表示名称成分詳細
ミリスチン酸ポリグリセリル-10
成分番号(JP number): 552394
- INCI
- POLYGLYCERYL-10 MYRISTATE
- 定義(Description)
- 本品は、ミリスチン酸(*)とポリグリセリン-10(*)のエステルである。1,2,3-Propanetriol, homopolymer, tetradecanoates (1:1) (10 mol glycerol average molar ratio)
- 日本の規制情報(Japanese regulation information)
- 中文inci(CN/中国名称)
- 聚甘油-10 肉豆蔻酸酯
- 中国の規制情報(Chinese regulation information)
- 【已使用化妆品原料目录(2021年版)】Maximum Historical Usage in Rinse-off Cosmetics(%): 10.1, Maximum Historical Usage in Leave-on Cosmetics(%): 6
- 韓国inci(KR/ハングル/성분명)
- 폴리글리세릴-10미리스테이트
- CAS No.
- 87390-32-7
- EC No.
- -
- EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)
-
原料情報
ミリスチン酸ポリグリセリル-10 / POLYGLYCERYL-10 MYRISTATE
ミリスチン酸ポリグリセリル-10とは
ミリスチン酸ポリグリセリル-10は、界面活性剤の一種です。
化粧品に配合される場合は、ミリスチン酸ポリグリセリル-10と表示されますが、医薬部外品に配合される場合はモノミリスチン酸デカグリセリルと表示されます。
化粧品に配合される場合は、主に以下の用途で用いられます。
乳化
乳化とは、1つの液体にそれと溶けあわない別の液体を均一に分散させることを言います(3)。
ミリスチン酸ポリグリセリル-10にはこの作用があり、O/W型乳化を引き起こします。
水を外部層(界面活性剤の外側)とし、中に油が微細粒子状に分散する形で行われる乳化をO/W型乳化と呼びます。
逆にW/O型乳化とは、油を外部層(界面活性剤の外側)とし、中に水が微細粒子状に分散する形で行われる乳化です。
界面活性剤は分子中に親水基と親油基をもっているので両者のバランスが重要になります。親水基と親油基の強さを評価する手段として一般的にHLB値が用いられています。
HLB値は、0~20の値を取り、0に近いほど親油性、20に近いほど親水性が高くなります。界面活性剤が水中に分散するためには3以上、溶解するためには10以上が必要で、HLB値は理論的なものではありませんが、HLB値によってその界面活性剤の性質や用途もある程度決定されます(4)。
ミリスチン酸ポリグリセリル-10のHLB値は14.0 , 14.8 , 15.7 , 16.7で、O/W型乳化剤(親水性界面活性剤)です。
このような作用で、スキンケア化粧品や洗顔料、ボディソープ、ハンドクリームなどに使用されます。
ミリスチン酸ポリグリセリル-10は、医薬部外品原料規格2021に収載されており、一般的に安全性に問題がない成分と考えられています。
参考文献
- https://jp-surfactant.jp/surfactant/nature/index.html
- 田村 健夫, 他(1990)「乳化作用」香粧品科学 理論と実際 第4版,270-273.
- 野々村 美宗(2015)「親水性・親油性バランス」化粧品 医薬部外品 医薬品のための界面化学,35-39.
ミリスチン酸ポリグリセリル-10の配合目的
- 乳化
ミリスチン酸ポリグリセリル-10の安全性情報
https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/FR717.pdf
日本語論文
福田 守伸 , 篠田 耕三 日本油化学会誌 = Journal of Japan Oil Chemists' Society 48(6), 587-594, 1999-06-20
英語論文
なし