表示名称成分詳細
セテス-10
成分番号(JP number): 551699
- INCI
- CETETH-10
- 定義(Description)
- 本品は、セタノール(*)のポリエチレングリコールエーテルであり、次の化学式で表される。n:平均10Poly(oxy-1,2-ethanediyl), .alpha.-hexadecyl-.omega.-hydroxy- (10 mol EO average molar ratio)
- 日本の規制情報(Japanese regulation information)
- 中文inci(CN/中国名称)
- 鲸蜡醇聚醚-10
- 中国の規制情報(Chinese regulation information)
- 【已使用化妆品原料目录(2021年版)】Maximum Historical Usage in Rinse-off Cosmetics(%): (none), Maximum Historical Usage in Leave-on Cosmetics(%): 6.25
- 韓国inci(KR/ハングル/성분명)
- 세테스-10
- CAS No.
- 9004-95-9 / 14529-40-9
- EC No.
- -
- EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)
-
原料情報
セテス-10 / CETETH-10
セテス-10とは
[化粧品成分表示名称]
・セテス-10
[医薬部外品表示名称]
・ポリオキシエチレンセチルエーテル
セテス-10(Ceteth-10)は、炭素数16の高級アルコールであるセタノールのポリエチレングリコールエーテルで、エチレンオキシド平均付加モル数が10のものです。ポリエチレングリコール型の非イオン界面活性剤(ノニオン界面活性剤)に分類されます。
界面活性剤としてのセテス-10
親水基としてポリエチレングリコールを含んでいるセテス-10は、非イオン界面活性剤(ノニオン界面活性剤)に分類されます。
ノニオン界面活性剤は、水中でイオン化しない親水基を持った界面活性剤です。酸性でもアルカリ性でも使用することができ、水の硬度の影響を受けにくいなど化学的に安定な性質があり、さまざまな界面活性剤と併用することができます。乳化作用・分散作用に優れており、幅広い分野で使用されています。
ポリエチレングリコール型のノニオン界面活性剤は、低温ではエーテル酸素に水分子が配位して水溶性を示します。しかし、高温では脱水和して水溶性を失い、白濁・分離するという現象が起きます。この現象は曇点現象と呼ばれています(1)。
ポリエチレングリコール型のノニオン界面活性剤の相挙動や物理的な特性は、エチレンオキシドの付加モル数(重合度)によって変化することが知られています。例えば、モル数が2〜5の場合、水に不溶な親油性界面活性剤として用いられる場合があります。乳化剤にはモル数が7〜15、可溶化剤には15以上のものが適していることが知られています(1)。
エマルションの基本構造には、水の中に油滴が分散したO/W型(Oil in Water type)と、油の中に水滴が分散したW/O型(Water in Oil type)があります。HLBが12-13と報告されているセテス-10は、親水性が高い傾向があり、O/W型のエマルションを生成しやすい乳化剤であると言えます。
セテス-10の化粧品への配合
セテス-10はO/W型の乳化剤として、主にスキンケア製品やベースメイク製品、ヘアスタイリング剤などに配合されています。
Cosmetic Ingredient Reviewでは、さまざまな安全試験データから、安全性評価論文内で説明されている現在の使用方法と濃度内で処方された場合のセテス-10の安全性が結論づけられています(4)。
アメリカ食品医薬品局(FDA)が実施する化粧品自主登録プログラム(VCRP)によると、2010年時点で、セテス-10を配合している製品の登録数は合計36で、そのうちリーブオン製品は26製品、リンスオフ製品は10製品でした(4)。
製品への含有量について2010 年にパーソナルケア製品評議会が実施した調査によると、セテス-10はリーブオン製品で0.02%から3%、リンスオフ製品で0.6%から5%の配合率で使用されていました(4)。
参考文献
- 野々村美宗 (2015)「ノニオン界面活性剤」化粧品医薬部外品医薬品のための界面化学, 52-56
- Cosmetic Ingredient Review (2012)「Safety Assessment of Alkyl PEG Ethers as Used in Cosmetics」International Journal of Toxicology 31 (Supplement 2) 169S-244S
セテス-10の配合目的
- 乳化剤
セテス-10の安全性情報
https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/PRS581.pdf
https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/PRS36.pdf
日本語論文
アトピー性皮膚炎患者における「バシディオマイセテス-X」(FERMP-19241)飲用の有効性
皆見 紀久男 , 渡辺 哲男 , 湯上 進 [他] 医学と生物学 151(9), 306-311, 2007-09-10 医中誌Web
慢性乾性咳嗽患者における咽頭真菌培養の陽性頻度とその季節性に関する臨床的検討
小川 晴彦 , 藤村 政樹 日本呼吸器学会雑誌 = The journal of the Japanese Respiratory Society 44(3), 168-172, 2006-03-10 医中誌Web 参考文献19件 被引用文献1件
英語論文
Gonçalez ML, et al. Biomed Res Int. 2013.PMID: 24369010 Free PMC article.
Rodero CF, et al. Mol Pharm. 2018.PMID: 30184431
de Souza IFF, et al. Colloids Surf B Biointerfaces. 2021. PMID: 33798905
Bernegossi J, et al. Molecules. 2015.PMID: 26712726 Free PMC article.