表示名称成分詳細
ココイルグルタミン酸K
成分番号(JP number): 551201
- INCI
- POTASSIUM COCOYL GLUTAMATE
- 定義(Description)
- 本品は、ココイルグルタミン酸(*)のカリウム塩であり、次の化学式で表される。RCO:ヤシ油脂肪酸アシル基Glutamic acid, N-coco acyl derivs., monopotassium salts
- 日本の規制情報(Japanese regulation information)
- 中文inci(CN/中国名称)
- 椰油酰谷氨酸钾
- 中国の規制情報(Chinese regulation information)
- 【已使用化妆品原料目录(2021年版)】Maximum Historical Usage in Rinse-off Cosmetics(%): 17.75, Maximum Historical Usage in Leave-on Cosmetics(%): 1
- 韓国inci(KR/ハングル/성분명)
- 포타슘코코일글루타메이트
- CAS No.
- -
- EC No.
- -
- EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)
-
原料情報
ココイルグルタミン酸K / POTASSIUM COCOYL GLUTAMATE
ココイルグルタミン酸Kとは
[化粧品成分表示名称]
・ココイルグルタミン酸K
[医薬部外品表示名称]
・N-ヤシ油脂肪酸アシル-L-グルタミン酸カリウム
ココイルグルタミン酸Kは、ヤシ科植物ココヤシの果実(ココナッツ)から得られるヤシ油に含まれる脂肪酸と酸性アミノ酸の一種であるグルタミン酸を縮合して得られるココイルグルタミン酸のカリウム塩です。アミノ酸系界面活性剤のアシルグルタミン酸塩の陰イオン界面活性剤(アニオン界面活性剤)に分類されます。
ヤシ油に含まれる脂肪酸組成は、ヤシの栽培されている地域や抽出方法によっても異なりますが、主に下記の脂肪酸が含まれています(1)。(カッコ内の数字は炭素数と二重結合数を示しています)
・ラウリン酸 (C12) 44-52%
・ミリスチン酸 (C14) 13-19%
・パルミチン酸 (C16) 8-11%
・カプリン酸(C10) 6-10%
・カプリル酸 (C8) 5-9%
・オレイン酸 (C18:1) 5-8%
・ステアリン酸 (C18) 1-3%
・カプロン酸(C6) 0-1%
・リノール酸 (C18:2) 0-2.5%
上記より、ココイルグルタミン酸Kは主に炭素数12の高級脂肪酸であるラウリン酸を主体とした界面活性剤であることが分かります。
界面活性剤としてのココイルグルタミン酸K
ココイルグルタミン酸Kは、陰イオン界面活性剤(アニオン界面活性剤)に分類されます。
アニオン界面活性剤は、一般に起泡性・浸透力・分散力に優れているという特徴があります。油への溶解性は低いため、一般にはノニオン界面活性剤よりも乳化力が劣りますが、泥汚れなどの洗浄力が高いことが知られています(2)。
ココイルグルタミン酸Kの化粧品への配合
ココイルグルタミン酸Kは弱酸性、高い安全性、優れた分解性を有し、肌と環境に優しい陰イオン界面活性剤です。
そのため、ヘアシャンプーやボディシャンプーなどの液状洗浄料に使用されます。(3)
参考文献
- Cosmetic Ingredient Review (2017)「Safety Assessment of Plant-Derived Fatty Acid Oils」International Journal of Toxicology (36) (Supplement3), 51S-129S
- 野々村美宗 (2015)「アニオン界面活性剤」化粧品医薬部外品医薬品のための界面化学
- 鈴木一成 (2012) 化粧品成分用語事典2012
ココイルグルタミン酸Kの配合目的
- 気泡・洗浄
ココイルグルタミン酸Kの安全性情報
https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/PRS645.pdf
日本語論文
なし
英語論文
Coacervation in Cationic Polyelectrolyte Solutions with Anionic Amino Acid Surfactants
Kenji Aramaki 1, Yasutaka Shiozaki 1, Shuhei Kosono 2, Naoaki Ikeda 2
Coacervation in Cationic Polyelectrolyte Solutions with Anionic Amino Acid Surfactants
Kenji Aramaki 1, Yasutaka Shiozaki 1, Shuhei Kosono 2, Naoaki Ikeda 2
PMID: 33055448
DOI: 10.5650/jos.ess20159