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表示名称成分詳細

ポリクオタニウム-11

成分番号(JP number): 552267

INCI
POLYQUATERNIUM-11
定義(Description)
本品は、ビニルピロリドン(VP)とメタクリル酸ジメチルアミノエチルの共重合体と硫酸ジエチルから得られる4級アンモニウム塩である。2-Propenoic acid, 2-methyl-, 2-(dimethylamino)ethyl ester, polymer with 1-ethenyl-2-pyrrolidinone, compd. with diethyl sulphate
日本の規制情報(Japanese regulation information)
中文inci(CN/中国名称)
聚季铵盐-11
中国の規制情報(Chinese regulation information)
【已使用化妆品原料目录(2021年版)】Maximum Historical Usage in Rinse-off Cosmetics(%): (none), Maximum Historical Usage in Leave-on Cosmetics(%): 9
韓国inci(KR/ハングル/성분명)
폴리쿼터늄-11
CAS No.
53633-54-8
EC No.
-
EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)

-

原料情報

ポリクオタニウム-11 / POLYQUATERNIUM-11

ポリクオタニウム-11とは

ポリクオタニウム-11は界面活性剤です。

化学構造的に第四級アンモニウム塩型に分類される陽イオン界面活性剤の一種であるジアリルジメチルアンモニウムクロリドとアクリル酸を重合して得られる共重合体であり、水溶性のカチオン性高分子です。

皮膜形成

ポリクオタニウム-11は毛髪に水溶性の皮膜を形成するため、ヘアトリートメント製品、ヘアコンディショナー製品、シャンプー製品、アウトバストリートメント製品、ヘアスタイリング製品などに配合されます(1,2,3)。

皮膜形成によるヘアスタイリング

ポリクオタニウム-11はには弾性に優れた皮膜形成能があり、毛髪のカールを保持する毛髪保持性能を示すことから、ヘアスタイリング製品に使用されています。

泡質改善

滑らかでクリーミーな感触の安定した泡を促進する働きがあり、ヘアムースなどに配合されます(3)。

帯電防止

水道水やシャンプーは一般的に弱酸性(pH5-6)で、ぬれた毛髪の表面はマイナスに帯電します。

ここで陽イオン界面活性剤は、親水基部分がプラスの荷電をもっている構造のため、親水基部分がマイナスに帯電した毛髪表面に静電的に吸着します。

その結果、疎水基(親油基)部分が外側を向き、毛髪表面が親油基で覆われることでなめらかになり、その結果として静電気の発生をおさえ(帯電防止)、すすぎや乾燥後の摩擦を低減し、毛髪のくし通りがよくなります(4,5)。

ポリクオタニウム-11は、陽イオン界面活性能をもつカチオン性高分子であり、また化学構造的にそのカチオン性だけでなく、ピロリドン環構造が毛髪タンパク質のペプチド結合に対して親和性を高めるため、帯電防止効果が高いことが知られています(3)。

そのため、静電気の発生抑制、毛髪の柔軟化目的でヘアトリートメント製品、ヘアコンディショナー製品、シャンプー製品、アウトバストリートメント製品などに配合されます。

安全性

化粧品や医薬品の原料として用いられるにあたり、ポリクオタニウム-11は『医薬部外品原料規格2021』に掲載されております。

  • 『医薬部外品原料規格2021』

一般的に日本の医薬品・化粧品メーカーは『医薬部外品原料規格2021』に基づいて品質試験を行い、合格したものを製品に用いております。

これまで、ポリクオタニウム-11は化粧品の原料として20年以上使用されている実績があます。

参考文献

  1. 猿渡 欣幸(2016)「毛髪との接着という観点から」日本接着学会誌(52)(5),122-126.
  2. Ashland(2017)「Gafquat 755」Technical Data Sheet.
  3. 田村 健夫, 他(1990)「ヘアリンスの主剤とその作用」香粧品科学 理論と実際 第4版,456-460.
  4. 鐵 真希男(2010)「コンディショナーの配合成分と製剤」化学と教育(58)(11),536-537.

ポリクオタニウム-11の配合目的

  • 皮膜形成
  • 皮膜形成によるヘアスタイリング
  • 泡質改善
  • 帯電防止

ポリクオタニウム-11の安全性情報

・皮膚感作性:なし

・皮膚刺激性:非刺激-軽度

Cosmetic Ingredient Review(1983)「Final Report on the Safety Assessment of Polyquaternium-11」Journal of the American College of Toxicology(2)(5),161-178.

https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/pr225.pdf

日本語論文

なし

英語論文

なし