表示名称成分詳細
ラウラミドDEA
成分番号(JP number): 552489
- INCI
- LAURAMIDE DEA
- 定義(Description)
- 本品は、ラウリン酸(*)のジエタノールアミドであり、次の化学式で表される。N,N-bis(2-Hydroxyethyl)dodecanamide
- 日本の規制情報(Japanese regulation information)
- 中文inci(CN/中国名称)
- 月桂酰胺 DEA
- 中国の規制情報(Chinese regulation information)
- 【已使用化妆品原料目录(2021年版)】Maximum Historical Usage in Rinse-off Cosmetics(%): /, Maximum Historical Usage in Leave-on Cosmetics(%): /, 備考: 按照《化妆品安全技术规范》要求使用
- 韓国inci(KR/ハングル/성분명)
- 라우라마이드디이에이
- CAS No.
- 120-40-1
- EC No.
- 204-393-1
- EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)
III/60
原料情報
ラウラミドDEA / LAURAMIDE DEA
ラウラミドDEAとは
ラウラミドDEAは、界面活性剤の一種です。
化粧品に配合される場合は、ラウラミドDEAと表示されますが、医薬部外品に配合される場合はラウリン酸ジエタノールアミドと表示されます。
多価アルコール縮合型の脂肪酸アルカノールアミドに分類される分子量287.44の非イオン界面活性剤(ノニオン界面活性剤)です。
界面活性剤は、その性質によって大きく4種類に分類されます。
まず水に溶けた際に、電離してイオンとなるタイプと、ならないタイプに分かれます。
イオンになるタイプをイオン性界面活性剤、イオンにならないタイプを非イオン性界面活性剤(ノニオン界面活性剤)と呼びます。
イオン性界面活性剤の中から、さらに水に溶けた時の性質によって3タイプに分かれます。
分子がマイナスイオンに電離するアニオン界面活性剤、プラスイオンに電離するカチオン界面活性剤、アルカリ性か酸性かでアニオン界面活性剤の性質かカチオン界面活性剤の性質のどちらかに分かれる両面界面活性剤の3種です。
非イオン界面活性剤は電離しないため、水の硬度や電解質の影響を受けにくい特徴があります。
また、皮膚に対する刺激性がほとんどないため、1950年代以降、広く利用されるようになりました。
さらに、他のイオン性界面活性剤との併用も可能という特徴があり、乳化剤、可溶化剤、分散材としての使用量が増えています。
化粧品に配合される場合は、主に以下の用途で用いられます。
陰イオン界面活性剤の洗浄力・起泡力増強
ラウラミドDEAは、陰イオン界面活性剤の洗浄性、泡質、泡立ちを強化・安定化する働きが知られています(3)。
このため、主剤である陰イオン界面活性剤と組み合わせて配合されることがあります。
増粘
ラウラミドDEAは、低濃度でも液体を高い粘度の水溶液にすることができます(4)。
これを増粘効果と言います。
この増粘効果を期待され、シャンプー、ボディソープ、洗顔料などに使用されています。
安全性について
Cosmetic Ingredient Reviewの安全性試験の結果によると、ラウラミドDEAの濃度が1.25%以下の場合、皮膚の累積刺激性が中程度と報告されています(5)。
また、一時刺激性は非刺激-軽度となっています。
以上の結果から、軽度の一時刺激、中程度の累積刺激を引き起こす可能性が考えられます。
参考文献
- https://jp-surfactant.jp/surfactant/nature/index.html
- 藤本 武彦(2007)「脂肪酸アルカノールアミド」界面活性剤入門,70-75.
- 広田 博(1970)「酸化エステル縮合型」化粧品のための油脂・界面活性剤,125-130.
- Cosmetic Ingredient Review(1986)「Final Report on the Safety Assessment of Cocamide DEA, Lauramide DEA, Linoleamide DEA, and Oleamide DEA」Journal of the American College of Toxicology(5)(5),415-454.
ラウラミドDEAの配合目的
- 洗浄力・起泡力増強
- 増粘
ラウラミドDEAの安全性情報
https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/PRS593.pdf
https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/pr175.pdf
日本語論文
なし
英語論文
Contact allergy to cocamide DEAand lauramide DEA in shampoos.
de Groot AC, et al. Contact Dermatitis. 1987.PMID: 3568640 No abstract available.
Mathews JM, et al. Drug Metab Dispos. 1996.PMID: 8818565
Hydroxylation of lauramidediethanolamine by liver microsomes.
Merdink J, et al. Drug Metab Dispos. 1996.PMID: 8742229
An appraisal of povidone-iodine and wound healing.
Goldenheim PD. Postgrad Med J. 1993.PMID: 8290466 Review.
National Toxicology Program. Natl Toxicol Program Tech Rep Ser. 1999. PMID: 12571683Free article.
Wu D, et al. J Drug Target. 2016.PMID: 26878569
Miyamoto Y, et al. Shokuhin Eiseigaku Zasshi. 2014. PMID: 25743589 Free article.Japanese.
Swain K, et al. J Drug Target. 2010.PMID: 19712026
Shu JY, et al. Yao Xue Xue Bao. 2006.PMID: 17039784 Chinese.