表示名称成分詳細
ジフェニルジメチコン
成分番号(JP number): 551403
- INCI
- DIPHENYL DIMETHICONE
- 定義(Description)
- 本品は、次の化学式で表されるシリコーン重合体である。Silicones and siloxanes, dimethyl, diphenyl
- 日本の規制情報(Japanese regulation information)
- 中文inci(CN/中国名称)
- 二苯基聚二甲基硅氧烷
- 中国の規制情報(Chinese regulation information)
- 【已使用化妆品原料目录(2021年版)】Maximum Historical Usage in Rinse-off Cosmetics(%): (none), Maximum Historical Usage in Leave-on Cosmetics(%): 35
- 韓国inci(KR/ハングル/성분명)
- 다이페닐다이메티콘
- CAS No.
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- EC No.
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- EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)
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原料情報
ジフェニルジメチコン / DIPHENYL DIMETHICONE
ジフェニルジメチコンとは
ジフェニルジメチコンは シリコーン油の一種であり、シリコーンの基本骨格の側鎖2つをフェニル基(C6H5)に変更を行ったシリコーン油です。
ジフェニルジメチコンは化粧品成分表示名称であり、医薬部外品表示名称はメチルフェニルポリシロキサンと定められています。
シリコーンとはジメチコン(別名:ジメチルポリシロキサン)を基本骨格とし、シロキサン結合を持つ合成高分子化合物の総称です。
化学的にシリコーンは、シラン類(SiH4)から合成されたシラノール(SiH3OH) が脱水縮合し、オリゴマー、ポリマーと重合を形成することで、オイルやゴム状化合物となったものです(2)。
ただし、モノマーが10以下の比較的低分子のものは「シリコン」と区別されています。
ジフェニルジメチコンはジメチコンに比べ、フェニル基の影響により他の油剤との相溶性、耐熱性、耐冷性が高くなっています(2)。
化粧成分としての特徴はジメチコンと同様に撥水性に優れており、軽いスムーズな感触、広範囲への塗りやすさ、揮発性のコントロール、つやの付与など広範囲の特徴を持っています。特にジフェニルジメチコンは油性成分としてのベース成分、皮膜形成、感触改良、光沢付与を目的に使用されます。
化粧製品としては、スキンケア化粧品、メイクアップ化粧品、シート&マスク製品、ヘアケア製品、ヘアスタイリング製品などに使用されます。
皮膜形成
皮膜形成とは、ジフェニルジメチコンが乾燥することで、使用部位に皮膜を形成する作用です。
形成される皮膜は撥水に優れており、潤滑性・光沢感も持っています。
感触改良
ジフェニルジメチコンはジメチコンと同様に適度な粘性であり、潤滑性も良いテクスチャーを与えてくれます。
光沢付与
ジフェニルジメチコンは光沢性付与に優れると言われています。
フェニル基の影響により、屈折率が高く、光沢性が高いことが理由となっています。
耐熱性・耐冷性
ジフェニルジメチコンはジメチコンよりも耐熱性・耐冷性にすぐれており、配合することにより、製品自体の熱に対する安定性を高めてくれます。
安全性
ジフェニルジメチコンは10年以上の使用実績があり、医薬品添加物規格、医薬部外品添加物規格に収載されています。
10年以上の使用実績から、一般的な使用であれば安全性は高いとされています。
皮膚刺激に関してはジフェニルジメチコン/ビニルジフェニルジメチコンシルセスキオキサンクロスポリマー(100%)の試験に関して、刺激がないとの報告がされています(1)。
皮膚感作、眼下刺激に関して、詳しく検証を行った報告は見当たりません。
参考文献
(1)1. Becker LC, Bergfeld WF, Belsito DV, et al. Safety Assessment of Dimethicone Crosspolymers as Used in Cosmetics. International Journal of Toxicology. 2014;33(2_suppl):65S-115S. doi:10.1177/1091581814524963
(2) 森谷 浩幸, シリコーンの基礎と化粧品への応用, 色材協会誌, 2012, 85 巻, 5 号, p. 201-207
ジフェニルジメチコンの配合目的
- 乾燥により、肌や髪を保護する皮膜形成作用
- 撥水性、潤滑性の皮膜を形成することでの感触改良作用
- 皮膜形成時の艶の付与
- 耐熱性・耐冷性の改善による、安定性の向上
ジフェニルジメチコンの安全性情報
日本語論文
なし
英語論文
なし