表示名称成分詳細
ココイルメチルタウリンNa
成分番号(JP number): 551212
- INCI
- SODIUM METHYL COCOYL TAURATE
- 定義(Description)
- 本品は、ヤシ脂肪酸(*)とN-メチルタウリンのアミドのナトリウム塩であり、次の化学式で表される。RCO:ヤシ油脂肪酸アシル基Sodium Methyl Cocoyl Taurate is the sodium salt of the coconut fatty acid amide of N-methyltaurine. It conforms generally to the formula
- 日本の規制情報(Japanese regulation information)
- 中文inci(CN/中国名称)
- 甲基椰油酰基牛磺酸钠
- 中国の規制情報(Chinese regulation information)
- 【已使用化妆品原料目录(2021年版)】Maximum Historical Usage in Rinse-off Cosmetics(%): 30, Maximum Historical Usage in Leave-on Cosmetics(%): 5.943
- 韓国inci(KR/ハングル/성분명)
- 소듐메틸코코일타우레이트
- CAS No.
- 12765-39-8; 61791-42-2
- EC No.
- -; 263-174-9
- EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)
-
原料情報
ココイルメチルタウリンNa / SODIUM METHYL COCOYL TAURATE
ココイルメチルタウリンNaとは
[化粧品成分表示名称]
・ココイルメチルタウリンNa
[医薬部外品表示名称]
・ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム液
ココイルメチルタウリンNaは、ヤシ科植物ココヤシの果実(ココナッツ)から得られるヤシ油に含まれる脂肪酸の塩化物と、N-メチルタウリンの縮合によって得られるメチルタウリンのナトリウム塩です。タウリン系の陰イオン界面活性剤(アニオン界面活性剤)に分類されます。
ヤシ油に含まれる脂肪酸組成は、ヤシの栽培されている地域や抽出方法によっても異なりますが、主に下記の脂肪酸が含まれています(1)。(カッコ内の数字は炭素数と二重結合数を示しています)
・ラウリン酸 (C12) 44-52%
・ミリスチン酸 (C14) 13-19%
・パルミチン酸 (C16) 8-11%
・カプリン酸(C10) 6-10%
・カプリル酸 (C8) 5-9%
・オレイン酸 (C18:1) 5-8%
・ステアリン酸 (C18) 1-3%
・カプロン酸(C6) 0-1%
・リノール酸 (C18:2) 0-2.5%
上記より、ココイルメチルタウリンNaは主に炭素数12の高級脂肪酸であるラウリン酸からなる界面活性剤であることが分かります。
界面活性剤としてのココイルメチルタウリンNa
親水基として水酸基とスルホン酸基を含んでいるココイルメチルタウリンNaは、陰イオン界面活性剤(アニオン界面活性剤)に分類されます。
アニオン界面活性剤は、一般に起泡性・浸透力・分散力に優れているという特徴があります。油への溶解性は低いため、一般にはノニオン界面活性剤よりも乳化力が劣りますが、泥汚れなどの洗浄力が高いことが知られています(2)。
起泡・洗浄
アシルメチルタウリン塩は洗浄力、起泡力を持つことが知られています。
ぬめりが残りやすいというデメリットがあるものの、低刺激で洗浄力がマイルドです。
その安全性から洗浄剤だけでなく、クリームの乳化剤としても使用されています(3)。
参考文献
- Cosmetic Ingredient Review (2017)「Safety Assessment of Plant-Derived Fatty Acid Oils」International Journal of Toxicology (36) (Supplement3), 51S-129S
- 野々村美宗 (2015)「ノニオン界面活性剤」化粧品医薬部外品医薬品のための界面化学, 52-56
- 鈴木一成 (2012) 化粧品成分用語事典2012, 482
ココイルメチルタウリンNaの配合目的
- 起泡・洗浄
ココイルメチルタウリンNaの安全性情報
皮膚刺激性:40%濃度において非刺激の報告が多いものの、わずかな皮膚刺激の報告もあるため、40%濃度以下において皮膚刺激性は非刺激-わずかな刺激が起こる可能性あり
Cosmetic Ingredient Review(2016)「Safety Assessment of Alkyl Taurate Amides and Taurate Salts as Used in Cosmetics」Final Report.
宮澤 清, 他(1989)「頭皮・頭髪用洗浄剤としてのアニオン界面活性剤の研究」油化学(38)(4),297-305.
日本語論文
翻訳 ココイルメチルタウリンNaのバイオサーファクタント機能
Bahadur Prashant , Narasimhan Saroja
Fragrance journal : Research & development for cosmetics, toiletries & allied industries = フレグランスジャーナル : 香粧品科学研究開発専門誌 48(10), 54-56, 2020-10
翻訳 ココイルメチルタウリンNaのバイオサーファクタント機能
Bahadur Prashant , Narasimhan Saroja
英語論文
なし