化粧品・健康食品業界専門メディア Beaker media「無料企業登録キャンペーン」実施中

表示名称成分詳細

ミリスチン酸亜鉛

成分番号(JP number): 552398

INCI
ZINC MYRISTATE
定義(Description)
本品は、ミリスチン酸(*)の亜鉛塩であり、次の化学式で表される。Zinc dimyristate
日本の規制情報(Japanese regulation information)
中文inci(CN/中国名称)
肉豆蔻酸锌
中国の規制情報(Chinese regulation information)
【已使用化妆品原料目录(2021年版)】Maximum Historical Usage in Rinse-off Cosmetics(%): (none), Maximum Historical Usage in Leave-on Cosmetics(%): 9
韓国inci(KR/ハングル/성분명)
징크미리스테이트
CAS No.
16260-27-8
EC No.
240-369-7
EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)

-

原料情報

ミリスチン酸亜鉛 / ZINC MYRISTATE

ミリスチン酸亜鉛とは

ミリスチン酸亜鉛とは、界面活性剤の一種で、炭素数14の高級脂肪酸であるミリスチン酸の亜鉛塩であり、金属セッケンに分類される分子量520.1の陰イオン界面活性剤(アニオン界面活性剤)です。

化粧品に配合される場合は、主に以下の用途で用いられます。

顔料の分散

ミリスチン酸亜鉛は耐水性・潤滑性を有しています。

そのため、非水系における顔料の流動性を向上する働きがあり、顔料の分散作用があります。

固められた粉末化粧品の使用時、スポンジなどで粉末表面を擦った時に粉末を粉末がくっつくことで固まり、使用しにくくなる場合があります。これをケーキングと呼びます。

ミリスチン酸亜鉛の持つ顔料の分散作用が、このケーキングを防止することができます。

ケーキング防止のため、非水系メイクアップ化粧品に配合されます(2)。

増粘

ミリスチン酸亜鉛は、有機溶媒中で著しい増粘作用を示すことが知られています。

そのため、増粘目的で乳化系メイクアップ化粧品に使用されます(3)。

ミリスチン酸亜鉛は、外原規2021規格の基準を満たした成分のみが載せられる、医薬部外品原料規格2021に収載されており、一般的に安全性に問題がないと考えられています。

参考文献

  1. 吉田 時行, 他(1988)「金属せっけん各論」金属せっけんの性質と応用,112-128.
  2. 吉田 時行, 他(1988)「機能的特性」金属せっけんの性質と応用,81-92.

ミリスチン酸亜鉛の配合目的

  • 分散
  • 増粘

ミリスチン酸亜鉛の安全性情報

https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/FR755.pdf

https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/PRS504.pdf

日本語論文

低濃度の脂肪酸からなるペースト状洗顔料の処方設計とその有用性

田中 一平 , 林 絵美子 , Cynthia Qi , 堀越 俊雄 日本化粧品技術者会誌 54(1), 42-47, 2020 J-STAGE

英語論文