表示名称成分詳細
コメヌカロウ
成分番号(JP number): 551256
- INCI
- ORYZA SATIVA BRAN WAX
- 定義(Description)
- 本品は、コメヌカ（＊）から得られる固体油脂である。AEC Rice Wax,Oryza Sative Bran Wax,Rice Bran Wax,Rice Wax
- 日本の規制情報(Japanese regulation information)
- 中文inci(CN/中国名称)
- 稻（ORYZA SATIVA）糠蜡
- 中国の規制情報(Chinese regulation information)
- 【已使用化妆品原料目录(2021年版)】Maximum Historical Usage in Rinse-off Cosmetics(%): (none), Maximum Historical Usage in Leave-on Cosmetics(%): 14.509
- 韓国inci(KR/ハングル/성분명)
- 쌀겨왁스
- CAS No.
- 8016-60-2
- EC No.
- 232-409-7
- EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)
-
原料情報
コメヌカロウ / ORYZA SATIVA BRAN WAX
コメヌカロウとは
コメヌカロウは，「コメヌカ」から得たワックスです。
医薬部外品原料規格に「コメヌカロウ」英名Rice Bran Waxとして、収載され、融点： 70～83℃、ヨウ素価： 20 以下 、けん化価 ：70～160 と規定されています(1)。
コメヌカロウは、コメヌカから、コメヌカ油を精製する工程で得られる粗コメヌカロウを、さらに脱油精製して得られる天然のロウです。
コメヌカは、約20%のコメヌカ油を含有し、コメヌカ油には1.3～1.8%のワックス（ロウ）が含まれています。
コメヌカロウは、ワックスのなかでは、カルナバロウ、キャンデリラロウに次いで硬いワックスで、工業用途では離型剤や滑剤、和ろうそくや、ろうけつ染めなど、多用途に用いられます(2)。日本にとって、コメヌカロウは、国産のワックスとして貴重な存在です。
粗コメヌカロウは、日本全体では約4000トン生産されています(3)。
また、コメヌカロウは水素を添加し、「水添コメヌカロウ」としても使用されます。
コメヌカは、イネ科の一年生植物のイネの実のモミ殻を取り、玄米にしたうえで、白米に精製する過程で出る副産物です。
イネは、中国南部の雲南地方の山岳地帯が起源とされます。日本では、縄文時代の後期にジャポニカ種が伝わりました。以来、稲作は日本文化に深く根ざしました。
現在、日本全国で稲作が行われ、約340品種が栽培されており、日本人1人あたりで年間約62kgのコメを食べています(4)。
コメヌカロウは、天然成分なので抽出方法や生育地域および採取時期によって、成分が変化します。
化粧品分野においては、コメヌカロウは、比較的硬いワックスのため、他の油溶性原料に添加し硬度をあげる硬度調整の目的で使用されます。
口紅やスティック状に成型するアイシャドウなどの化粧品に、カルナウバロウやキャンデリラロウなどのハードワックスの代替として使われます。
コメヌカロウは、融点が70~83℃と高いので、温度変化に強い製品にすることができます。また、光沢をあたえるので、口紅やスティック状に成型するアイシャドウなどの製品の光沢や艶を付加するために使用されます(5)。
参考文献
(1)医薬部外品原料規格 「コメヌカロウ」
(2)ライスワックス 山桂産業株式会社
(3)ライスワックスの新規精製方法の実証と新規用途の開発 築野食品工業（株）
(4)イネ 「どこからきたの？」農林水産省HP
(5)ライスワックスの紹介© Copyright 2021 ひまし油と高圧水素添加、蒸留精製の小倉合成工業株式会社. All rights reserved.
コメヌカロウの配合目的
・硬度調整
・安定化
・光沢艶の付加
コメヌカロウの安全性情報
・https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/PRS403.pdf
・https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/FR346.pdf
・https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/FR315.pdf
日本語論文
コメヌカロウに関する研究-1-TLCによるコメヌカロウの分離
佐竹 幾子 [他] 大阪府立工業奨励館報告 (46), 114-117, 1968-11
英語論文
[No authors listed]Int J Toxicol. 2006;25 Suppl 2:91-120. doi: 10.1080/10915810600964626.PMID: 17090480 Review.
Oil Gelation Ability of a Rice Bran Wax and Botanical High-Melting-Point Alcohol Mixture.
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