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表示名称成分詳細

アミノ酪酸

成分番号(JP number): 550558

INCI
AMINOBUTYRIC ACID
定義(Description)
本品は、次の化学式で表されるアミノ酸である。4-Aminobutyric acid
日本の規制情報(Japanese regulation information)
中文inci(CN/中国名称)
氨基丁酸
中国の規制情報(Chinese regulation information)
【已使用化妆品原料目录(2021年版)】Maximum Historical Usage in Rinse-off Cosmetics(%): (none), Maximum Historical Usage in Leave-on Cosmetics(%): 6
韓国inci(KR/ハングル/성분명)
아미노부티릭애씨드
CAS No.
56-12-2
EC No.
200-258-6
EUの規制情報(Restriction/Annex/Ref#)

-

原料情報

アミノ酪酸 / AMINOBUTYRIC ACID

アミノ酪酸とは

アミノ酪酸はルタミン酸デカルボキシラーゼという酵素の力でグルタミン酸の脱炭酸をすることによって作られる水溶性のアミノ酸です。アミノ酪酸は、アミノ基(-NH2)のつく位置によってα-、β-、γ-の3種類の構造異性体が存在しており、中でもγ-アミノ酪酸は英名の「Gamma-Amino Butylic Acid」の頭文字をとって「GABA(ギャバ)」という名称で呼ばれています。

たんぱく質を構成するアミノ酸とは異なり、ギャバは、脳に存在する抑制系の神経伝達物質として、ドーパミンなど興奮系の神経伝達物質の過剰分泌を抑えてストレスを和らげ、興奮した神経を落ち着かせる働きをします。

ギャバによるストレス軽減効果を期待して、チョコレートや飴、コーヒーや醤油など、ギャバを添加した多くの食品が開発されています。現在、320種類以上のGABA関連の機能性食品が申請されています(1)(3)(4)。

また、ギャバは天然のアミノ酸としても多く存在しており、肉類や野菜など、さまざまな食べ物に含まれています。なかでも、いかに上げる食品に特に多く含まれています(3)。

・発芽玄米

・トマト

・なす

・アスパラガス

・かぼちゃ

・きゅうり

・メロン

・みかん

・漬物(キムチなど)

アミノ酪酸の機能

現在、アミノ酪酸は以下の目的で化粧品分野で用いられています。

・表皮ヒアルロン酸生成促進(保湿作用)

・インボルクリン生成の促進(皮膚のバリア機能改善)

・表皮細胞増殖の促進

結合組織の基質成分として存在する酸性ムコ多糖類の一種で、組織内では水と強く親和してゲル状をなし細胞間または組織化間を埋める接合物質であるヒアルロン酸が生成されるのをGABAは促進します。ヒアルロン酸は肌の水分を保持するのに関与している物質なので、それを増やすことでGABAは肌の保湿に貢献できると考えられます。

また、角質層は安定させ、外界物質の侵入を防ぐと同時に角質層の水分蒸発を防ぎ、バリア機能として働く機能を持つンボルクリンの生成を促進させることにもGABAは貢献します(1)。

その他

化粧品や医薬品の原料として用いられるにあたり、アミノ酪酸は『医薬部外品原料規格2021』に掲載されています(2)。

・『医薬部外品原料規格2021』(γ-アミノ酪酸)

一般的に日本の医薬品・化粧品メーカーは『医薬部外品原料規格2021』に基づいて品質試験を行い、合格したものを製品に用いています。

これまで、アミノ酪酸は化粧品の原料として15年以上使用されている実績があります(1)。

現在、アミノ酪酸は安全で有用な化粧品・医薬品の原料として用いられているといえます。

参考文献

  1. 化粧品成分ジャーナル『化粧品成分オンライン』https://www.notion.so/e73f1f3504ea4009b2344d527062bd72#89c1eb52b0ff4eb4877e954076e23616
  2. 厚生労働省『医薬部外品原料規格2021』000240227.pdf (pmda.go.jp)
  3. ギャバ・ストレス研究センターGABAとは? – ギャバ・ストレス研究センター (gabastress.jp)
  4. 日経バイオテクγアミノ酪酸(GABA、ギャバ):日経バイオテクONLINE (nikkeibp.co.jp)
  5. 大山 隆 監修 西川 一八・清水 光弘・ 共著『ベーシックマスター 生化学』

アミノ酪酸の配合目的

  • 表皮ヒアルロン酸生成促進(保湿作用)(1)
  • インボルクリン生成の促進(皮膚のバリア機能改善)(1)
  • 表皮細胞増殖の促進(1)

参考文献

  1. 化粧品成分ジャーナル『化粧品成分オンライン』https://www.notion.so/e73f1f3504ea4009b2344d527062bd72#89c1eb52b0ff4eb4877e954076e23616

アミノ酪酸の安全性情報

なし

アミノ酪酸に関する日本語の論文情報

<i>γ</i>-アミノ酪酸の経口摂取による皮膚状態改善効果

外薗 英樹 , 上原 絵理子 日本食品科学工学会誌 63(7), 306-311, 2016 J-STAGE  日本農学文献記事索引

DLα-クロル-n-酪酸とその関連化合物の赤外線吸収スペクトル

竹西 忠男 日本化學雜誌 81(6), 858-862, 1960 J-STAGE

「会津小菊カボチャ」のガンマーアミノ酪酸

水野 時子 , 山田 幸二 一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 61(0), 23-23, 2009 J-STAGE

日本語論文

英語論文