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表示名称成分詳細

オレイン酸ポリグリセリル-2

成分番号(JP number): 550912

INCI
POLYGLYCERYL-2 OLEATE
定義(Description)
本品は、オレイン酸(*)とジグリセリン(*)のエステルである。Ester of diglycerol and oleic acid
日本の規制情報(Japanese regulation information)
中文inci(CN/中国名称)
聚甘油-2 油酸酯
中国の規制情報(Chinese regulation information)
【已使用化妆品原料目录(2021年版)】Maximum Historical Usage in Rinse-off Cosmetics(%): 10, Maximum Historical Usage in Leave-on Cosmetics(%): 2.5
韓国inci(KR/ハングル/성분명)
폴리글리세릴-2올리에이트
CAS No.
49553-76-6 / 9007-48-1
EC No.
-
EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)

-

原料情報

オレイン酸ポリグリセリル-2 / POLYGLYCERYL-2 OLEATE

オレイン酸ポリグリセリル-2とは

オレイン酸ポリグリセリル-2は、界面活性剤の一種です。

化粧品に配合される場合は、オレイン酸ポリグリセリル-2と表示されますが、医薬部外品に配合される場合はモノオレイン酸ポリグリセリルと表示されます。

界面活性剤は、本来であれば混ざり合わない水と油を混ざり合わせる効果を持ちます。

その中でも、多価アルコールエステル型のポリグリセリン脂肪酸エステルに分類される非イオン界面活性剤(ノニオン界面活性剤)です。

化粧品に配合される場合は、主に以下の用途で用いられます。

乳化

乳化とは、1つの液体にそれと溶けあわない別の液体を均一に分散させることを言います(3)。

オレイン酸ポリグリセリル-2にはこの作用があり、W/O型乳化を引き起こします。

界面活性剤は分子中に親水基と親油基をもっているので両者のバランスが重要になります。親水基と親油基の強さを評価する手段として一般的にHLB値が用いられています。

HLB値は、0~20の値を取り、0に近いほど親油性、20に近いほど親水性が高くなります。界面活性剤が水中に分散するためには3以上、溶解するためには10以上が必要で、HLB値は理論的なものではありませんが、HLB値によってその界面活性剤の性質や用途もある程度決定されます(4)。

オレイン酸ポリグリセリル-2のHLB値は5.5,6.5で、W/O乳化剤(親油性界面活性剤)です。

W/O型乳化とは、油を外部層(界面活性剤の外側)とし、中に水が微細粒子状に分散する形で行われる乳化です。

逆に、水を外部層(界面活性剤の外側)とし、中に油が微細粒子状に分散する形で行われる乳化をO/W型乳化と呼びます。

分散

粉体を水に入れた場合、それだけでは混ざり合わずに、表面に浮かんだままの状態になります。

この粉体を取り込み、水中に散らばらせる作用を分散と言います。

この作用により、顔料などを分散させる目的で日焼け止め製品、化粧下地などに利用されます。

オレイン酸ポリグリセリル-2は、医薬部外品原料規格2021に収載されており、一般的に安全性に問題がない成分と考えられています。

参考文献

  1. https://jp-surfactant.jp/surfactant/nature/index.html

(3)田村 健夫, 他(1990)「乳化作用」香粧品科学 理論と実際 第4版,270-273.

(4)野々村 美宗(2015)「親水性・親油性バランス」化粧品 医薬部外品 医薬品のための界面化学,35-39.

オレイン酸ポリグリセリル-2の配合目的

  • 乳化
  • 分散

オレイン酸ポリグリセリル-2の安全性情報

https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/FR717.pdf

日本語論文

なし

英語論文

なし