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表示名称成分詳細

ココイルグリシンK

成分番号(JP number): 551198

INCI
POTASSIUM COCOYL GLYCINATE
定義(Description)
本品は、ヤシ脂肪酸(*)とグリシン(*)とのアミドのカリウム塩であり、次の化学式で表される。RCO:ヤシ油脂肪酸アシル基
日本の規制情報(Japanese regulation information)
中文inci(CN/中国名称)
椰油酰甘氨酸钾
中国の規制情報(Chinese regulation information)
【已使用化妆品原料目录(2021年版)】Maximum Historical Usage in Rinse-off Cosmetics(%): 33, Maximum Historical Usage in Leave-on Cosmetics(%): 4.2
韓国inci(KR/ハングル/성분명)
포타슘코코일글리시네이트
CAS No.
301341-58-2
EC No.
-
EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)

-

原料情報

ココイルグリシンK / POTASSIUM COCOYL GLYCINATE

ココイルグリシンKとは

[化粧品成分表示名称]

・ココイルグリシンK

[医薬部外品表示名称]

・N-ヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウム、N-ヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウム液

ココイルグリシンKは、ヤシ科植物ココヤシの果実(ココナッツ)から得られるヤシ油に含まれる脂肪酸の塩化物と中性アミノ酸の一種であるグリシンをを縮合して得られるカリウム塩です。アミノ酸系界面活性剤のアシルグルタミン酸塩の陰イオン界面活性剤(アニオン界面活性剤)に分類されます。

ヤシ油に含まれる脂肪酸組成は、ヤシの栽培されている地域や抽出方法によっても異なりますが、主に下記の脂肪酸が含まれています(1)。(カッコ内の数字は炭素数と二重結合数を示しています)

・ラウリン酸 (C12) 44-52%

・ミリスチン酸 (C14) 13-19%

・パルミチン酸 (C16) 8-11%

・カプリン酸(C10) 6-10%

・カプリル酸 (C8) 5-9%

・オレイン酸 (C18:1) 5-8%

・ステアリン酸 (C18) 1-3%

・カプロン酸(C6) 0-1%

・リノール酸 (C18:2) 0-2.5%

上記より、ココイルグリシンKは主に炭素数12の高級脂肪酸であるラウリン酸を主体とした界面活性剤であることが分かります。

界面活性剤としてのココイルグリシンK

ココイルグリシンKは、陰イオン界面活性剤(アニオン界面活性剤)に分類されます。

アニオン界面活性剤は、一般に起泡性・浸透力・分散力に優れているという特徴があります。油への溶解性は低いため、一般にはノニオン界面活性剤よりも乳化力が劣りますが、泥汚れなどの洗浄力が高いことが知られています(2)。

ココイルグリシンKの化粧品への配合

ココイルグリシンKは弱い気泡力・洗浄力を持ち、皮膚と同じ弱酸性を示し、低刺激であるという特徴があります。

そのため、洗顔料、ボディ&ハンドソープ製品などに使用されます(3)。

参考文献

  1. Cosmetic Ingredient Review (2017)「Safety Assessment of Plant-Derived Fatty Acid Oils」International Journal of Toxicology (36) (Supplement3), 51S-129S
  2. 野々村美宗 (2015)「アニオン界面活性剤」化粧品医薬部外品医薬品のための界面化学
  3. 小西さやか (2016) 日本化粧品検定 1級対策テキストコスメの教科書 102ページ

ココイルグリシンKの配合目的

  • 気泡・洗浄

ココイルグリシンKの安全性情報

皮膚刺激性:5%濃度以下において軽度の皮膚刺激を引き起こす可能性あり

塩尻 栄二, 他(1996)「アシルグリシンの特性とその応用」日本化粧品技術者会誌(30)(4),410-418.

https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/PRS645.pdf

日本語論文

なし

英語論文