表示名称成分詳細
ステアラミドプロピルジメチルアミン
成分番号(JP number): 551482
- INCI
- STEARAMIDOPROPYL DIMETHYLAMINE
- 定義(Description)
- 本品は、次の化学式で表されるアミドアミンである。N-[3-(Dimethylamino)propyl]stearamide
- 日本の規制情報(Japanese regulation information)
- 中文inci(CN/中国名称)
- 硬脂酰胺丙基二甲胺
- 中国の規制情報(Chinese regulation information)
- 【已使用化妆品原料目录(2021年版)】Maximum Historical Usage in Rinse-off Cosmetics(%): 13.2, Maximum Historical Usage in Leave-on Cosmetics(%): 1.5
- 韓国inci(KR/ハングル/성분명)
- 스테아라미도프로필다이메틸아민
- CAS No.
- 67799-04-06
- EC No.
- 267-101-1
- EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)
-
原料情報
ステアラミドプロピルジメチルアミン / STEARAMIDOPROPYL DIMETHYLAMINE
ステアラミドプロピルジメチルアミンとは
[化粧品成分表示名称]
・ステアラミドプロピルジメチルアミン
[医薬部外品表示名称]
・ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド
ステアラミドプロピルジメチルアミン(Stearamidopropyl Dimethylamine)は、炭素数18の高級脂肪酸のステアリン酸とジメチルアミノプロピルアミンの縮合で得られるアミドアミンです。第3級アミン塩の陽イオン界面活性剤(カチオン界面活性剤)に分類されます。
医薬部外品表示名称としては「ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド」という名前が使われています。
界面活性剤としてのステアラミドプロピルジメチルアミン
親水基として3級アミン塩を含んでいるステアラミドプロピルジメチルアミンは、陽イオン界面活性剤(カチオン界面活性剤)に分類されます。
一般に、カチオン界面活性剤は繊維・毛髪や金属などの個体表面に吸着し、殺菌効果や繊維などの柔軟効果を示します。カチオン界面活性剤はその他の界面活性剤と比べて毒性が高く、配合量にも制限があるため、使用時には注意が必要です(1)。
第3級アミン塩型の陽イオン界面活性剤は、第4級型のアンモニウム塩型と比較して、皮膚や眼粘膜に対する作用が温和であることが知られています。アニオン界面活性剤との相溶性が優れており、生分解性にも優れているという特徴があります(2)。
ステアラミドプロピルジメチルアミンの化粧品への配合
ステアラミドプロピルジメチルアミンには、毛髪に対する柔軟効果や帯電防止効果などがあることが知られています。3級アミン塩を含んでいるステアラミドプロピルジメチルアミンは、シャンプー後にマイナスに帯電した毛髪表面に吸着しやすい性質があり、毛髪に吸着されてくし通りをよくし、柔軟性や平滑性を与えて触感をよくし、帯電を防止します。そのため、帯電防止剤、ヘアコンディショニング剤として、主にヘアコンディショナーやトリートメントなどのヘアケア製品に汎用されています(3)。
ステアルトリモニウムクロリドなどの4級アンモニウム塩のカチオン界面活性剤に比べて、ステアラミドプロピルジメチルアミンの方がコンディショニング作用は劣るものの、皮膚刺激が低く、低毒性で生分解性にも優れているという特徴があります(4)。
Cosmetic Ingredient Reviewでは、さまざまな安全試験データから、安全性評価論文内で説明されている現在の使用方法と濃度内で刺激性がないように処方された場合の、ステアラミドプロピルジメチルアミンの安全性が結論づけられています(3)。
アメリカ食品医薬品局(FDA)が実施する化粧品自主登録プログラム(VCRP)によると、2014年時点で、ステアラミドプロピルジメチルアミンを配合している製品の登録数は合計551で、そのうちリーブオン製品は84製品、リンスオフ製品は467製品でした(3)。
製品への含有量について2012年にパーソナルケア製品評議会が実施した調査によると、ステアラミドプロピルジメチルアミンはリーブオン製品で0.02%から3%、リンスオフ製品で0.01%から5%の配合率で使用されていました(3)。
参考文献
- 野々村美宗 (2015)「カチオン界面活性剤」化粧品医薬部外品医薬品のための界面化学, 49-50
- 日光ケミカルズ(2006)「脂肪酸アミドアミン塩」新化粧品原料ハンドブックⅠ, 199
- Cosmetic Ingredient Review (2019)「Safety Assessment of Fatty Acid Amidopropyl Dimethylamines as Used in Cosmetics」International Journal of Toxicology 2019, Vol. 38 (Supplement 1) 39S-69S
- 宇山光男, 他 (2015)「ステアラミドプロピルジメチルアミン」化粧品成分ガイド 第6版, 136
ステアラミドプロピルジメチルアミンの配合目的
- 帯電防止剤
- ヘアコンディショニング剤
ステアラミドプロピルジメチルアミンの安全性情報
https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/PRS616.pdf
日本語論文
なし
英語論文
なし