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表示名称成分詳細

オレフィン(C14-16)スルホン酸Na

成分番号(JP number): 550954

INCI
SODIUM C14-16 OLEFIN SULFONATE
定義(Description)
本品は、炭素数14~16のα-オレフィンをスルホン化したアルキルスルホン酸のナトリウム塩の混合物である。Sulfonic acids, C14-16-alkane hydroxy and C14-16-alkene, sodium salts
日本の規制情報(Japanese regulation information)
中文inci(CN/中国名称)
C14-16 烯烃磺酸钠
中国の規制情報(Chinese regulation information)
【已使用化妆品原料目录(2021年版)】Maximum Historical Usage in Rinse-off Cosmetics(%): 40, Maximum Historical Usage in Leave-on Cosmetics(%): 0.1
韓国inci(KR/ハングル/성분명)
소듐C14-16올레핀설포네이트
CAS No.
68439-57-6
EC No.
270-407-8/931-534-0
EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)

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原料情報

オレフィン(C14-16)スルホン酸Na / SODIUM C14-16 OLEFIN SULFONATE

オレフィン(C14-16)スルホン酸Naとは

[化粧品成分表示名称]

・オレフィン(C14-16)スルホン酸Na

[医薬部外品表示名称]

・テトラデセンスルホン酸ナトリウム液

オレフィン(C14-16)スルホン酸Na(Sodium C14-16 Olefin Sulfonate)は、炭素数14または16の不飽和炭化水素でα位に二重結合のあるα-オレフィンをスルホン酸化したナトリウム塩です。α-オレフィンスルホン酸塩の陰イオン界面活性剤(アニオン界面活性剤)に分類されます。α-オレフィンスルホン酸塩は総称してAOS(Alpha Olefin Sulfonate)と呼ばれています。

医薬部外品表示名称としては「テトラデセンスルホン酸ナトリウム液」という名前が使われています。

界面活性剤としてのオレフィン(C14-16)スルホン酸Na

親水基としてスルホン酸塩を含んでいるオレフィン(C14-16)スルホン酸Naは、陰イオン界面活性剤(アニオン界面活性剤)に分類されます。

アニオン界面活性剤は、一般に起泡性・浸透力・分散力に優れているという特徴があります。油への溶解性は低いため、一般にはノニオン界面活性剤よりも乳化力が劣りますが、泥汚れなどの洗浄力が高いことが知られています(1)。

オレフィン(C14-16)スルホン酸Naは気泡性、洗浄力に優れており、比較的安価に生産できることから、食器用洗剤などの台所洗剤や衣料用の洗剤にも使用されています。

石けんに分類されるアニオン界面活性剤は、pHの低い領域ではカルボン酸が -COOH の酸型の状態となるため界面活性剤として働くことが出来ませんが、オレフィン(C14-16)スルホン酸Naは酸性域でも活性を失いにくいという特徴があります。

オレフィン(C14-16)スルホン酸Naの化粧品への配合

オレフィン(C14-16)スルホン酸Naは、洗浄剤、気泡剤、乳化剤などの働きがあり、主にシャンプーやボディソープ、洗顔料などの洗浄料に用いられています(2)。

オレフィン(C14-16)スルホン酸Naは主にヤシ油から調製されており、比較的生分解性が高いという特徴があるため、自然派化粧品などにも多く使用されています。一方で、生分解性が高いという点以外はアルキルエーテル硫酸エステル塩型のアニオン界面活性剤であるラウレス硫酸Naと同じような特徴を持っており、脱脂力がとても高いため、特に肌が敏感な方は注意が必要です。

Cosmetic Ingredient Reviewでは、さまざまな安全試験データから、安全性評価論文内で説明されている現在の使用方法と濃度内で処方された場合のオレフィン(C14-16)スルホン酸Naの安全性が結論づけられています(3)。

アメリカ食品医薬品局(FDA)が実施する化粧品自主登録プログラム(VCRP)によると、1996年時点で、オレフィン(C14-16)スルホン酸Naを配合している製品の登録数は合計93で、主にシャンプーやボディーソープなどの洗浄料や、バブルバスなどの入浴剤などに使用されていました(3)。

参考文献

  1. 野々村美宗 (2015)「アニオン界面活性剤」化粧品医薬部外品医薬品のための界面化学, 43-48
  2. 鈴木一成 (2008)「テトラデセンスルホン酸ナトリウム」化粧品成分用語事典2008, 412
  3. Cosmetic Ingredient Review (1998)「Final Report on theSafety Assessment of Sodium Alpha-Olefin Sulfonates」International Journal of Toxicology 17 (S5): 39-65

オレフィン(C14-16)スルホン酸Naの配合目的

  • 洗浄剤
  • 気泡剤
  • 乳化剤

オレフィン(C14-16)スルホン酸Naの安全性情報

皮膚刺激性:2%濃度以下において、非刺激-軽度の皮膚刺激性が起こる可能性がありますが、洗浄製品のような短時間の非連続使用として皮膚から完全に洗い流すように設計された製品においては一般的に皮膚刺激性はほとんどないと考えられます。

8%濃度以上においては、同じ成分であっても原料の違いによって中程度-重度の刺激性または軽度の刺激性が報告されており、原料メーカーの違いによる純度や生産工程の違いによって刺激性が異なる可能性が考えられると報告されています。

皮膚感作性:ほとんどないと考えられます。

Cosmetic Ingredient Review(1998)「Final Report On the Safety Assessment of Sodium Alpha-Olefin Sulfonates」International Journal of Toxicology(17)(5_Suppl),39-65.

芋川 玄爾, 他(1976)「代表的アニオン界面活性剤の各種タンパク質に対する変性作用」油化学(25)(1),24-30.

https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/PRS45.pdf

日本語論文

なし

英語論文