表示名称成分詳細
ジカプリン酸ネオペンチルグリコール
成分番号(JP number): 551340
- INCI
- NEOPENTYL GLYCOL DICAPRATE
- 定義(Description)
- 本品は、カプリン酸(*)とネオペンチルグリコールのジエステルであり、次の化学式で表される。2,2-Dimethyl-1,3-propanediyl didecanoate
- 日本の規制情報(Japanese regulation information)
- 中文inci(CN/中国名称)
- 新戊二醇二癸酸酯
- 中国の規制情報(Chinese regulation information)
- 【已使用化妆品原料目录(2021年版)】Maximum Historical Usage in Rinse-off Cosmetics(%): (none), Maximum Historical Usage in Leave-on Cosmetics(%): 28.727
- 韓国inci(KR/ハングル/성분명)
- 네오펜틸글라이콜다이카프레이트
- CAS No.
- 27841-06-01
- EC No.
- 248-688-3
- EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)
-
原料情報
ジカプリン酸ネオペンチルグリコール / NEOPENTYL GLYCOL DICAPRATE
ジカプリン酸ネオペンチルグリコールとは
ジカプリン酸ネオペンチルグリコールは、炭素数10の飽和脂肪酸(中鎖脂肪酸)であるカプリル酸2つと、多価アルコールの一種である、ネオペンチルグリコールのジエステルであり、グリコール脂肪酸エステルです。
ジカプリン酸ネオペンチルグリコールの構造に含まれるネオペンチルグリコールは、基本骨格をネオペンタンとし、ヒドロキシ基(-OH)を2つ持つ、二価アルコールです。2つ以上のヒドロキシ基を持つことで多価アルコールとも呼ばれています。
また、ジカプリン酸は、母乳、ココナッツ油、バーム核油に多く含まれる飽和脂肪酸です(2)(3)。
母乳に含まれる栄養成分の中でも、効率の良いエネルギー源となっており、重要な脂肪酸成分です(3)。
ジカプリン酸ネオペンチルグリコールは化粧品成分表示名称であり、医薬部外品表示名称に同様の名称となっています。
化粧品成分としては、油性成分としてベース成分、またエモリエント作用、粘度調整目的で使用されます。
化粧品製品としては、メイクアップ化粧品、日焼け止め製品、スキンケア化粧品などに使用されています。
エモリエント作用
展延性を活かして、皮膚表面へ広がることで角質層を閉塞させ、角質層からの水分蒸発作用を抑制します。
水分蒸発を抑制することで、角質層の潤いを維持し、肌の柔軟性、光沢、柔らかさを与えてくれます。
ベース成分
化粧品のベース成分としては、水性成分、油性成分、界面活性剤、顔料・粉体成分のうち、油性成分として使用され、角質層からの水分蒸発抑制作用であるエモリエント作用を目的に使用されます。また、酸化安定性にもすぐれており、展延性にもすぐれているため、さっぱりとしたテクスチャーの油性基材です。
エステル型界面活性剤
ジステアリン酸グリコールはエステル型界面活性剤であり、非イオン(ノニオン)界面活性剤の一種です。
水に溶けたとき、イオン化しない親水基を持つことで非イオン界面活性剤といわれ、水の硬度や電解質の影響を受けにくい特徴を持っています。
安全性
ジカプリン酸ネオペンチルグリコールは10年以上の使用実績があり、医薬部外品原料規格に収載されています。
一般的な使用であれば安全性は高いといわれています。
皮膚刺激、眼下刺激に関してほとんど刺激はないと報告されています(3)。
皮膚感作に関して、詳細な実験の報告は見当たりませんが、現時点でアレルギーの報告もなく安全に使用できると考えられています。
参考文献
(1) オリーブ石けん、マルセイユ石けんを作る: 『お風呂の愉しみ』テキストブック. (2001). 日本: 飛鳥新社.p76
(2) 応用栄養学. (2010). 日本: 化学同人.p62
(3) Cosmetic Ingredient Review(2017)「Safety Assessment of Monoalkylglycol Dialkyl Acid Esters as Used in Cosmetics」Final Report.
ジカプリン酸ネオペンチルグリコールの配合目的
- 角質層からの水分蒸発抑制作用(エモリエント作用)
- 粘度調整作用
ジカプリン酸ネオペンチルグリコールの安全性情報
https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/FR735.pdf
日本語論文
なし
英語論文
なし