表示名称成分詳細
スルホコハク酸ラウレス2Na
成分番号(JP number): 551630
- INCI
- DISODIUM LAURETH SULFOSUCCINATE
- 定義(Description)
- 本品は、スルホコハク酸と、ポリオキシエチレンラウリルエーテルとのハーフエステルの二ナトリウム塩である。Poly(Oxy-1,2-Ethanediyl), .alpha.-(3-Carboxy-1-Oxo-3-Sulfopropyl)-.omega.-(Dodecyloxy)-, Disodium Salt
- 日本の規制情報(Japanese regulation information)
- 中文inci(CN/中国名称)
- 月桂醇聚醚磺基琥珀酸酯二钠
- 中国の規制情報(Chinese regulation information)
- 【已使用化妆品原料目录(2021年版)】Maximum Historical Usage in Rinse-off Cosmetics(%): 47, Maximum Historical Usage in Leave-on Cosmetics(%): 3
- 韓国inci(KR/ハングル/성분명)
- 다이소듐라우레스설포석시네이트
- CAS No.
- 39354-45-5 / 40754-59-4 / 42016-08-0 / 58450-52-5 / 68815-56-5
- EC No.
- - / 255-062-3 / - / - / -
- EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)
-
原料情報
スルホコハク酸ラウレス2Na / DISODIUM LAURETH SULFOSUCCINATE
スルホコハク酸ラウレス2Naとは
[化粧品成分表示名称]
・スルホコハク酸ラウレス2Na
[医薬部外品表示名称]
・ポリオキシエチレンスルホコハク酸ラウリル二ナトリウム液
スルホコハク酸ラウレス2Na(Disodium Laureth Sulfosuccinate)は、ラウリルアルコールのポリエチレングリコールエーテルであるラウレス-2と、スルホコハク酸のエステルの二ナトリウム塩です。アルキルスルホコハク酸塩型の陰イオン界面活性剤(アニオン界面活性剤)に分類されます。
医薬部外品表示名称としては「ポリオキシエチレンスルホコハク酸ラウリル二ナトリウム液」という名前が使われています。
界面活性剤としてのスルホコハク酸ラウレス2Na
親水基として乳酸塩を含んでいるスルホコハク酸ラウレス2Naは、アルキルスルホコハク酸塩型の陰イオン界面活性剤(アニオン界面活性剤)に分類されます。
アニオン界面活性剤は、一般に起泡性・浸透力・分散力に優れているという特徴があります。油への溶解性は低いため、一般にはノニオン界面活性剤よりも乳化力が劣ります (1)。
アルキルスルホコハク酸塩には、モノエステル型とジエステル型があります。スルホコハク酸ラウレス2Naなどのモノエステル型は気泡力に優れ、低刺激性の洗浄剤として使用されています。一方、ジエステル型は、有機溶媒によく溶けるという特徴があります(2)。
スルホコハク酸ラウレス2Naの化粧品への配合
スルホコハク酸ラウレス2Naは、気泡性に優れおり、皮膚に対して低刺激性という特徴が知られています。洗浄剤、気泡剤、界面活性助剤などの用途で、主にシャンプーやボディソープ、洗顔料などの洗浄料に配合されています(3)。
また、ラウリル硫酸Naなどのアルキル硫酸塩と併用するとそれらの皮膚刺激性を低下させるという特徴が知られています(2)。
Cosmetic Ingredient Reviewでは、さまざまな安全試験データから、安全性評価論文内で説明されている現在の使用方法と濃度内で処方された場合のスルホコハク酸ラウレス2Naの安全性が結論づけられています(3)。
アメリカ食品医薬品局(FDA)が実施する化粧品自主登録プログラム(VCRP)によると、2011年時点で、スルホコハク酸ラウレス2Naを配合している製品の登録数は合計607で、そのうちリーブオン製品は15製品、リンスオフ製品は592製品、浴剤として希釈して使用する製品が59製品でした(3)。
製品への含有量について2011年にパーソナルケア製品評議会が実施した調査によると、スルホコハク酸ラウレス2Naはリーブオン製品で0.06%から2%、リンスオフ製品で0.4%から10%、浴剤として希釈して使用する製品で1%から4%の配合率で使用されていました(3)。
参考文献
- 野々村美宗 (2015)「カチオン界面活性剤」化粧品医薬部外品医薬品のための界面化学, 49-50
- 日光ケミカルズ (2006)「アルキルスルホコハク酸塩」新化粧品原料ハンドブックⅠ, 188-189
- Cosmetic Ingredient Review (2015)「Safety Assessment of Alkyl PEG Sulfosuccinates as Used in Cosmetics」International Journal of Toxicology 2015, Vol. 34 (Supplement 2) 70S-83S
スルホコハク酸ラウレス2Naの配合目的
- 洗浄剤
- 起泡剤
- 界面活性助剤
スルホコハク酸ラウレス2Naの安全性情報
https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/PRS589.pdf
日本語論文
立花 俊彦 , 溝口 佳哉 , 木村 勇雄 日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集 2012S(0), 433-433, 2012 J-STAGE
英語論文
Safety Assessment of Alkyl PEG Sulfosuccinates as Used in Cosmetics.
Johnson W Jr, et al. Int J Toxicol. 2015.PMID: 26362121
Jimeno-Romero A, et al. Nanotoxicology. 2016. PMID: 27241615
Katsumiti A, et al. Nanotoxicology. 2015.PMID: 25188678