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表示名称成分詳細

ヤシ脂肪酸Na

成分番号(JP number): 552465

INCI
SODIUM COCOATE
定義(Description)
本品は、ヤシ脂肪酸(*)のナトリウム塩である。Fatty acids, coco, sodium salts
日本の規制情報(Japanese regulation information)
中文inci(CN/中国名称)
椰油酸钠
中国の規制情報(Chinese regulation information)
【已使用化妆品原料目录(2021年版)】Maximum Historical Usage in Rinse-off Cosmetics(%): 50.4, Maximum Historical Usage in Leave-on Cosmetics(%): 0.2
韓国inci(KR/ハングル/성분명)
소듐코코에이트
CAS No.
61789-31-9
EC No.
263-050-4
EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)

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原料情報

ヤシ脂肪酸Na / SODIUM COCOATE

ヤシ脂肪酸Naとは

ヤシ脂肪酸Naとは、界面活性剤の一種で、ヤシ科植物ココヤシの果実から得られるヤシ油ナトリウム塩であり、セッケンに分類される陰イオン界面活性剤(アニオン界面活性剤)です。

界面活性剤は、本来であれば混ざり合わない水と油を混ざり合わせる効果を持ちます。

界面活性剤は、その性質によって大きく4種類に分類されます。

まず水に溶けた際に、電離してイオンとなるタイプと、ならないタイプに分かれます。

イオンになるタイプをイオン性界面活性剤、イオンにならないタイプを非イオン性界面活性剤(ノニオン界面活性剤)と呼びます。

イオン性界面活性剤の中から、さらに水に溶けた時の性質によって3タイプに分かれます。

分子がマイナスイオンに電離するアニオン界面活性剤、プラスイオンに電離するカチオン界面活性剤、アルカリ性か酸性かでアニオン界面活性剤の性質かカチオン界面活性剤の性質のどちらかに分かれる両面界面活性剤の3種です。

アニオン界面活性剤は、分子中の親水基にアニオン基を持っている界面活性剤です。

アニオン界面活性剤は乳化・分散性に優れ泡立ちが良く、温度の影響を受けにくい特徴があります。

この特徴から、衣料用洗剤、シャンプー、ボディーソープなどに使用されます。

アニオン界面活性剤は、古くはセッケンが使用されていましたが、1920年台には合成界面活性剤が開発され始めました。

1930年台にアルキル硫酸塩が開発されたことをきっかけに、様々なアニオン界面活性剤が開発され、定着していきました。

化粧品に配合される場合は、主に以下の用途で用いられます。

起泡・選択洗浄

ヤシ脂肪酸Naが属するセッケンは、洗浄力および起泡力を有していることが知られています。

皮膚洗浄製品においては、過剰な皮脂や汚れを洗浄することは必要ですが、角質細胞間脂質などまで洗い流してしまうと肌荒れなどの原因になり、望ましくありません。

このため、不要な汚れのみを洗浄する選択洗浄性が非常に重要になります。

1989年にポーラ化成工業によって報告された選択洗浄性検証によると、ヤヤシ脂肪酸Naの主体となっている成分であるラウリン酸・ミリスチン酸は十分な選択洗浄性を有していることが確認されています。

ここから、洗顔料・ハンドソープ製品、クレンジング製品などに使用されています。

参考文献

  1. Luis Mauri, 他(1958)「起ホウ力の評価」油化学(27)(5),104-106.
  2. 橋本 文章, 他(1989)「界面活性剤の皮膚への吸着性と洗顔料による選択洗浄性」日本化粧品技術者会誌(23)(2),126-133.

ヤヤシ脂肪酸Naの配合目的

  • 起泡
  • 洗浄

ヤシ脂肪酸Naの安全性情報

https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/PRS577.pdf

https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/PRS507.pdf

日本語論文

なし

英語論文

Cutaneous response to irritants.

Santucci B, et al. Contact Dermatitis. 2003.PMID: 12694208

Antiviral and virucidal activities of nα-cocoyl-L-arginine ethyl ester.

Yamasaki H, et al. Adv Virol. 2011.PMID: 22312346 Free PMC article.

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