表示名称成分詳細
セテアリルグルコシド
成分番号(JP number): 551661
- INCI
- CETEARYL GLUCOSIDE
- 定義(Description)
- 本品は、セテアリルアルコール(*)とグルコース(*)の縮合物である。D-Glucopyranose, C16-18 alkyl glycosides
- 日本の規制情報(Japanese regulation information)
- 中文inci(CN/中国名称)
- 鲸蜡硬脂基葡糖苷
- 中国の規制情報(Chinese regulation information)
- 【已使用化妆品原料目录(2021年版)】Maximum Historical Usage in Rinse-off Cosmetics(%): 10, Maximum Historical Usage in Leave-on Cosmetics(%): 10
- 韓国inci(KR/ハングル/성분명)
- 세테아릴글루코사이드
- CAS No.
- 246159-33-1
- EC No.
- -
- EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)
-
原料情報
セテアリルグルコシド / CETEARYL GLUCOSIDE
セテアリルグルコシドとは
[化粧品成分表示名称]
・セテアリルグルコシド
セテアリルグルコシド(Cetearyl Glucoside)は、炭素数16または18の高級アルコールの混合物であるセテアリルアルコールとグルコースの縮合物です。多価アルコール型の非イオン界面活性剤(ノニオン界面活性剤)に分類されます。
界面活性剤としてのセテアリルグルコシド
親水基としてグルコースを含んでいるセテアリルグルコシドは、非イオン界面活性剤(ノニオン界面活性剤)に分類されます。
ノニオン界面活性剤は、水中でイオン化しない親水基を持った界面活性剤です。酸性でもアルカリ性でも使用することができ、水の硬度の影響を受けにくいなど化学的に安定な性質があり、さまざまな界面活性剤と併用することができます。乳化作用・分散作用に優れており、幅広い分野で使用されています。
多価アルコール型のノニオン界面活性剤は、一般に天然由来で毒性も低いことから、化粧品・身体洗浄料だけでなく、食品や医療品の乳化・可溶化剤としても用いられています。曇天現象を起こさないため、幅広い温度領域で長期保存安定性を確保しやすいという特徴があります(1)。
セテアリルグルコシドなどのアルキルグルコシドは、グルコース由来の配糖体であるグルコシドを親水基とする界面活性剤で、高級アルコールとグルコシドをエーテル化して調製されます。アルキルグルコシド型の界面活性剤は皮膚や眼への刺激が低く、洗浄力が高いだけでなく、ノニオン界面活性剤にしては気泡性が高いという特徴があります。そのため、食器用洗剤やシャンプーの基材として利用されています(1)。
エマルションの基本構造には、水の中に油滴が分散したO/W型(Oil in Water type)と、油の中に水滴が分散したW/O型(Water in Oil type)があります。HLB13と報告されているセテアリルグルコシドは、親水性の傾向があり、O/W型のエマルションを生成しやすい乳化剤であると言えます。
セテアリルグルコシドの化粧品への配合
セテアリルグルコシドはO/W型の乳化剤として、主にスキンケア製品やハンドケア・ボディケア製品などに配合されています。
Cosmetic Ingredient Reviewでは、さまざまな安全試験データから、安全性評価論文内で説明されている現在の使用方法と濃度内で処方された場合のセテアリルグルコシドの安全性が結論づけられています(3)。
アメリカ食品医薬品局(FDA)が実施する化粧品自主登録プログラム(VCRP)によると、2011年時点で、セテアリルグルコシドを配合している製品の登録数は合計477で、そのうちリーブオン製品は445製品、リンスオフ製品は31製品でした(3)。
製品への含有量について2011年にパーソナルケア製品評議会が実施した調査によると、セテアリルグルコシドはリーブオン製品で0.2%から2%、リンスオフ製品で0.03%から3%の配合率で使用されていました(3)。
参考文献
- 野々村美宗 (2015)「ノニオン界面活性剤」化粧品医薬部外品医薬品のための界面化学, 52-56
- Cosmetic Ingredient Review (2013)「Safety Assessment of Decyl Glucoside and Other Alkyl Glucosides as Used in Cosmetics」International Journal of Toxicology 32 (Supplement 3) 22S-48S
セテアリルグルコシドの配合目的
- O/W型乳化剤
セテアリルグルコシドの安全性情報
https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/PRS586.pdf
日本語論文
なし
英語論文
In vitro skin permeation of sunscreen agents from O/W emulsions.
Montenegro L, et al. Int J Cosmet Sci. 2008.PMID: 18377631
Savić S, et al. Eur J Pharm Sci. 2007.PMID: 17331708 Clinical Trial.
Savić S, et al. Int J Pharm. 2009.PMID: 19616085
Savic S, et al. J Pharm Sci. 2009.PMID: 18937361
Savić SD, et al. Int J Pharm. 2006.PMID: 16730932 Clinical Trial.
Allergic contact dermatitis caused by alkyl glucosides.
Gijbels D, et al. Contact Dermatitis. 2014.PMID: 24588370
Pantelic I, et al. Drug Dev Ind Pharm. 2014.PMID: 23688275
Wohlrab J, et al. Skin Pharmacol Physiol. 2010. PMID: 20523109