表示名称成分詳細
ココイル加水分解コラーゲンK
成分番号(JP number): 551217
- INCI
- POTASSIUM COCOYL HYDROLYZED COLLAGEN
- 定義(Description)
- 本品は、ヤシ脂肪酸クロリドと加水分解コラーゲン(*)との縮合物のカリウム塩である。Potassium salt of the condensation product of coconut acid chloride and hydrolyzed collagen
- 日本の規制情報(Japanese regulation information)
- 中文inci(CN/中国名称)
- 椰油酰水解胶原钾
- 中国の規制情報(Chinese regulation information)
- 【已使用化妆品原料目录(2021年版)】Maximum Historical Usage in Rinse-off Cosmetics(%): 10, Maximum Historical Usage in Leave-on Cosmetics(%): 0.1
- 韓国inci(KR/ハングル/성분명)
- 포타슘코코일하이드롤라이즈드콜라겐
- CAS No.
- 68920-65-0
- EC No.
- -
- EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)
-
原料情報
ココイル加水分解コラーゲンK / POTASSIUM COCOYL HYDROLYZED COLLAGEN
ココイル加水分解コラーゲンKとは
[化粧品成分表示名称]
・ココイル加水分解コラーゲンK
[医薬部外品表示名称]
・ヤシ油脂肪酸加水分解コラーゲンカリウム、ヤシ油脂肪酸加水分解コラーゲンカリウム液
ココイル加水分解コラーゲンKは、ヤシ科植物ココヤシの果実(ココナッツ)から得られるヤシ油に含まれる脂肪酸の塩化物と加水分解コラーゲンを縮合して得られるココイル加水分解コラーゲンのカリウム塩です。ペプチド系の陰イオン界面活性剤(アニオン界面活性剤)に分類されます。
ヤシ油に含まれる脂肪酸組成は、ヤシの栽培されている地域や抽出方法によっても異なりますが、主に下記の脂肪酸が含まれています(1)。(カッコ内の数字は炭素数と二重結合数を示しています)
・ラウリン酸 (C12) 44-52%
・ミリスチン酸 (C14) 13-19%
・パルミチン酸 (C16) 8-11%
・カプリン酸(C10) 6-10%
・カプリル酸 (C8) 5-9%
・オレイン酸 (C18:1) 5-8%
・ステアリン酸 (C18) 1-3%
・カプロン酸(C6) 0-1%
・リノール酸 (C18:2) 0-2.5%
上記より、ココイル加水分解コラーゲンKは主に炭素数12の高級脂肪酸であるラウリン酸からなる界面活性剤であることが分かります。
界面活性剤としてのココイル加水分解コラーゲンK
親水基として水酸基とスルホン酸基を含んでいるココイル加水分解コラーゲンKは、陰イオン界面活性剤(アニオン界面活性剤)に分類されます。
アニオン界面活性剤は、一般に起泡性・浸透力・分散力に優れているという特徴があります。油への溶解性は低いため、一般にはノニオン界面活性剤よりも乳化力が劣りますが、泥汚れなどの洗浄力が高いことが知られています(2)。
起泡・洗浄
ココイル加水分解コラーゲンKはアニオン界面活性剤の中では比較的脱脂力が低いことが知られています(3)。
硬水でも安定な泡立ちが得られ、シャンプー助剤として使用されています(4)。
ヘアコンディショニング作用
ココイル加水分解コラーゲンKには洗髪後の毛髪に対する保護、湿潤および柔軟作用などのヘアコンディショニング作用が認められています(5)。
コラーゲン産生促進による抗老化作用
ココイル加水分解コラーゲンKにはコラーゲン産生促進による抗老化作用が認められています(6)。
参考文献
- Cosmetic Ingredient Review (2017)「Safety Assessment of Plant-Derived Fatty Acid Oils」International Journal of Toxicology (36) (Supplement3), 51S-129S
- 野々村美宗 (2015)「ノニオン界面活性剤」化粧品医薬部外品医薬品のための界面化学, 52-56
- 竹原 将博(1985)「アミノ酸系界面活性剤」油化学(34)(11),964-972.
- 鈴木 一成(2012)「ヤシ油脂肪酸加水分解コラーゲンカリウム」化粧品成分用語事典2012,492.
- 株式会社成和化成(2002)「毛髪化粧料」特開2002-226330.
- 株式会社成和化成(2018)「コラーゲン産生促進剤および該コラーゲン産生促進剤を含有する皮膚化粧料」特開2018-012655.
ココイル加水分解コラーゲンKの配合目的
- 起泡・洗浄
- ヘアコンディショニング作用
- コラーゲン産生促進による抗老化作用
ココイル加水分解コラーゲンKの安全性情報
皮膚刺激性:ほとんどなし
Cosmetic Ingredient Review(1983)「Final Report on the Safety Assessment of Potassium-Coco-Hydrolyzed Animal Protein and Triethanolamine-Coco-Hydrolyzed Animal Protein」Journal of the American College of Toxicology(2)(7),75-86.
https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/pr214.pdf
日本語論文
なし
英語論文
なし