聚二甲基硅氧烷
中国の規制情報(Chinese regulation information)
【已使用化妆品原料目录(2021年版)】Maximum Historical Usage in Rinse-off Cosmetics(%): (none), Maximum Historical Usage in Leave-on Cosmetics(%): (none)
韓国inci(KR/ハングル/성분명)
사이클로펜타실록세인
CAS No.
0541-02-06
EC No.
208-764-9
EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)

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原料情報

シクロペンタシロキサン / CYCLOPENTASILOXANE

シクロペンタシロキサンとは

シクロペンタシロキサンは、シリコーン油の一種であり、シリコーンの中でも5個のシロキサン構造(-R2SiO-)が環状になった環状シリコーンです。

5個のシロキサン構造を5量体とあらわし、その他にも4量体、6量体の環状構造をもつ環状シリコーンが知られています。

シクロペンタシロキサンは化粧品成分表示名称で定められた名称であり、医薬部外品表示名称はデカメチルシクロペンタシロキサンです。

シリコーンとはジメチコン(別名:ジメチルポリシロキサン)を基本骨格とし、シロキサン結合をもつ合成高分子化合物の総称です。

化学的にシリコーンは、シラン類(SiH4)から合成されたシラノール(SiH3OH) が脱水縮合し、オリゴマー、ポリマーと重合を形成することで、オイルやゴム状化合物となったものです(2)。

ただし、モノマーが10以下の比較的低分子のものは「シリコン」と区別されています。

シクロペンタシロキサンはシリコーン油の中でも、揮発性がある液体です。

化粧成分としては、油性成分としてベース成分、溶剤としての使用、皮膜形成促進、感触改良などの作用を目的に使用されます。

化粧製品としては、スキンケア化粧品、メイクアップ化粧品、日焼け止め製品、ヘアスタイリング製品、フレグランス製品などに使用されます。

感触改良

シクロペンタシロキサンは、揮発性に優れており、粘性が低く、塗布後にもさっぱりと軽いテクスチャーとなっています。

単独でも皮膜形成、潤滑性を与えてくれますが、他の成分との相溶性も優れています。

皮膜形成促進

シクロペンタシロキサンは揮発性に優れているため、他のシリコーン油と配合をすることで、先にシクロペンタシロキサンが揮発することによる皮膜形成を促す効果があります。

皮膜形成を促すことから、耐水性にも向上することにつながり、耐水性メイクアップ化粧品に使用されることも多くあります(4)。

皮膜形成促進を目的に、他の油性成分と一緒にベース成分、溶剤として使用されます。

生分解性

生分解性の確認がされたシリコーンであり、環境に対しても安全性が高いと判断されるデータも出てきています。

シクロペンタシロキサンは環境中への蓄積が懸念されていましたが、人体・環境に対する長期間にわたる蓄積性は確認されていません。

しかし、人体・環境に対する影響の調査は続いていますので新しい情報も重要になってきます(3)。

安全性

シクロペンタシロキサンは20年以上の使用実績があり、医薬部外品原料規格に収載されています。

一般的な使用であれば安全性は高いとされています。

皮膚刺激はほとんど刺激がないとの結果と、皮膚感作に関してもアレルギーはないとの結果が示されています(1)。

眼下刺激、光毒性に関して、問題が確認された実験結果の報告はありません。

参考文献

(1)Cosmetic Ingredient Review(2017)「Safety Assessment of Dimethiconol and Its Esters and Reaction Products as Used in Cosmetics」International Journal of Toxicology(36)(3_Suppl),31S-50S.

(2) 森谷 浩幸, シリコーンの基礎と化粧品への応用, 色材協会誌, 2012, 85 巻, 5 号, p. 201-207

(3)シリコーン工業会〈https://www.siaj.jp/ja/envi/index.html 令和3年11月7日アクセス〉

(4) 化粧品成分ガイド 第6版. (2015). (n.p.): フレグランスジャーナル社.

シクロペンタシロキサンの配合目的

  • 乾燥により、肌や髪を保護する皮膜形成作用
  • 撥水性、潤滑性の皮膜を形成することでの感触改良作用
  • 他の配合化合物との併用により、シクロペンタシロキサンが先に揮発することによる皮膜形成作用

シクロペンタシロキサンの安全性情報

https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/PRS497.pdf

日本語論文

金属酸化物によるデカメチルシクロペンタシロキサンの除去

菅野 周一 , 川嵜 透 , 松原 宏文 , 原 賢二 , 福岡 淳 化学工学論文集 40(2), 104-111, 2014

英語論文

Safety assessment of cyclomethicone, cyclotetrasiloxane, cyclopentasiloxane, cyclohexasiloxane, and cycloheptasiloxane.

Johnson W Jr, Bergfeld WF, Belsito DV, Hill RA, Klaassen CD, Liebler DC, Marks JG Jr, Shank RC, Slaga TJ, Snyder PW, Andersen FA.

Opinion of the Scientific Committee on Consumer Safety (SCCS) - Final version of the opinion on decamethylcyclopentasiloxane (cyclopentasiloxane, D5) in cosmetic products.

Scientific Committee on Consumer Safety (SCCS). Electronic address: sante-c2-SCCS@ec.europa.eu, Rousselle DC.Regul Toxicol Pharmacol. 2017 Feb;83:117-118. doi: 10.1016/j.yrtph.2016.11.016. Epub 2016 Nov 12.PMID: 27845160 No abstract available.

Accounting for intended use application in characterizing the contributions of cyclopentasiloxane (D5) to aquatic loadings following personal care product use: antiperspirants, skin care products and hair care products.

Montemayor BP, Price BB, van Egmond RA.Chemosphere. 2013 Oct;93(5):735-40. doi: 10.1016/j.chemosphere.2012.10.043. Epub 2012 Nov 24.PMID: 23186890

Compound allergy to a lipophilic gel containing vitamin E acetate and cyclopentasiloxane.

Corazza M, Ricci M, Minghetti S, Borghi A, Bianchi A, Virgili A.Dermatitis. 2013 Jul-Aug;24(4):198-9. doi: 10.1097/DER.0b013e31829cb0fb.PMID: 23857018 No abstract available.