表示名称成分詳細
グンジョウ
成分番号(JP number): 551155
- INCI
- ULTRAMARINES
- 定義(Description)
- 本品は、複合スルホケイ酸アルミニウムナトリウムであり、組成により様々な色調を呈する。Ultramarines (blue, green, pink, red and violet) are synthetic pigments composed of complex sodium aluminum sulfosilicates having a typical formula Na(AlSiO)S with proportions of each element varying with each colour. To identify the colorant allowed for use in the European Union (EU), the INCI Name CI 77007 must be used.
- 日本の規制情報(Japanese regulation information)
- 中文inci(CN/中国名称)
- 群青类
- 中国の規制情報(Chinese regulation information)
- 【已使用化妆品原料目录(2021年版)】Maximum Historical Usage in Rinse-off Cosmetics(%): /, Maximum Historical Usage in Leave-on Cosmetics(%): /, 備考: 按照《化妆品安全技术规范》要求使用
- 韓国inci(KR/ハングル/성분명)
- 울트라마린
- CAS No.
- 1302-83-6 / 1317-97-1 / 1345-00-2 / 11118-33-5 / 12703-66-1 / 12769-96-9 / 57455-37-5
- EC No.
- 215-111-1 / 215-711-3 / 235-811-0 / - / - / - / -
- EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)
IV/120
原料情報
グンジョウ / ULTRAMARINES
グンジョウとは
グンジョウは青色~赤紫色の顔料です。
硫黄を含むアルミニウムとナトリウムのケイ酸塩(無機顔料)で天然鉱物であるラピスラズリ(lapis lazuli 別名:瑠璃石)に含まれています。
カオリン、ケイ酸ソーダ、炭酸ソーダ、硫黄、還元剤を混ぜあわせ、700~800℃で焙焼して作ります。原料の配合比率や焙焼温度の調整によって色の違いを出します。
硫化物のため、グンジョウと酸性の水溶液が反応すると皮膚や粘膜を犯す毒性を持つ硫化水素が発生します。
しかし、グンジョウは水分をほとんど含まない製品に配合されます。仮に水分を含むリキッドファンデーションに配合された場合でも、ほかの原料との調合により自然と中性~アルカリ性になるように作られます。そのため、酸の水溶液による退色や硫化水素発生を心配する必要はほとんどありません(1)。
化粧品原料としてのはたらき
着色剤は主にメイクアップ化粧品の原料として使われており、皮膚や髪に好みの色彩を与え、健康で魅力的な容貌を作る機能を持っております。
着色剤は水や油に溶けにくく粒径が大きいため肌に吸収されにくい「顔料」と水や油に溶けやすく中には角層に染着するものもある「染料」に分けられますが、
グンジョウは顔料にあたります。そのため、肌がグンジョウによって染まってしまうことはないと考えられます。
また、グンジョウは着色顔料に該当します(2,3)。
着色顔料:色調の調整
グンジョウ・酸化鉄(ベンガラ・黄酸化鉄・黒酸化鉄)など
安全性
化粧品や医薬品の原料として用いられるにあたり、グンジョウは『医薬部外品原料規格2021』に掲載されております。
- 『医薬部外品原料規格2021』
一般的に日本の医薬品・化粧品メーカーは『医薬部外品原料規格2021』に基づいて品質試験を行い、合格したものを製品に用いております。
これまで、グンジョウは化粧品の原料として10年以上使用されている実績があます。
現在、グンジョウは安全で有用な化粧品・医薬品の原料として用いられているといえます。
配合されている化粧品
グンジョウは青色、紫色またはピンク色の着色目的で以下の化粧品に添加されております。
- アイ系メイクアップ化粧品
- リップ系メイクアップ化粧品
- マニキュアなど
参考文献
(1)読んで美に効く基礎知識/お肌とコスメの科学
色材原料 その1 - 読んで美に効く基礎知識/お肌とコスメの科学 (cosme-science.jp)
(2)肌を彩る ―化粧品に配合される色材― | 日本化粧品工業連合会
日本化粧品技術者会 SCCJ (sccj-ifscc.com)
(3)小西さやか『日本化粧品検定 1級対策テキスト コスメの教科書 第2版』(主婦の友社)
(5)厚生労働省『医薬部外品原料規格 2021』000240227.pdf (pmda.go.jp)
グンジョウの配合目的
- 着色剤
グンジョウの安全性情報
Food and Drug Administrationの連邦規則集より、皮膚刺激性および皮膚感作性はほとんどないと考えられます。
日本語論文
共沈殿法による顔料の製造 (第III報):コバルト・ブルーの製造
伊藤 征司郎 , 細川 肇 , 桑原 利秀 色材協会誌 51(4), 219-222, 1978 J-STAGE
築坂 亮吾 [他] , 相沢 久弘 色材協会誌 36(5), 217-224, 1963 J-STAGE
英語論文
なし