表示名称成分詳細
ハイブリッドサフラワー油
成分番号(JP number): 552000
- INCI
- CARTHAMUS TINCTORIUSSEED OIL
- 定義(Description)
- 本品は、ベニバナ Carthamus tinctorius の交雑種の種子から得られる脂肪油である。
- 日本の規制情報(Japanese regulation information)
- 中文inci(CN/中国名称)
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- 中国の規制情報(Chinese regulation information)
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- 韓国inci(KR/ハングル/성분명)
- CAS No.
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- EC No.
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- EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)
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原料情報
ハイブリッドサフラワー油 / CARTHAMUS TINCTORIUSSEED OIL
ハイブリッドサフラワー油とは
ハイブリッドサフラワー油とは、キク科植物ベニバナ(学名:Carthamus tinctorius 英名:Safflower)の交雑種の種子を圧搾または抽出して得られる植物油(植物オイル)です。
ハイブリッドサフラワー油は、皮膚の上層部に当たる角質層に潤いを与え、髪や肌の表面を滑らかにし、柔らかい触り心地の良い質感にしてくれる働きをします。
また、肌の乾燥を防ぐ効果を持っているため、皮脂が過剰に取られがちなクレンジングには最適な成分です。(1)
軟石けんやバスオイル、シャワージェルに使用されます。また、皮脂が詰まりやすい脂性肌にも使用され、アクネ菌をコントロールし皮膚病から肌を守ります。またアイケアにも使用されます。
一般的なサフラワー油は脂肪酸の含有量として、二重結合が2つの不飽和脂肪酸であるリノール酸の含有量がかなり多く(2)、酸化安定性がかなり低い(酸化しやすい)と考えられます。
一般的なサフラワー油は脂肪酸の含有量として、主に、オレイン酸(不飽和脂肪酸)(C18:1)が12.6%、リノール酸(不飽和脂肪酸)(C18:2)が77.4%、リノレン酸(不飽和脂肪酸)(C18:3)が0.1%、パルミチン酸(飽和脂肪酸)(C16:0)が6.8%、ステアリン酸(飽和脂肪酸)(C18:0)が2.5%で、二重結合が2つの不飽和脂肪酸であるリノール酸の含有量がかなり多く(2)、酸化安定性がかなり低い(酸化しやすい)と考えられます。
一方で、ハイブリッドサフラワー油の脂肪酸組成は、主に、オレイン酸(不飽和脂肪酸)(C18:1)が80.0%、リノール酸(不飽和脂肪酸)(C18:2)が15.0%、パルミチン酸(飽和脂肪酸)(C16:0)5.0%で構成されています。
リノール酸による酸化安定性の低さを解決するために、ベニバナの品種改良を通じてリノール酸の含有量を下げ、代わりに二重結合が1つの不飽和脂肪酸であるオレイン酸の含有量を80%以上に増やすことで酸化安定性を高めています(2)。
ハイブリッドサフラワー油のヨウ素価は、100以下の不乾性油のため(2)、乾燥性はほとんどありません。
ハイブリッドサフラワー油の配合目的として、以下があげられます。
・エモリエント作用
エモリエント作用に関しては、オレイン酸80%以上、リノール酸約15%を含有し、酸化安定性は高いのですが、サフラワー油本来の特徴はリノール酸を主成分としていることであり、サフラワー油よりはエモリエント性は減少すると考えられています(2)。
これらの目的で、スキンケア化粧品、ボディ&ハンドケア製品、メイクアップ化粧品、洗浄製品、ヘアケア製品、洗顔料&洗顔石鹸、リップ製品、ネイル製品など様々な製品に使用されます(2)。
参考文献
(1)広田 博(1997)「乾性油」化粧品用油脂の科学,11-15. (2)日本油化学協会(1990)「植物油脂の脂肪酸組成」油脂化学便覧 改訂3版,104-110.
ハイブリッドサフラワー油の配合目的
・エモリエント作用
ハイブリッドサフラワー油の安全性情報
日本語論文
なし
英語論文
Peng XR, Wang X, Dong JR, Qin XJ, Li ZR, Yang H, Zhou L, Qiu MH.J Agric Food Chem. 2017 Nov 1;65(43):9453-9459. doi: 10.1021/acs.jafc.7b03431. Epub 2017 Oct 20.PMID: 28992692
Mayerhofer M, Mayerhofer R, Topinka D, Christianson J, Good AG.BMC Plant Biol. 2011 Mar 14;11:47. doi: 10.1186/1471-2229-11-47.PMID: 21401959 Free PMC article.